2017年7月– date –
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大関2場所目の傾向
新大関の高安は一言でいうと期待を裏切ってしまった。優勝争いははるか遠く、「クンロク大関」に終わってしまった。これでは横綱候補にはとてもなれない、予感させない。それでは大関2場所目は期待できるのか。イメージだけだと2場所目こそ思う存分戦え... -
小兵石浦の突破力
日馬富士が軽量、宇良が小兵といっても137キロある。ところが石浦はわずか118キロしかない。まさに幕内最軽量である。しかし、全身は鍛えぬき、筋肉の塊である。相撲の名門鳥取城北高校から日大の相撲部、オーストラリアの語学留学を経て、白鵬の内弟子に... -
再び始まった1強他弱
暑い七月場所は白鵬の優勝で幕を閉じた。場所前の予想り優勝したのは久しぶりである。白鵬が5場所優勝なしと初優勝以降最長期間優勝なかったのみならず、その間の成績は最高が11勝、2場所休場があったほど低迷していた。2場所連続優勝は白鵬の復活とい... -
稀勢の里の今後
横綱審議委員会が稀勢の里は九月場所全休してもいい、という趣旨の発言をした。遅きに失している。結果論で言うなら誰でもできる。五月場所も七月場所も本来なら稀勢の里自身と師匠田子ノ浦(元隆の鶴)が判断すべきものである。師匠はどう考えたのか、ど... -
必要が迫られる優勝資格制度
戦後、日本の古いものはすべてダメということで、大相撲人気は低迷どころかどん底であった。なんとか人気を盛り返そうとする相撲協会が、記者クラブともに考案したのが、優勝決定戦制度であり、三賞制度であった。その三賞の選考が、おかしいのは既に述べ... -
平成29年七月場所総評
★場所全体の印象稀勢の里、鶴竜、照ノ富士の横綱・大関が3人、人気の遠藤が休場で一転さびしい場所になってしまった。稀勢の里は足首のケガということだが、ころころ負けていては休場に追い込まれるのは、時間の問題だった。出場に踏み切って、負けが込ん... -
■名古屋千秋楽 優勝予想回数の明暗
千秋楽結びの一番は、横綱同士の白鵬対日馬富士戦。勝負は、予想通り白鵬が日馬富士をくだし、39回目の優勝を14勝1敗で飾った。以前白鵬の優勝予想回数を42回と書いたが、現実味を帯びてきた。あるいは予想を超えることさえありうる。<日馬富士を倒し、... -
■名古屋14日目 高安の6敗は今後を暗示?
白鵬の今日の相手はまだ勝ち越せない豪栄道。充実している白鵬は豪栄道を一蹴した。横綱対大関とは思えない、何か段違いの実力差を見せつけられた一番であった。それは日馬富士対高安も同様であった。<白鵬圧倒的強さで豪栄道をくだす>高らかに全勝優勝... -
■名古屋13日目 白鵬の通算最多勝を予測する
白鵬が対戦するのは、先場所苦戦した高安。だが、充実した白鵬と低迷気味の高安ではその差がそのまま出てしまった。勝負時間はかかったが、高安が白鵬を攻め込むことは、なかった。白鵬は落ち着いて高安を退けた。<高安を圧倒する白鵬>白鵬は通算最多勝1... -
■名古屋12日目 盛り上がりに欠けた七月場所
白鵬対玉鷲戦は離れての戦いになった。白鵬が積極果敢に攻めて、玉鷲を寄せ付けない。最後に左ざしから寄り切った。白鵬はこれで通算1047勝になり、魁皇と並んでトップタイになった。<積極的に玉鷲を攻めた白鵬>それにしても優勝争いらしい優勝争いがな... -
■名古屋11日目 思いがけぬ白鵬の敗戦
この日は北都からはるばる来た相撲ファンと観戦した。土俵はたんたんと進行していく。よもやの波乱は、結びの一番に起きた。全勝白鵬が、関脇御嶽海に敗れた一戦である。白鵬は立ち合い素早く右上手を取って、御嶽海の出足を封じた。<御嶽海対白鵬>これ... -
■名古屋10日目 宇良のペースにのらなかった高安
横綱・大関が3人も休場するなかで、その穴埋めに抜擢されたのが、宇良である。10日目は高安対宇良が注目を集めた。高安は考えた相撲を取った。宇良のペースにのらず、無理攻めを避けた。そのため、両力士の間にしばし、間ができた。<宇良に対し無理攻め... -
接点 元隆の里
その男は観客席に座っていた。場所は、まだお客さんがまばらな福岡国際センターであった。男の担当は監察委員であった。彼は稀勢の里の師匠であった。観客席に座っていたため、その男=元元隆の里の鳴戸親方は福岡では身近な存在であった。<元隆の里の鳴... -
6場所制の大横綱の出世街道
6場所制の大横綱というと誰をイメージするだろうか。横綱の代でいうと大鵬以降の横綱になる。異論が少ないのは、大鵬、北の湖、千代の富士、貴乃花、朝青龍、白鵬ではないだろうか。いずれも20回以上優勝し、時代を築いた横綱達である。その功績は相撲フ... -
稀勢の里の横綱休場率
稀勢の里が2場所連続休場した。これによって稀勢の里の横綱休場率はどうなったかみていこう。横綱在位 3場所皆勤 1場所出場機会 45休場数 13不戦敗 2休場率 33.3%3回に1回は休場していることになる。これは実質横綱が地位化した常陸山以降51... -
七月場所の行方
横綱・大関に3人も休場者がでて、いささか寂しいなかでの優勝争いになってしまった。9日目を終えて全勝白鵬、2敗高安、3敗日馬富士と差がついてしまった(上位限定)。これで白鵬が2敗くらいしていたら乱戦、混戦で、土俵がしまらなかった。白鵬は全... -
◆お知らせ 賢明な読者の皆様へ
土俵の目撃者をいつもご愛読いただき誠にありがとうございます。足を使い、この目で見た生の大相撲をお届けするために七月場所の10日目から千秋楽まで名古屋に滞在します。その間大相撲のテーマをお届けし、場所の話題、名古屋情報は場所後に掲載します。... -
■名古屋9日目 残った横綱・大関1勝3敗の惨敗の日
2横綱・1大関が休場と寂しい七月場所となったが、残された2横綱・2大関のうち3人が惨敗という厄日であった。好調高安に対するのは嘉風である。本日一番いい取組といえる。嘉風は動きの速さで勝負する力士だが、今日は違った。高安のかちあげをくうこ... -
■名古屋8日目 白鵬対宇良戦を斬る
これまで倍以上の高値をつけてきたネット販売のチケットは、開催日が近づくにつれ、価格ダウンへと転じざるを得ない状況となっている。稀勢の里、鶴竜、照ノ富士、遠藤が休場ときてはなおさらである。筆者の相撲仲間は、最初からチケットのない日は愛知県... -
■名古屋7日目 盛り上がりがもうひとつの大相撲
7日目、残された横綱・大関4人は順当に勝ち、番狂わせはなかった。もっとも危ない相撲はあった。日馬富士が琴奨菊の猛攻に土俵につまったが、首投げで逆転勝ちした。白鵬は勢相手に軽くあしらう安易な勝ち方をした。こういうときの白鵬にはスキが見える... -
■名古屋6日目 稀勢の里をめぐるif
稀勢の里が今日から休場した。昨日の勢戦で足首を痛めたとのことだが、これでは弱り目にたたり目である。先場所は10日目までもった。今場所は半分の5日目までしかもたなかった。連続休場は一挙に稀勢の里を窮状に追い詰める結果となった。判断が甘かった... -
■名古屋5日目 名古屋のメインエベントは白鵬対高安
序盤戦を終えて、横綱・大関の負け組と勝ち組が明確になってきた。負け組みは3敗稀勢の里と4敗照ノ富士である。三月場所、本割と優勝決定戦を争った両力士だが、今は見る影もない。若手が強くなった、というより彼らが弱くなっている。先場所久々に全勝... -
■名古屋4日目 減りゆく横綱・大関リーグの対戦数
今日から稀勢の里ではなく、鶴竜が休場した。昨日の北勝富士戦で負傷したためである。いずれにしても4横綱の皆勤はもろくもくずれたわけである。稀勢の里もどうなるか皆目わからない状態である。仮に休場すると4横綱がいて、横綱戦はたった一番だけにな... -
■名古屋3日目 横綱が出場に踏み切るとき
3日目、結びの一番は稀勢の里対栃ノ心戦である。両力士が仕切りを繰り返すのを見て、ふと気になった。栃ノ心はやってやろうというやる気、意気込みが見えていた。これに対し、稀勢の里はなんか覇気が感じられなかった。不安そうな表情にも見える。この勝... -
■名古屋2日目 稀勢の里・高安の今後
横綱・大関陣の惨敗から一夜明けた2日目。相撲を立て直せるか否か。今日の高安の対戦相手は勢である。一気に攻めてくる相手ではない。まわしをあたえず、左ざしで前に前に出た。落ちるような低さでもなく、高安は終始落ち着いて相撲を取った。明日は6連... -
■名古屋初日 注目の高安・稀勢の里思わぬ敗戦
異常とも思える暑さが続く。スーパー猛暑ともいうべき天候である。まさかそれが影響したわけではあるまいが、七月場所の初日の横綱・大関は2勝5敗という散々なスタートとなった。日馬富士は苦手の嘉風に後ろにまわられ敗退。復活の兆しが見えてきた照ノ... -
相撲通が語る平成29年七月場所の展望と今後
新大関高安誕生の話題がメインとなっていたのも束の間、七月場所がいよいよ目前に迫ってきた。新大関高安の成績は。このところ1年間で5力士が優勝という群雄割拠のなか、優勝するのは誰か。高安の後の大関は誰か。七月場所の展望と今後の予想を相撲通5... -
平成29年名古屋!横綱・大関に挑む9人のサムライ
暑い七月場所がまたやってくる。高安が大関に昇進して、4横綱・3大関という豪華な番付となった。7人に挑むのは東関脇玉鷲から西前頭3枚目遠藤までの9人である。上位に休場者が出なければ、遠藤は日馬富士、稀勢の里、照ノ富士、高安に限定される可能... -
七月場所が揺れた日
七月場所が揺れたときが2度あった。最初は平成22年の野球賭博が発覚した後の七月場所である。当時野球賭博及び暴力団との関わりで場所はどうなったのか。七月場所は暴力団がらみの野球賭博に関わった力士・親方が多く、開催があやぶまれた場所だった。さ... -
大関優勝の可能性
前年は琴奨菊、豪栄道が大関で優勝した。今年に入って優勝が遠かった稀勢の里が大関で優勝した。七月場所は高安が新大関で登場する。大関照ノ富士はここ2場所優勝同点、優勝次点で復活の兆しを見せている。優勝というと横綱の独壇場である。だが、大関と... -
皆勤なるか4横綱
<ここ1年で2度休場の白鵬>68勝28敗24休、勝率7割8厘。これが何の数字かおわかりだろうか。実は白鵬、日馬富士、鶴竜、稀勢の里の4横綱時代の成績である。皆勤はまだない。まだ2場所しかたっていないではないか、という方がいるかもしれない。実は4... -
知られざる十両優勝 現役編
五月場所は元幕内の錦木が安美錦との相星決戦を制して、10勝5敗で十両優勝を達成した。十両優勝を予想することはいかなる相撲通でもきわめて難しい。また、幕内優勝は覚えていても、十両優勝者は記憶から薄れていくのが常である。そこで予想ではなく、こ... -
稀勢の里復活へ道遠し
6月は巡業がなく、稀勢の里は高安相手や出稽古で阿武咲相手に稽古を順調に積み重ねてきた。着々と復活を図っているのだろうが、気になるのはケガの状態である。テーピングをしていないからといって直ったとは言いがたい。年齢は30歳をこえている。若いと... -
優勝が遠い日馬富士
五月場所の日馬富士は立ち合いの鋭さと集中力がすばらしかった。久々に優勝に近い内容では、と思わせたが、それでいて結果は11勝4敗で終わってしまった。白鵬が5場所優勝なしで優勝が遠いと騒がれたが、日馬富士も5場所連続優勝なしになってしまった。...
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