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七月場所が揺れた日

七月場所が揺れたときが2度あった。最初は
平成22年の野球賭博が発覚した後の七月場所
である。当時野球賭博及び暴力団との関わり
で場所はどうなったのか。
七月場所は暴力団がらみの野球賭博に関わっ
た力士・親方が多く、開催があやぶまれた
場所だった。さすがに幕内で解雇1人、謹慎
6人、十両で4人出すと崩壊状態だった。
なげかわしい限りである。しかし、開催した
のはよかった。

野球賭博A
<野球賭博を報じるスポーツ報知>

NHKが放送を見送った。6割以上が実況
放送反対ということだが、毎場所欠かさず
見ている方はこの中にどれくらいいるのか。
大相撲なんてどうでもいい人の意見は、参考
数字になるのか疑問だ。実況はなし、ハイ
ライトのみだが、世論で決めるなら、当分
実況放送はないことになる。
プラスは白鵬の3場所連続全勝優勝の達成。
15日制で初の3場所連続全勝優勝を達成した
横綱白鵬は、優勝旗以外の表彰がない中で
よく奮闘し、47連勝を達成した。相撲は安定
感と上手投げのさえでいよいよ無敵の境地に
はいった。
その白鵬は優勝インタビューでは思わず賜杯
がないさびしさに涙ぐんだ。表彰は各国・各
団体・各企業の自主的判断に任せてもよかっ
たのでは。また、この場所だけ協会は特別の
カップを作り、返還なしで白鵬に進呈する
くらい、いきなはからいをすればもっとよか
った。

100725千秋楽表彰 049
<優勝旗のみの表彰>

次に七月場所が揺れた日は、翌年の平成23年
の八百長発覚によるものであった。大阪場所
は中止。5月は技量審査場所として、無料
開催だった。
八百長発覚問題によって半年ぶりに七月場所
が開催されたが、ガラガラだった去年以上に
入りが悪かった。協会は問題がおこるたびに
多大なご迷惑とご心配をおかけしたと詫びて
きたが、ことの本質は信頼失墜なのである。
信用を築くのは何年もかかるが失うのは一瞬
である。
観客の不入りの原因はお客さんが大相撲を
見放しているからと思われるが、相撲ファン
は以前から八百長はあると思っていた。しか
し、容認しながら見てきたわけではない。
むしろ嫌悪してきた。今回大量の処分力士を
出したが、八百長処分の理由、どの一番が
八百長と認定されたかさっぱりわからない。
それよりも、幕内上位と親方は何の処分も
なかったことに調査に限界があるとはいえ
、釈然としないものを感じた。彼らは自白
でもしない限り証拠は出てこない。証拠は
ないが疑惑はあった。ここが、ファンが納得
しない点だ。ずるいやつほど生き延びる。
そんな連中が関わっているのが今の大相撲で
ある。

八百長A
<八百長を報じる東京中日スポーツ>

八百長はなぜおきるかというとどうせばれや
しないという安易な考えと親方や先輩もやっ
てきたという風潮があるからだ。これでは
相撲は神事だ、武道だ、伝統文化だといって
も言っていることとやっていることにギャッ
プがありすぎる。そう考えるとお客さんが
戻ってくるのは容易ではない。
力士を処分するだけでなく、協会は生まれ
変わったと思われるくらいの変化が必要だ。
反省とか、謝罪ですむ程度の話ではない。
出直し的改革が必要だ。
八百長問題ではお金がからまない星の貸し
借りは八百長ではないと発言した親方がいた。
また、舞の海さんは相手の奥さんや子供の
顔が見えてと片八百長をしていたような発言
をしたが、しょせんその程度の認識なのだ。
片八百長をやる力士はプロを辞めたほうが
いい。そこには入場料を払って見に来るファ
ンへの裏切りであることをなんとも思って
いない。稽古で培ったものを発揮する、
それが本場所の土俵だ。
今や七月場所が揺れた日を経て大相撲人気は
復活した。人気が過ぎてダフ屋がはびこって
いる。今度はこれに手をつける番である。

理髪店にいきました。

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よしなに
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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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