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大関の休場率

七月場所は貴景勝、栃ノ心、豪栄道、高安と
4大関が休場する異常事態となった。貴景勝
は連続休場、栃ノ心は大関6場所在位中半分
が途中休場である。豪栄道はベテランの域で、
引退が近いという見方が出始めている。高安
はまだ優勝がない。今回のケガで後退した感
は否めない。
大関に休場は避けられない。ところが、横綱
と異なり、そこには地位を守るためにどう
しても限界がある。そこで最高位大関の休場
率はどのようになっているのか、調べてみた。
対象は2場所連続負け越しで大関から降格が
始まった昭和以降に誕生した最高位大関と
した。なお、公傷は休場扱いとした。また、
不戦敗は未出場なので休場扱いとした。場所
中の引退は、正式表明後は休場扱いにはしな
かった。
清水川絵葉書
<清水川のブロマイド>

休場率の少ない最高位大関は以下である。
清水川 0
魁傑  0
鏡岩  0
貴ノ浪 0.016
豊山  0.018
琴風  0.027
若嶋津 0.039
栃光  0.039
佐賀ノ花0.043
能代潟 0.046
昭和・平成唯一の名大関清水川は大関時代
1度も休場がなかった。大関には12場所在位
し2回優勝している。無事これ名馬でもあっ
たわけである。魁傑は「休場は試合放棄」の
名言で知られる力士である。大関にゼロから
復帰している稀な力士である。鏡岩は休場が
ないが、大関在位がわずか6場所であり、
半分は負け越しているので割り引いてみな
ければならない。
貴ノ浪は37場所大関に在位したが、休場は
わずか1場所であった。フル出場しての負け
越しは、7勝8敗が1場所、6勝9敗が5場
所あるが休場していない。豊山も大関在位
34場所中、休場は1回である。フル出場して
の負け越しは8場所ある。新大関では7勝
7敗で大鵬とあたり、負け越している。
琴風 
<琴風>

琴風は負け越しが少ないとともに休場の少な
い大関であった。休場は大関最後の場所のみ
であった。大関の責任を果たした数少ない
力士といえる。南海の黒豹若嶋津は、休場は
2場所、引退場所の不戦敗だけとこちらも
少ない。優勝は全勝を含め2回している。
栃光は、フル出場の負け越しが目立つが、
休場は2場所しかない。近年負けが込むと
休場する大関とは大違いである。
ワーストは以下である。
貴景勝0.833
栃ノ心0.333
名寄岩0.282
栃東 0.28
増位山父0.224
琴ヶ濱0.217
常陸岩0.205
五ッ嶋0.2
大受 0.2
前の山0.193
181125千秋楽表彰 1017
<貴景勝>

貴景勝は驚異の8割台の大関休場率である。
新大関の場所は再出場して再休場という近年
珍しい休場の仕方をした。栃ノ心は大関に
なると急に弱くなる。これを脱しないと大関
休場率も高いままになる。それにしても、
1位、2位が現役で占められているという
のはいかがなものか。
名寄岩、増位山父は大関在位場所数が短い
ところへ休場したものだから、休場の割合が
高くなってしまった。栃東は公傷が3度あり、
その影響が大きい。千代大海も公傷が4度
あるが、大関最長在位場所数の65場所(魁皇
と同数)を誇るだけに大関休場率の差がでて
しまった。
06春 181
<栃東>

現役の豪栄道、高安はどこに位置するのか。
高安はワースト11位の0.179である。高安の
大関在位数が13場所と短いことが影響して
いる。豪栄道はベスト19位で0.069である。
現役は数字を下げることができるのだから、
今後の出場に期待したい。

桃を食べました。

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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