2019年7月– date –
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大相撲
横綱誕生の間隔1
横綱稀勢の里が誕生し、デビューしたのは2017年三月場所だった。負傷をおいながら、大関照ノ冨士を本割・優勝決定戦で連勝しての優勝は忘れられないほどの感動を呼びおこした。あれから2年2場所が過ぎたが、横綱誕生の気配は少しもない。横綱候補は本来... -
大相撲
智略力士安美錦
安美錦が七月場所限りで引退した。ケガで休場していたが、今のままでは幕下に陥落する。そう思えば引き際であった。安美錦というと新しい相撲ファンは、力は衰えているが、それでも奮闘して十両を維持しているベテラン力士、というイメージをもつかもしれ... -
大相撲
大関の休場率
七月場所は貴景勝、栃ノ心、豪栄道、高安と4大関が休場する異常事態となった。貴景勝は連続休場、栃ノ心は大関6場所在位中半分が途中休場である。豪栄道はベテランの域で、引退が近いという見方が出始めている。高安はまだ優勝がない。今回のケガで後退... -
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御嶽海の大関を阻むモノ
御嶽海は2年連続七月場所優勝と意気込んでいたにもかかわらず、また、4大関が休場したにもかかわらず、9勝6敗に終わった。これで優勝した昨年の七月場所後6場所連続1ケタ勝利に終わっている。つまり、大関の足がかりさえつかめない状態が続いている... -
大相撲
初優勝から2回目の優勝への間隔2
前回初優勝から連続優勝した5力士と初優勝から2回目の優勝が、15場所後以上の柏戸・北の富士を取り上げてきた。その続きを記す前に初優勝から2回目の優勝が10場所後以上14場所後までの力士を参考までに列記しておこう。鏡里 11場所後魁傑 11場所後北... -
大相撲
4場所経過した2019年年間最多勝レース
七月場所が終了し、今年4場所が早くも終了したことになる。年間最多勝レースはどのように変化したか。その経過をまとめてみた。それが以下である。なお、対象は4場所幕内に在位した力士とさせていただき、単なる数字の比較ではなく、横綱大関の対戦率に... -
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2019年七月場所総評
★十両以上に休場力士が7人出たが相変わらず多い。北の湖理事長が公傷制度を廃止したのは、毎場所必ず公傷休場力士が出たからである。だが、毎場所けっこう休場力士を出すのなら、公傷制度を復活させてもいいのではと思ってしまう。今さら場所数を減らす、... -
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■名古屋千秋楽 手堅かった鶴竜の優勝
これより三役は異例だった。関脇玉鷲をさしおいて小結阿炎がはいった。阿炎対琴奨菊は7勝7敗同士なので取組的興味では上だが、番付では玉鷲が上である。やすやすと取組順を崩してほしくない。それにしてもこれより三役に平幕2力士が入っているとは、今... -
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■名古屋14日目 白鵬の敗戦が意味するモノ
14日目に横綱対平幕戦がおこなわれた。白鵬対琴奨菊戦である。白鵬にとって取り易い相手であった。これまでの対戦では、琴奨菊の出足を止めると投げでころがすパターンが多かった。ところが、この日は琴奨菊の出足に後退し、いいところなく一方的に土俵を... -
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■名古屋13日目 終盤の波乱
取組は谷間。横綱対平幕である。鶴竜対関脇玉鷲戦は回避されたことになる。玉鷲の成績が上がらないのが理由だろうが、それなら早めに対戦させるべきであった。白鵬は妙義龍戦である。対戦相手としては妙義龍のほうが、いやな相手に思えた。<白鵬、妙義龍... -
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■名古屋12日目 連続写真で見る2横綱の相撲
全勝できた鶴竜は、千代大龍の挑戦を受けた。今の鶴竜はパワー相撲に対する不安を少しも感じさせない。相撲は裾払いで、鶴竜が千代大龍を一蹴した。1敗白鵬は関脇以下最強の御嶽海との対戦を迎えた。相撲は両上手をがっちり取った白鵬に対し、もろざし御... -
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■名古屋11日目 そして大関は誰もいなくなった
8勝を待っていたかのように大関高安が休場した。これで4大関全員が休場という異常事態に陥ってしまった。13日目に組まれると思っていた高安対白鵬戦が11日目に組まれるという皮肉な結果になってしまった。白鵬不戦勝で、ますますしまらなくなった。<高... -
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■名古屋10日目 横綱・大関の手薄は近未来の姿
白鵬から金星を獲得して、意気上がる逸ノ城。だが、この日の対戦相手鶴竜は落ち着いていた。巨体逸ノ城に対し、後退するどころか逆に出て、まわしをがっちりつかむと勝負は決まった。逸ノ城は後退すると実にもろい。<鶴竜、逸ノ城を寄り切る>関脇玉鷲が... -
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【7月21日】初優勝から2回目の優勝への間隔1
大正15年から始まった優勝制度は99人の優勝力士を誕生させた。47人が初優勝で終わっているとこれまで書いて来た。そのなかには栃ノ心、御嶽海、貴景勝、玉鷲、朝乃山も含まれている。逆にいうと52人は2回以上の優勝を達成してきたわけである。初優勝から... -
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【7月20日】本名幕内力士
現代の幕内は、本名力士花盛りである。大関高安、遠藤、正代、矢後とすぐにも浮かんでくる。さらにもう一人明生。実は明生は下の名前である。矢後はまだ改名の余地があるし、明生は下の名前っぽくないからいいとしても、高安、遠藤、正代は改名のチャンス... -
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【7月19日】大関の負け越し率2
清國の最高位大関の大関在位中の負け越し率17.9%の記録を抜いたのが、人気の角界のプリンス貴ノ花である。貴ノ花は大関在位50場所というとてつもない記録を最初つくった。これまで40場所台さえいなかったのだから驚異的な数字である。貴ノ花はそのうち6... -
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【7月18日】大関の負け越し率1
貴景勝はカド番の場所を全休して関脇降格が決定した。貴景勝は大関2場所在位で2場所とも負け越したことになる。大関負け越し率は100%になる。最初大関のカド番率を考えていた。大関2場所連続負け越しで降格は東西合併以降である。つまり昭和2年からで... -
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【7月17日】新優勝力士100人
朝乃山の優勝を太刀山以来の富山県出身力士の優勝と紹介するメディアがあった。太刀山は明治末から大正6年ごろまで活躍した強豪力士であるが、この当時は厳密にいうと優勝制度はなかった。あったのは時事新報社による幕内最高成績者の額を国技館に掲げる... -
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【7月16日】2019年七月場所の行方
9日目を終了して全勝鶴竜、1敗白鵬、優勝は両横綱に絞られた。大関高安が2敗で続いているが、追いかける展開では少し苦しい。平幕の2敗力士妙義龍、友風、照強はこのままいけるだけの力量はまだない。では鶴竜と白鵬どっちが有利か。現時点では相撲内... -
大相撲
■名古屋9日目 1敗白鵬、今後の引き締めが大事
逸ノ城は後退すると、ほとんどこらえることなく土俵を割る。だが、ときには巨体をぶっつけたり、突っ張ったりして、繰り出す破壊力はあなどれない。栃ノ心、豪栄道の相次ぐ休場で、横綱・大関の対戦圏内を広げざるを得なかった。そこで実現したのが白鵬対... -
大相撲
◆お知らせ 賢明な読者の皆様へ【予告】
土俵の目撃者をいつもご愛読いただき誠にありがとうございます。足を使い、この目で見た生の大相撲をお届けするために七月場所の10日目から千秋楽まで昨年よりは涼しい名古屋に赴きます。その間以下の大相撲のテーマをお届けします。必ず指定日ごとにお読... -
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■名古屋8日目 先場所と真逆!上位の取組が減少
今日から豪栄道が休場した。栃ノ心もそうだが、いかにも負けがこんだから休場した印象が強い。NHKの解説者だった玉の海梅吉さんなら「悪いところがあるなら、最初から休場すべきである。負けこんでの休場はいかにもみっともない」と戒めるところである... -
大相撲
■名古屋7日目 万全の右四つが少ない白鵬
近年関脇以下の優勝は5回誕生している。栃ノ心御嶽海貴景勝玉鷲朝乃山共通しているのは白鵬が休場中であることだ。ただし、玉鷲は白鵬と対戦して勝っている。白鵬が休場したのは14日目からである。鶴竜は栃ノ心と朝乃山優勝のときはフル出場しているが、... -
大相撲
■名古屋6日目 銭の取れる力士炎鵬
技の相撲というとかつては春日野部屋の伝統であった。栃錦、栃ノ海、栃東と続いた。技能賞の常連でもあった。時代は移り変わり、現代は重量級大相撲全盛時代ある。パワー相撲が目立ち、迫力がある反面、うっちゃり、吊り出しはほとんど見られなくなった。... -
大相撲
■名古屋5日目 好調鶴竜を待つ魔の終盤
先場所13日目、5分以上の物言いでもめた栃ノ心対朝乃山戦が今場所5日目に実現した。しかし、栃ノ心がここまでまるでいいところがなく、もろさばかりが目立つ相撲では勝負は見えていた。そしてその通りの結果になった。栃ノ心は目指す相撲がはっきりせず... -
大相撲
■名古屋4日目 白鵬頼りの相撲界の未来に不安
高安は本調子ではない。朝乃山に勝つチャンスがあるかもしれない、という思いは見事に砕かれた。高安は思いきってあたって、四つになったが止まらず、朝乃山に上手を与えず、下手出し投げでしとめた。朝乃山は豪栄道を正面から圧倒したが、両横綱、大関高... -
大相撲
■名古屋3日目 厚遇に応えられない大関陣
どうも大関陣がピリッとしない。高安は2日目竜電に追い込まれて、もつれて取り直しとなった。取り直しは通常上位が有利なはずなのに、竜電に真っ向から堂々と負けてしまった。3日目の対戦相手は相撲巧者の遠藤。立ち合い、さぐりあいから左四つ。高安出... -
大相撲
■名古屋2日目 白鵬渾身の上手投げで朝乃山を裏返す
初日の大関豪栄道戦の勝利で朝乃山対横綱白鵬の関心はいやでも高まっている。白鵬は休場明けだが、白鵬ほどのベテランになってくると精神的不安や動揺などすることはなく相撲が取れる。事実、白鵬の40回目、41回目、42回目の優勝はすべて休場後である。制... -
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■名古屋初日朝乃山の勝因は圧力&白鵬戦はどうなる
先場所朝乃山が対戦した栃ノ心は関脇であった。朝乃山が唯一対戦している大関・横綱が大関豪栄道である。過去の対戦成績は1勝1敗。先場所朝乃山が勝ったシーンは記憶に新しいので覚えている方もおられよう。食い下がれば豪栄道、胸を合わせれば朝乃山と... -
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2019年七月場所の視点
カド番貴景勝の休場はやはり寂しい。本人は出場する意向だったが、師匠である千賀ノ浦(元隆三杉)が止め、説得によって休場が決定した。そこには一時のために貴景勝の将来を奪ってはいけない。力士人生はまだこれからなのだから、ケガを治すことを優先さ... -
大相撲
2019年7月!横綱・大関に挑む11人のサムライ
貴景勝が全休することになったため、横綱・大関との対戦圏内は東前頭4枚目の明生までとなる。ここ1年間の横綱戦・大関戦の成績及びこの1年の上位戦での勝ち越し、負け越しを記した表が以下である。ここ1年間横綱・大関とフルに対戦してきた力士が御嶽... -
大相撲
優勝争いに加われるか否かで決まる鶴竜の存在感
先場所横綱鶴竜は11勝4敗に終わった。優勝次点である。これだけ見るのなら特に問題はないように思われる。しかし、実際は14日目に平幕朝乃山に優勝を決定される、という横綱の面目丸つぶれの結果であった。第一人者の横綱白鵬は休場、大関は未知数のなか... -
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不可解なチケット発売日
今年(2019年)の十一月場所のチケット発売日が変更された。すでにご存知の方もいると思うが、9月14日土曜からになった。通常は10月上旬の土曜である。これは10月、消費税が8%から10%にアップする予定なので、それを避けるための日程変更かと思ってい... -
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カド番貴景勝、不安のなかの戦い
新大関早々休場となった貴景勝。出だしで躓くのはなんともいやな感じである。まして貴景勝の場合は途中出場し、碧山に負けるとあっさり再休場ではいささか中途半端であった。醜態であった。押し相撲というのは波にのると突っ走るが、勢いが止まると苦戦に... -
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御嶽海、大関への道
五月場所、御嶽海は9勝6敗と勝ち越し、七月場所は関脇に復帰した。これで御嶽海は関脇小結連続15場所在位することが決定した。これは若の里の19場所連続関脇小結在位場所数についで単独第2位となった。これまでは魁皇、琴光喜、豪栄道の14場所連続関脇...
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