間垣部屋とは|2代目若乃花が興し、照ノ富士が最初に入った部屋の幕引き

間垣部屋は、横綱2代目若乃花が二子山部屋から独立して両国に興した部屋である。若ノ城・五城楼・若ノ鵬らを育てたが三役力士は出ず、師匠の病気や不祥事が重なって、弟子は同郷(青森)の元旭富士の伊勢ヶ濱部屋に託された。その中に若三勝、のちの横綱照ノ富士がいた。

田口 通廣が2023年3月に書いた連載「続 消えた横綱の部屋」の3回目。部屋を閉じたのは2013年三月場所後である(田口の2015年5月の記事)。間垣の名跡はいま元石浦が継いでいる(協会の年寄一覧・2026年9月27日確認)。

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間垣部屋の成り立ち|2代目若乃花が両国に構えた部屋

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2代目若乃花は4回優勝と、素質・素材からは物足りない実績で引退した、と田口は見ている。元安藝ノ海は北の富士級の横綱になれると語っていたが、遠く及ばなかった。

田口は、2代目若乃花の失敗の始まりを、師匠二子山(元初代若乃花)の娘と結婚したことに見ている。当時それほど乗り気でない様子がうかがえ、1年2カ月で離婚した。のちに再婚している。

引退後は間垣部屋を興した。それも、所属した二子山部屋の所在地の杉並区成宗3丁目(現・成田東3丁目)から離れた両国に部屋を構えた。二子山部屋の歩みは消えた横綱の相撲部屋⑤ 二子山部屋と振分部屋にある。

2代目若乃花
<2代目若乃花>

間垣部屋が育てた力士|若ノ城・五城楼・若ノ鵬

間垣部屋は若ノ城、五城楼、若ノ鵬などを育てた。間垣部屋から三役力士は出なかった。

五城楼は浜風として、田口が書いた2023年3月の時点で佐渡ヶ嶽部屋の部屋付き親方をしていた。2026年9月27日に確認した協会の年寄一覧でも、浜風(元五城楼)は佐渡ヶ嶽部屋の所属である。

若ノ鵬は大麻問題で、現役のまま相撲界を去っている。

若ノ鵬
<若ノ鵬>

間垣部屋はなぜ一代で消えたのか

間垣には不幸が続いた。2005年末に夫人を亡くし、2007年3月には脳溢血で倒れて緊急手術を受けた。2008年には弟子への暴行事件が発覚し、若ノ鵬の大麻問題が起きたのもこの年である。

2010年の選挙では貴乃花を支持し、二所ノ関一門を破門になっている。

体が万全でないことから弟子の指導や部屋の経営がままならず、弟子は同郷(青森)の元旭富士の伊勢ヶ濱に託した。田口の2015年5月の記事によると、2013年三月場所後のことである(照ノ富士の大関昇進と移籍)。こうして間垣部屋は一代で終わりを迎えた。

間垣親方が出したレコード
<間垣親方が出したレコード>

託された弟子の中に若三勝、のちの照ノ富士がいたことがせめてもの救いだった、と田口は書いている。照ノ富士はその後、横綱に上がっている(第73代横綱 照ノ富士とは)。

時期できごと
引退後2代目若乃花が二子山部屋から独立し、両国に間垣部屋を構える
2007年3月師匠の間垣が脳溢血で倒れ、緊急手術を受ける
2008年弟子への暴行事件が発覚。若ノ鵬の大麻問題
2010年選挙で貴乃花を支持し、二所ノ関一門を破門に
2013年三月場所後部屋を閉じ、弟子は伊勢ヶ濱部屋へ(若三勝=のちの照ノ富士を含む)
2022年7月16日元2代目若乃花が69歳で死去
2026年9月間垣の名跡は元石浦(伊勢ヶ濱部屋の所属・協会の年寄一覧)
田口 通廣の記事(2023年3月・2015年5月)と日本相撲協会の年寄一覧(2026年9月27日確認)をもとに当サイトが年表にした

元2代目若乃花のその後と、間垣の名跡のいま

間垣は伊勢ヶ濱部屋に移ったあと、定年前の60歳で協会を退職した。元2代目若乃花は2022年7月16日、肺がんのため大阪市内の病院で亡くなった。69歳だった。

間垣の名跡は、いま元石浦が継いでいる。2026年9月27日に確認した協会の年寄一覧では、間垣(元石浦)は伊勢ヶ濱部屋の所属である。

▶ 間垣の名跡を継いだ元石浦の現役時代は→石浦の経歴|鳥取城北・日大から宮城野部屋へ、十両まで12場所・現在は間垣親方

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間垣部屋についてよくある質問

Q. 間垣部屋はなぜなくなったのですか?
師匠の間垣(元2代目若乃花)が2007年3月に脳溢血で倒れるなど体が万全でなく、弟子の指導や部屋の経営がままならなかったためです。2013年三月場所後に部屋を閉じ、弟子は同郷の伊勢ヶ濱(元旭富士)に託されました。

Q. 間垣部屋を興したのは誰ですか?
横綱2代目若乃花です。二子山部屋から独立し、両国に部屋を構えました。

Q. 照ノ富士は間垣部屋の力士だったのですか?
はい。若三勝の四股名で間垣部屋にいて、部屋を閉じたときに伊勢ヶ濱部屋へ移りました。

Q. 間垣部屋から出た主な力士は?
若ノ城、五城楼、若ノ鵬などです。三役力士は出ませんでした。

Q. いまの間垣親方は誰ですか?
元石浦です。2026年9月27日に確認した協会の年寄一覧では、伊勢ヶ濱部屋の所属です。

連載の前の回は花籠部屋(初代若乃花・輪島)、次の回は藤島部屋の歴史(貴乃花部屋まで)である。

▶ 消えた横綱の部屋シリーズ
〔元祖・常陸山〜朝潮〕①雷・東関(梅ヶ谷・太刀山) | ②宮城野・井筒(鳳・西ノ海) | ③芝田山・二所ノ関(宮城山・玉錦) | ④伊勢ヶ濱・立田川(照國・双葉山・鏡里) | ⑤二子山・振分(初代若乃花・朝潮)
〔続編・大鵬以降〕続①鏡山(柏戸) | 続②花籠(輪島) | 続③間垣(2代目若乃花)(本稿) | 続④藤島・貴乃花部屋(貴乃花)

▶ あわせて読みたい:相撲部屋と一門の系統 記事まとめ/伊勢ヶ濱部屋の力士一覧/照ノ富士の大関昇進と移籍

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この記事を書いた人

少年漫画雑誌、日経関連の編集者を経て独立。現在は大相撲を専門に取材するライター。ほぼ毎場所、自ら土俵際で撮影している。にほんブログ村 相撲・大相撲カテゴリでランキング1位。

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