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■福岡6日目 日馬対嘉風戦 琴奨菊対逸ノ城戦を分析

メディアの中には、全勝は誰、1敗は誰と色分けするのが
お好きなところがあるようだが、まだ序盤戦が終わった
ばかりである。この時点で先走って分類することにどれ
ほどの意味があるのか。昭和45年三月場所大関清国は7
勝1敗で折り返したが、7連敗して結局は負け越した。
11連勝して4連敗した横綱だっている。
さて、この日注目すべき相撲が2番あった。最初は琴奨
菊対逸ノ城戦である。5勝の琴奨菊と5敗の逸ノ城では、
勝負あったと思うのは早計である。そんなことで勝負が
決まるなら、対戦させる意味は薄れる。昭和36年九月場
所、前田川は2勝13敗と大敗したが、その2勝は優勝決
定戦に出場した大関大鵬と大関柏戸からあげたものであ
る。ちなみに大鵬と柏戸は場所後横綱に昇進した。

151113六日目幕内 993
<琴奨菊を寄り切った逸ノ城>

さて、琴奨菊対逸ノ城戦は久々に逸ノ城のはつらつとし
た相撲が見られた。琴奨菊のあたりをものともせずに、
受け止めた。体力負けはしない。あたりを止めれば琴奨
菊から勝機が生まれる。がっちりつかまえ、寄り切った。
新入幕で旋風を巻き起こした逸ノ城がこのまま終わると
は思いたくない。闘志あふれる相撲を続けてほしい。将
来照ノ富士に対抗する存在になることを熱望する。
注目すべきもう一番は日馬富士対嘉風戦である。日馬富
士にとって、下位で2勝6敗と大きく負け越している相
手である。しかも嘉風は動きが速く、好調である。日馬
富士にとってはいやな相手である。立ち合いから嘉風は
素早く双差し。ここで動きが止まるか、嘉風がさらに日
馬富士の腰につけば嘉風の勝利だった。しかし、日馬富
士は動きを止めることなく、小手投げをうった。それも
連続してうったことが好結果につながった。技術を超え
た勝利だった。 

151113六日目幕内 1308
<嘉風を退けた日馬富士>

相撲は一番一番の内容が問われる。どういう相撲を取っ
たか、自分の力をどれくらい発揮したか。相撲の見方は
優勝がすべてではない。

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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