大相撲

七月場所が揺れた日

2017年7月6日

七月場所が揺れたときが2度あった。最初は
平成22年の野球賭博が発覚した後の七月場所
である。当時野球賭博及び暴力団との関わり
で場所はどうなったのか。

七月場所は暴力団がらみの野球賭博に関わっ
た力士・親方が多く、開催があやぶまれた
場所だった。さすがに幕内で解雇1人、謹慎
6人、十両で4人出すと崩壊状態だった。
なげかわしい限りである。しかし、開催した
のはよかった。

野球賭博A
<野球賭博を報じるスポーツ報知>

NHKが放送を見送った。6割以上が実況
放送反対ということだが、毎場所欠かさず
見ている方はこの中にどれくらいいるのか。
大相撲なんてどうでもいい人の意見は、参考
数字になるのか疑問だ。実況はなし、ハイ
ライトのみだが、世論で決めるなら、当分
実況放送はないことになる。

プラスは白鵬の3場所連続全勝優勝の達成。
15日制で初の3場所連続全勝優勝を達成した
横綱白鵬は、優勝旗以外の表彰がない中で
よく奮闘し、47連勝を達成した。相撲は安定
感と上手投げのさえでいよいよ無敵の境地に
はいった。

その白鵬は優勝インタビューでは思わず賜杯
がないさびしさに涙ぐんだ。表彰は各国・各
団体・各企業の自主的判断に任せてもよかっ
たのでは。また、この場所だけ協会は特別の
カップを作り、返還なしで白鵬に進呈する
くらい、いきなはからいをすればもっとよか
った。

100725千秋楽表彰 049
<優勝旗のみの表彰>

次に七月場所が揺れた日は、翌年の平成23年
の八百長発覚によるものであった。大阪場所
は中止。5月は技量審査場所として、無料
開催だった。

八百長発覚問題によって半年ぶりに七月場所
が開催されたが、ガラガラだった去年以上に
入りが悪かった。協会は問題がおこるたびに
多大なご迷惑とご心配をおかけしたと詫びて
きたが、ことの本質は信頼失墜なのである。
信用を築くのは何年もかかるが失うのは一瞬
である。

観客の不入りの原因はお客さんが大相撲を
見放しているからと思われるが、相撲ファン
は以前から八百長はあると思っていた。しか
し、容認しながら見てきたわけではない。
むしろ嫌悪してきた。今回大量の処分力士を
出したが、八百長処分の理由、どの一番が
八百長と認定されたかさっぱりわからない。

それよりも、幕内上位と親方は何の処分も
なかったことに調査に限界があるとはいえ
、釈然としないものを感じた。彼らは自白
でもしない限り証拠は出てこない。証拠は
ないが疑惑はあった。ここが、ファンが納得
しない点だ。ずるいやつほど生き延びる。
そんな連中が関わっているのが今の大相撲で
ある。

八百長A
<八百長を報じる東京中日スポーツ>

八百長はなぜおきるかというとどうせばれや
しないという安易な考えと親方や先輩もやっ
てきたという風潮があるからだ。これでは
相撲は神事だ、武道だ、伝統文化だといって
も言っていることとやっていることにギャッ
プがありすぎる。そう考えるとお客さんが
戻ってくるのは容易ではない。

力士を処分するだけでなく、協会は生まれ
変わったと思われるくらいの変化が必要だ。
反省とか、謝罪ですむ程度の話ではない。
出直し的改革が必要だ。

八百長問題ではお金がからまない星の貸し
借りは八百長ではないと発言した親方がいた。
また、舞の海さんは相手の奥さんや子供の
顔が見えてと片八百長をしていたような発言
をしたが、しょせんその程度の認識なのだ。
片八百長をやる力士はプロを辞めたほうが
いい。そこには入場料を払って見に来るファ
ンへの裏切りであることをなんとも思って
いない。稽古で培ったものを発揮する、
それが本場所の土俵だ。

今や七月場所が揺れた日を経て大相撲人気は
復活した。人気が過ぎてダフ屋がはびこって
いる。今度はこれに手をつける番である。

理髪店にいきました。

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よしなに
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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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