2015年11月– date –
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知られざる北の湖の記録
十一月場所13日目終了後、亡くなられた北の湖理事長の報道に、現役時代はにくらしいほど強かった。という表現が使われていた。そういう一面は確かにあった。人気の貴ノ花の敵役であった。昭和49年七月場所後、北の湖が横綱に昇進したとき優勝は2回。先輩... -
異変から最終決定した年間最多勝
十一月場所が終了し、今年1年間の成績が確定した。今年1年間幕内に在位したのは30力士である。九月場所までは照ノ富士が白鵬を2勝リードしていた。しかし、十一月場所の成績で白鵬が12勝、照ノ富士が9勝のため、逆転して白鵬の66勝での年間最多勝が確... -
2015年観客数を検証
2013年九月場所、遠藤の入幕をきっかけに、大相撲の人気は上昇傾向が続いた。そしてついに、昨年の十一月場所12日目から今年の十一月場所初日まで80日間連続満員御礼がでるほど今年の観客数はすさまじかった。では,どれほどの数だったのか表を見ていただき... -
北の湖理事長国技館にお別れ
十一月場所13日目終了後急死した北の湖理事長は、千秋楽の午前北の湖部屋に無言の帰宅をした。葬儀は家族による密葬で行われた。今日26日が告別式であった。午前中降っていた冷たい雨は、昼が近づくとともにあがっていった。しかし、寒さは一段と厳しい。... -
総評
★場所中13日目終了後、北の湖理事長の急死があったが体調が思わしくないとはいえ、まったく予期せぬできごとで驚いた。62歳は若すぎる。場所は残り2日間だけに、ぶじに場所を終えてからの発表が望ましかった。北の湖部屋の力士が弔い合戦のごとき目で見ら... -
■福岡千秋楽 まったく盛り上がらない千秋楽
琴奨菊休場のため照ノ富士の対戦相手が注目されたが、琴勇輝になった。2敗の松鳳山がいるではないか。取組は琴勇輝のフォーに不快感を示した(ように見えた)照ノ富士が怒りの押しで吹っ飛ばした。ここ数日の稀勢の里は精細がない。そうはいってもガチン... -
■福岡14日目 白鵬の不可解な負け方
琴奨菊、大砂嵐、豊ノ島と3人いっぺんの休場は土俵を寂しくした。では出場した力士は熱戦を展開したかというとそうではなかった。1敗と優勝争いのトップ白鵬が7勝とまだ勝ちこせない照ノ富士相手にやや長い相撲を取った。右四つに組んだままの相撲であ... -
■福岡13日目なぜ伏せられなかった北の湖理事長の急死
13日目が終わった後、訃報が入ってきた。北の湖理事長の急死である。腰を悪くして土俵に上がれないが、福岡国際センターで勤務していたと聞いていた。それだけにまさかの思いである。相撲仲間に連絡したり、連絡がきたりと情報が駆け巡った。<北の湖理事... -
■福岡12日目 弱くなった3力士
昭和41年復活インターナショナル選手権についたジャイアント馬場に地上最大の挑戦者が名乗りをあげた。ルー・テーズである。その来日第一声は「馬場は強くなったようだね。楽しみにしている」だった。これとは逆に弱くなった力士が3人いる。負けたからい... -
■福岡11日目 白鵬対稀勢の里 照ノ富士対嘉風を斬る
今場所の白鵬は落ち着いている。多少の揺さぶりに動じない。1番危険な相手稀勢の里に余裕の対応。こうなると稀勢の里に対応する術はなくなる。加えて前日豊ノ島に負け、2敗に後退してモチベーションが下がっていた。稀勢の里はあっさり負けが目立つ。<... -
■福岡10日目 横綱の変化、けたぐり、猫だましに一言
白鵬が栃煌山に繰り出した猫だましは遠目にははっきりわからなかったが、近くで見た方にはパチンと音が聞こえたという。以前出羽錦が大鵬に猫だましをしたときは、目の前でパチンと音がしたとまるで効かなかったコメントを大鵬は出している。横綱のやる技... -
昭和・平成の10大ニュース11 順位
最後に昭和・平成の10大ニュースの順位をつけてみる。これは異論反論が出てくるのはやむを得ないと思うほど難しい作業であった。衝撃やそれ以降の時代に与えた影響を考慮して次のようになった。1.八百長発覚と大量処分2.春秋園事件3.玉の海急死4.... -
昭和・平成の10大ニュース10白鵬、大鵬の優勝32回超え
白鵬が今年(平成27年)一月場所で33回目の優勝を達成し、大鵬の32回を超えた。大鵬が32回目の優勝を達成したときは、次が双葉山の12回(年2場所制)だったのだから、不滅の記録と思われていた。その後北の湖が最年少横綱になったが、優勝は24回だった。3... -
昭和・平成の10大ニュース9 八百長発覚と大量処分
これまで八百長の疑惑はあったが、証拠がなかった。相撲協会もあくまでないと言ってきた。しかし、初めて物的証拠が出てきた。それは野球賭博事件で調べていた力士の携帯メールの削除した内容を復元することでうかびあがった。平成23年2月2日毎日新聞が... -
昭和・平成の10大ニュース8 両国国技館誕生
蔵前国技館は海軍の飛行機組み立て工場の解体した鉄骨で建てたため、老朽化が進んだ。建て直すか、新たに建てるかという中、両国駅前に国鉄(現JR)の用地があり、早くから交渉に入ったのが功を奏した。蔵前の土地も都が買収し、具体的に話が進んだ。昭... -
昭和・平成の10大ニュース7 玉の海急死
玉の海が急死したのは昭和46年10月11日のことである。現役横綱の死は衝撃的な出来事だった。玉の海は虫垂炎を患っていた。玉の海は持ち前の責任感から切らずに注射で散らしていた。それが夏の巡業、九月の本場所と長期に渡っていた。場所が終われば今度こ... -
昭和・平成の10大N6大鵬の連勝記録が誤審でストップ
連勝記録が誤審でストップする。そんなあほなと思えることが昭和44年三月場所2日目に起きた。経緯は以下である。戸田(後の羽黒岩)の押しに大鵬は後退したが、まわりこんで突き落としにいった。戸田の足が蛇の目の砂を大きくはね、その後大鵬が正面に落... -
昭和・平成の10大ニュース5 九重部屋破門独立
出羽海部屋を大部屋にしたのは明治の角聖常陸山である。元出羽ノ海の常陸山亡き後、出羽海を継いだのは元両国(前名国岩)である(ここから出羽ノ海の「ノ」の字はなくなる)。出羽海が分家独立を許さずという不文律ができたのは元両国(前名国岩)の出羽海... -
昭和・平成の10大ニュース4両国国技館から蔵前国技館へ
以前、相撲史を真っ二つにするとどこで分けるかというテーマで書いたとき、明治42年6月に開設した両国国技館とした。雨に左右されない常設館はそれほど画期的で大相撲に変化をもたらした。ところが、その両国国技館が使用できなくなる時代がくるとは、戦... -
昭和・平成の10大ニュース3双葉山69連勝でストップ
現代では連勝というと1年以内のケースになる。事実、白鵬が63連勝を達成したときも一月場所から十一月場所までであった。双葉山は年2場所の時代だから、足かけ4年にわたって勝ち続けたのである。双葉山の連勝は、昭和11年春場所平幕のとき、当時の第一... -
昭和・平成の10大ニュース2 春秋園事件
春場所の新番付は昭和7年1月5日に発表された。しかし、この番付で興行がおこなわれることはなかった。大相撲をゆるがす大事件が起きたためである。新番付は、出羽海勢が東方から西方に変わり、そこへ西方だった錦華山が出羽海の方屋に移ってきた。西方... -
昭和・平成の10大ニュース1 東西合併
現在でこそ職業相撲の団体は1つだが、江戸時代、力士集団は地域ごとにあった。主に江戸、大坂、京都が中心であった。明治には東京・大坂・京都で合同興行をおこなったり、力士の移籍もあった。初代梅ヶ谷は大阪から来た力士である。大正時代、京都は人数... -
昭和・平成の10大ニュース前文
昭和・平成の10大ニュースというテーマは、あまりにも大きく、10大ニュースの選考はかなり難航した。人によって選出されるニュースは、異なりすぎることが予想される。そこで選考にあたって、A氏、TM氏に協力をいただいて、10大ニュースを選出すること... -
◆お知らせ 賢明な読者の皆様へ
土俵の目撃者をいつもご愛読いただき誠にありがとうございます。足を使い、この目で見た生の大相撲をお届けするため十一月場所の10日目から千秋楽は場所後に掲載いたします。暫くお待ち願います。その間「昭和・平成の10大ニュース」をお届けします。興味... -
■福岡9日目 場所のゆくえ
1.白鵬を倒すのは誰か休場明け白鵬が全勝で突っ走っている。ほとんど危なげない相撲内容である。妙義龍戦でやや揺さぶられたが、こらえて勝利した。残り6日間、白鵬を倒す力士はいるのか。白鵬にとって危険な相手は両横綱よりも稀勢の里である。ただ稀... -
■福岡8日目 あまりにも無謀だった照ノ富士の横綱昇進
照ノ富士が豪栄道に対して、立ち合いから変化という、らしくない相撲で墓穴を掘り、4勝4敗の五分になった。この後の対戦相手を考えると、勝ち越しすら危うい。場合によっては休場も。休場は試合放棄である、と言ったのはクリーン魁傑である。この言葉は... -
■福岡7日目 1敗稀勢の里・琴奨菊は優勝を争えるか
照ノ富士が勢に負けて3敗目。負け方も力なくあっさり土俵を割った。照ノ富士は昨年の十一月場所から今年の九月場所までの1年間、関脇以下には1場所平均1.8敗しかしていなかった。早くも敗戦オーバーである。3横綱・4大関のここ1年間の地位別対戦成績... -
■福岡6日目 日馬対嘉風戦 琴奨菊対逸ノ城戦を分析
メディアの中には、全勝は誰、1敗は誰と色分けするのがお好きなところがあるようだが、まだ序盤戦が終わったばかりである。この時点で先走って分類することにどれほどの意味があるのか。昭和45年三月場所大関清国は7勝1敗で折り返したが、7連敗して結局... -
■福岡5日目 高レベルの大相撲を成立させる白鵬
鶴竜が妙義龍にいいところなく、あっさり負けた。嘉風、妙義龍は優勝した先場所でさえ負けている。それが今場所も繰り返されるとは横綱の堪えられない軽さを感じずにはいられない。大相撲には鶴竜の法則がある。横綱が同じ対戦相手に負けるなんとも情けな... -
■福岡4日目 ホープなき明日の相撲界
3横綱4大関が今場所初めて揃って勝った。白鵬対嘉風という波乱含みの一番は、立ち合い一瞬で勝負ありという意外な結果になった。3横綱4大関というと豪華な番付である。これは照ノ富士が大関に昇進した七月場所からだから、始まったばかりである。これ... -
■福岡3日目 豪栄道の2ケタ勝利はいつ
豪栄道が栃ノ心にがっぷり四つで力負けした。豪栄道は先場所の千秋楽に稀勢の里に敗れて負け越し、今場所はカド番である。しかし、まるで話題になっていない。カド番は2度目のせいか、あるいは8勝で大関の地位を維持できるせいなのか、忘れ去られている... -
■福岡2日目 脆弱過ぎる横綱・大関陣
上位で13勝以上確実にあげられるのは白鵬しかいない。照ノ富士がくずれると優勝争いは盛り上がらなくなる。鶴竜は横綱になって13勝の壁を突破できないでいる。日馬富士は未知数である。これが場所前の見方であった。照ノ富士が先場所を再現するかのように... -
■福岡初日 災い転じて勝利と成す
大相撲は幾多の不安定要因を抱えて、初日が始まった。不安要因の正体は休場明けの白鵬と日馬富士、そして先場所稀勢の里戦で膝を負傷した照ノ富士である。特に絶対王者の白鵬と次期横綱候補の照ノ富士が崩れるようなことがあれば波乱の場所になる恐れが出... -
対戦成績でみる大相撲
幕内は実は2つに分けられる。横綱・大関と対戦する幕内とそうでない幕内に。花形なのはもちろん前者である。大相撲は明日初日を迎える。相撲は土俵を割るか、足の裏以外がつくと負けになる競技だけに番狂わせが起きる。それも一番勝負だけになおさらであ... -
十一月場所の視点
まもなく初日を迎える十一月場所。大きな話題が見出しにくいが、記録的にはないわけではない。まず優勝に関して。鶴竜が優勝すれば、自身初の連続優勝になる。白鵬以外の連続優勝は平成24年の七月場所・九月場所の日馬富士以来になる。実に3年ぶりになる... -
稀勢の里数少ない優勝の条件
稀勢の里は15日制になってから、1場所平均10勝以上の成績をあげている唯一の大関である。ほかの大関は10勝未満というわけである。それほどの成績でありながら、相変わらず優勝が遠い、優勝に手が届かない。その原因は何か。どうすれば優勝に近づけるか。... -
大相撲論4
次に大相撲は○○であるの内容を検討してみたい。元力士の主張A.大相撲は曼荼羅です。B.大相撲は「大相撲」です。C.大相撲の真髄は武士道D.大相撲はスポーツとは一戦を画している「格技」E.大相撲は伝統芸能である。F.大相撲は日本の象徴である... -
優勝力がある力士
納めの十一月場所の優勝は誰か。と問うと、意外な事実が見えてくる。優勝というと13勝以上をあげる力がないと候補にあげにくい。ところがこの1年間で13勝以上あげたのは白鵬4回 15勝、14勝3回照ノ富士1回 13勝である。12勝での優勝がないわけではな... -
忘れられた横綱昇進の基準
九月場所千秋楽の大相撲中継(正面解説北の富士さん、三瓶アナ、向正面解説舞の海さん)で興味深いやりとりがあった。舞の海「北の富士さん、ひとつお聞きしたいんですけれども、結びの一番で照ノ富士が勝つことになると、来場所、照ノ富士は綱取りの場所... -
大相撲論3
元力士の主張4.スポーツならフェアな仕切りができるように仕切り線に電気センサーの設置が必要4.に関しては立ち合いの問題。手をおろすことのみが取り上げられているが、呼吸を制限時間前から合わせることのほうが大事である。4.はアマチュアもやっ...
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