大相撲

平成29年七月場所総評

2017年7月26日

★場所全体の印象

稀勢の里、鶴竜、照ノ富士の横綱・大関が
3人、人気の遠藤が休場で一転さびしい場所
になってしまった。稀勢の里は足首のケガと
いうことだが、ころころ負けていては休場に
追い込まれるのは、時間の問題だった。出場
に踏み切って、負けが込んだら休場というの
は、明らかに判断の誤りである。それを連続
でしてしまった稀勢の里の責任は重い。九月
場所はこれを繰り返してはいけない。
170711三日目幕内 1193
<稀勢の里、栃ノ心に敗れ1勝2敗>

鶴竜は休場が多く、進退は待ったなしである。
鶴竜が引けばごっつあんは定着している。
ただ、このままで終わってほしくはない。
優勝したのが、昨年の十一月場所である。
そのときの相撲と4横綱の皆勤をみてみたい。
17名古屋上位A
場所は優勝争う者同士の直接対決がなく、
盛りあがりに欠けた。もっとも一月場所、
五月場所もそうなのだから定着しつつある
といってもいいのかもしれない。しかし、
大相撲の醍醐味が失われてしまったのは、
確かである。

★通算最多勝の新記録1050勝と39回目の優勝
を達成した白鵬について
170723千秋楽幕後半表彰 412
<39回の優勝を達成した白鵬>

5場所連続優勝なしから、白鵬は復活した。
白鵬が自らを鍛え、さらに工夫や新たな試み
で稽古するなら、他の力士は対抗できない。
40回優勝は見えてきた。今後は幕内1000勝を
目指すというが、気持ちに張りがあるうちは
まだまだやれる。気になるのは左に変わり
気味の動きが目立つことと、張り手が多すぎ
ることである。白鵬の右四つの型、磐石の
相撲も見たい。
170723千秋楽パレード 069
<白鵬の優勝パレード 旗手山口>

★他の横綱・大関に関して

日馬富士はどうしても取りこぼしがつきもの
である。これを最小限度にしないと優勝には
手が届かない。横綱最年長だが、スピードと
集中力は魅力的である。全勝優勝を口にして
いた新大関の高安は9勝に終わり、期待はず
れの結果であった。大関の歴史は弱さの歴史
である。高安がその仲間入りしないことを
願う。

★幕内上位陣について

勝ち越したのが御嶽海、嘉風、栃ノ心、北勝
富士の4人である。上位で勝ち越すことは
とにかく容易でない。彼らはよくやった。
特に初上位で勝ち越した北勝富士は天晴れ
である。北勝富士は横綱・大関戦を3勝3敗
と健闘した。嘉風は横綱・大関戦4勝1敗と
抜群の成績を残した。もちろん1敗は白鵬戦
である。
170711三日目幕内 1092
<鶴竜を倒した北勝富士>

★三賞について

三賞は内容である。千秋楽に勝ってという
条件は、相撲内容を完全に無視している。
問題は勝ち方であり、同時に負け方なので
ある。優勝はごく一部の力士しかもらえない。
しかし、三賞なら関脇以下の力士にもチャン
スがある。彼らにも希望と励みが出た。最近
の三賞はもらってもおかしくない力士がもら
えない傾向が強い。嘉風は技能賞を受賞して
もおかしくない。敢闘賞は北勝富士と碧山、
殊勲賞は御嶽海である。
170709初日幕内 1153
<日馬富士に強い嘉風>

★ほかに目についた力士は

阿武咲は連続2ケタ勝利で来場所は上位が
予想される。若さあふれるパワー相撲がどこ
まで通じるか、見ものである。幕下の矢後は
幕下7戦全勝優勝で十両入りが予想できる。
十両でどんな相撲を取るか楽しみである。
序二段優勝の炎鵬は小さいながらも、きび
きびした相撲を取るので注目していきたい。

★最後に場所の採点を

これまで述べてきたことを総合し50点

明日は専門誌の発売日です。

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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