17.9%の記録を抜いたのが、人気の角界の
プリンス貴ノ花である。貴ノ花は大関在位
50場所というとてつもない記録を最初つく
った。これまで40場所台さえいなかったの
だから驚異的な数字である。貴ノ花はその
うち6回しか負け越していなく、負け越し率
は12%だった。そのほとんどが途中休場で
あり、皆勤しての負け越しは1回であった。
輪島と同日に大関に昇進したが、大関当初
から1ケタ勝利3場所後途中休場して差が
つき始めた。
貴ノ花のあとの大受は、わずか5場所で大関
の地位をあけわたした。3場所負け越しと
いうワースト4位の負け越し率になっている。
このワーストは現役の貴景勝の100%、栃ノ
心の66.7%によるモノなので今後変わる可能
性はある。なお、不動のワーストは前回述べ
た大関在位中の負け越し率100%の五ッ嶋で
ある。
貴ノ花の記録を更新した大関が、琴風である。
大関の負け越し率はわずか9.1%である。そ
してこれが現在までの最高記録になっている。
大関在位中の負け越しはわずか2回である。
その2回も大関最後の場所とその前の場所に
よるものである。琴風のモットーは、琴風
豪規著「青春の意地」(潮出版社刊)による
と『与えられた立場で最大限の努力をする』
である。まさしく琴風は大関の立場で最大限
の努力をした結果の記録だといえる。
琴風に次ぐ最高位大関の大関在位中の負け
越し率は、琴光喜の11.8%である。琴光喜は
野球賭博問題で協会を去っただけに、晩年の
記録がないという事情がある。それだけに
数字は割り引いてみなければならない。
高安は今後の皆勤しだいでは大関在位中の
負け越し率を低くすることができる。貴景勝
は若く、目指す地位が横綱なので、いつしか
この欄から名前を消すかもしれない。
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