2015年7月– date –
-
大相撲
七月場所幻の一番
七月場所5日目はいつもの相撲中継ではなかった。台風が来ているため総合放送は15時20分始まりであった。それだけではなかった。16時、17時のニュースは10分くらい放送し、その間の取組はVTRとなった。ところが、17時では安美錦-徳心龍の取り直しの一... -
大相撲
引退旭天鵬 力士人生最高の喜びの時
1992年の入門以来23年半にわたる力士生活にピリオドをうった旭天鵬。本人が最高と語るのは2012年五月場所の初優勝のときである。この場所第一人者の白鵬は不調。初日安美錦に敗れ、6日目から8日目まで3連敗している。14日目を終えて大関稀勢の里・前頭... -
大相撲
七月場所総評
★優勝争いについて栃煌山が両横綱を倒した段階で3つ巴になるかなと思ったが、連敗してあっさり脱落してしまった。照ノ富士が両横綱に連敗したのもいただけなかった。結局は1敗白鵬と2敗鶴竜の争いとなったが、白鵬がリードしているカタチでは結果は見え... -
大相撲
■名古屋千秋楽 最後まで熱かった名古屋
当日売りの自由席1番乗りは前日の23時半だと聞く。自由席を求める方の中には下の力士のご両親がいた。以上の情報は13日目隣になった方から伺った。当人も自由席を求めて並んだという。千秋楽は音楽隊が入るためけっこうな数の自由席及び椅子席Bが使用で... -
大相撲
■名古屋14日目 白鵬優勝40回超えは近い
白鵬は先場所負けた稀勢の里につけいるスキを与えず一方的かつ速攻で寄り切った。完勝である。同じテツは踏まなかった。白鵬は攻め急ぐあまり、上体が伸び切るのが負けにつながった。しかし、今場所は万全の体勢で勝利した。白鵬は豪栄道・稀勢の里戦を危... -
大相撲
■名古屋13日目 注目の3番を分析
13日目は各段の優勝がほぼ決まる。序二段の宇良の対戦相手は三段目の6戦全勝の大元。体はでかい。宇良は大丈夫かな、不安のなか立ち上がった。相撲はまったく危なげなく、低く見合ったなかから一気の出足で土俵の外へ突き飛ばした。宇良は千秋楽同期の大... -
大相撲
■名古屋12日目 優勝のカギ握る稀勢の里
好調栃煌山は隠岐の海にまさかの3敗目。優勝争いから大きく後退した。鶴竜対照ノ富士戦は鶴竜がうまさでまず十分の体勢をつくった。次に一呼吸することなく、苦しくても攻め続けたことが勝因である。照ノ富士は腰はいいものをもっているが、相手十分自分... -
大相撲
■名古屋11日目 決戦を斬る
1敗栃煌山対大関豪栄道栃煌山は明らかに堅くなっていた。まだ優勝を意識するのは早すぎる。豪栄道の速い首投げが決まってしまった。この首投げは先場所白鵬にも決めている。首投げは本来捨て身の技だが、相手が出る勢いがあるだけにタイミングがあえば決... -
大相撲
■名古屋10日目 栃煌山両横綱から勝利
波乱あり!栃煌山が前日の鶴竜に引き続き、白鵬を倒した。瞬時のこととはいえ、思いがけない相撲展開になった。観客も唖然とするなか興奮で座布団が乱れ飛ぶ。「■8日目 場所のゆくえ」で栃煌山には横綱・大関戦を勝ち抜く力がない。とハナから優勝候補か... -
大相撲
■名古屋9日目 無用の番外戦
棋士と棋士が対局するとき袋から盤上に出された駒を王将、金将と順序だてて互いに並べていく。手当たり次第つかんだ駒を盤面に置いていくようなことはけしてしない。それがプロの美意識である。この日白鵬が寄り切ったあと土俵を割った逸ノ城のほほを最後... -
大相撲
横綱ワースト10 5
★7位はお兄ちゃん若乃花、続く奇行の男女ノ川、遅咲き琴桜、強いが横綱実績が乏しい朝潮若貴ブームで大相撲人気を築いた一方の雄が3代目若乃花である。横綱以前は12勝以上13度、5度の優勝を達成も横綱昇進後は様変わりする成績だった。優勝なし、在位わ... -
大相撲
横綱ワースト10 4
★3位は勝率5割台の栃ノ海、続く横綱優勝0回の吉葉山、安芸ノ海、態度、振る舞いが問題の双羽黒3位候候補として安芸ノ海、吉葉山、栃ノ海があげられる。この中では勝率5割台の栃ノ海を3位とする。おがむような寄り、切れ味鋭い出し投げ、小兵の技能力... -
大相撲
横綱ワースト10 3
★勝率7割の三重ノ海、皆勤14場所のガチンコ大乃国はランク外順序は逆になるが、候補から外れる横綱に触れる。まず全勝を含む2場所連続優勝、勝率7割台の三重ノ海をはずしたい。難点は短命だが、他の横綱より抜きにでている。双羽黒は勝率、出場率の数字... -
大相撲
横綱ワースト10 2
基準は基本的に横綱時代のものとした。対象は玉錦以降の横綱とする。まず、候補者を時代順にあげてみた。武蔵山男女ノ川安芸ノ海前田山吉葉山朝潮栃ノ海琴桜三重ノ海双羽黒大乃国3代目若乃花この12人があげられる。参考までに名大関清水川の大関成績は勝... -
大相撲
横綱ワースト10 1
NHKが「天道は人を殺さず~異端の横綱 逆転人生」という番組で前田山を取り上げたことがあった。内容は今、大相撲が国際化しているが、外国人をスカウトし、育てた先達をつけた人物として、また人間前田山にスポットをあてた番組である。その中で気に... -
大相撲
◆お知らせ 賢明な読者の皆様へ
土俵の目撃者をいつもご愛読いただき誠にありがとうございます。足を使い、この目で見た生の大相撲をお届けするため七月場所の10日目から千秋楽は場所後に掲載いたします。暫くお待ち願います。その間「横綱ワースト10」をお届けします。興味深くお読みい... -
大相撲
■名古屋8日目 場所のゆくえ
七月場所は全勝白鵬・鶴竜、1敗照ノ富士で折り返すことになった。栃煌山ほか幕内中位以下に好成績者はいるが、横綱・大関戦を勝ち抜くだけの地力はまだないのでここでは触れない。白鵬は初日、2日目は大苦戦をしたが、ここへきてかなり修正してきた。あ... -
大相撲
■名古屋7日目 自信すなわち油断につながる
この日は珍しく大関同士の対戦があった。豪栄道対琴奨菊戦ではない。新進気鋭の大関照ノ富士と大関昇進以来苦闘が続く豪栄道戦である。最近はせいぜい8日目で例えば今年の一月場所8日目に稀勢の里対豪栄道戦が、昨年十一月場所に琴奨菊対稀勢の里戦が実... -
大相撲
■名古屋6日目 稀勢の里優勝の条件
稀勢の里が逸ノ城の奇襲に動じることなく、腰に密着して寄り切った。今場所は久々にここまで1敗で追走している。2敗ではいくらなんでも優勝は遠すぎる。だからといって序盤1敗だからといって優勝の可能性が出てくるとは限らない。ここ1年の成績をみて... -
大相撲
■名古屋5日目 成長著しい照ノ富士
照ノ富士はいっそう恐ろしい男となって名古屋にのり込んで来た。恐ろしさの正体は急速な成長と安定性の増加である。5日間で最も内容のある相撲を取っている。この日は2014年の関脇以下最強の栃煌山が対戦相手である。栃煌山は当然双差しを狙う。しかし、... -
大相撲
■名古屋4日目 出だし好調鶴竜の危ない相手
2場所連続休場した鶴竜が好調な出足である。この日地力をつけている栃ノ心に対して途中2本入って万全の寄りで勝負をつけた。4日間危なげなしは予想を超える相撲内容である。休場明けは場所を離れていたため勝負どころをつかむまで不安がつきまとうもの... -
大相撲
■名古屋3日目 未完すぎる大器逸ノ城
現在関脇以下で最強なのが逸ノ城である。この1年間(2014年七月場所から2015年五月場所まで)といっても5場所だが、44勝31敗○13で照ノ富士の56勝34敗○12を超えている。しかもこの5場所、逸ノ城は常に横綱・大関と対戦してきているのである。5場所中負... -
大相撲
■名古屋2日目 最強が崩れるとき
白鵬対高安戦は熱戦と言うより白鵬が上手を引けず、大苦戦に陥った。相撲はほとんど秒単位で勝負がつくが、こと白鵬に関してはこれがまるであてはまらない。分単位の戦いが続いている。原因は白鵬が十分になれず、忍ぶ戦い方をしているからである。<高安... -
大相撲
■名古屋初日 安定性欠いた横綱・大関陣
猛暑の七月場所が始まった。だが横綱・大関陣はそろいもそろって安定性に欠けるスタートとなった。碧山ー照ノ富士 新大関のため注目度が高くなるのは当然であった。それも若くて横綱を望め、先場所の優勝者となれば期待が大きくなる。照ノ富士の動きは堅... -
大相撲
七月場所の見どころ
★新大関照ノ富士は何勝するか新大関大鵬・北の湖10勝、千代の富士・貴乃花11勝と大横綱の大関1場所目は平凡な成績に終わっている。例外はなかったか。白鵬は14勝1敗で優勝決定戦で雅山を寄り切って堂々の初優勝を飾っている。さて照ノ富士はどういう成績... -
大相撲
関脇以下の幕内上位で活躍する力士は誰か
関脇以下の幕内力士で活躍する力士は誰か。一口に幕内といっても実は2つある。1つは横綱・大関と対戦する上位であり、もう1つは対戦がない中位以下である。もちろん中位以下でも勝ちこんでくれば横綱・大関と対戦する。昨年(2014年)の九月場所の逸ノ... -
大相撲
白鵬の敵は白鵬自身にあり
7連覇を目指していた白鵬は五月場所思わぬ敗戦で4敗をきっし、優勝を逃した。初日の逸ノ城戦はもろくも負けた。豪栄道・稀勢の里戦は攻め急ぎだった。十分な体勢をつくる前にチャンスとばかり出ていったのが敗因だった。日馬富士戦は攻め込んだあげく相... -
大相撲
七月場所の3大関はどこまでやるか
2014年の七月場所、琴奨菊は白鵬と並んで2敗で千秋楽を迎えた。豪栄道は12勝をあげて大関昇進が決定した。あれから1年様相は一変した。両大関は大関としての存在感を示せないでいる。琴奨菊はカド番を3場所に1回迎えている。豪栄道は勝ち越しすれすれ... -
大相撲
七月場所の思い出 異例の初日スタート
また暑い季節のなか、七月場所が近づいてくる。七月場所といえば忘れられないときがある。もう5年も前になる2010年のことである。この年五月場所中に野球賭博事件が発覚した。力士、親方がプロ野球の勝負を賭けた結果、資金が暴力団に流れていた事件であ... -
大相撲
出羽海の系統17
大阪からきた三保ヶ関部屋は師匠元滝ノ海の急死により増位山(父)は一時出羽海に身を寄せた。彼は引退後三保ヶ関部屋を復興し、苦難の中から大横綱北の湖、大関北天佑、大関増位山(子)等を育てた。息子増位山がいたので三保ヶ関部屋の後継は決まってい... -
大相撲
新大関照ノ富士への期待
七月場所最大の注目は新大関に昇進した照ノ富士の活躍にある。しかし、思い起こせば昨年(2014年)の七月場所は豪栄道が大関に昇進したが、優勝争いはおろか10勝すらあげていない。照ノ富士は期待が大きいだけに10勝では物足りないが、実際はどうなるかあ... -
大相撲
横綱の初優勝・優勝間隔記録
五月場所の照ノ富士は栄光に包まれていたが、その裏で自己ワースト記録を更新している横綱がいた。日馬富士と鶴竜である。日馬富士は2013年の十一月場所以来9場所と1年半優勝がない。鶴竜は横綱に昇進して以来7場所優勝がない。ただないだけなく、優勝... -
大相撲
出羽海の系統16
出羽海から破門された九重は高砂一門に入った。高砂(元前田山)は九重を迎え入れた理由の趣旨をこう語った。昔、出羽海は高砂から分かれたんだ、と。筆者はこれを聞いたとき、そうだったのかと納得していた。しかし、これまで出羽海の系統で述べてきた通... -
大相撲
不可解な番付2
前回不可解な番付1を書いたが、補足しましたので最後の箇所をもう1度お読みいただければ幸いです。さて大乃国から魁皇までの大関昇進時の番付の大関の順位をみていこう。昇進ケースによって3つに分類してある。A 9勝以下の先輩大関より上位に位置し...
1