2017年5月– date –
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大相撲
新大関高安論
高安が正式に大関に昇進した。まずはおめでとうと祝福したい。高安の口上は「大関の名に恥じぬよう正々堂々精進します」であった。高安は下のころだけでなく、入幕してからも将来の大関候補として期待されてきたわけではない。大関になれるのでは、と思わ... -
大相撲
平成29年七月場所チケット事情
七月場所のチケットが、五月場所中の12日目に発売された。ここ数年は12日目に発売だが、以前は五月場所の5日目であった。なぜ、七月場所のチケット発売日だけ場所中、しかも平日なのか。これは中日新聞社が共催していて、その意向が働いているからのよう... -
大相撲
平成29年五月場所総評
★大相撲は稀勢の里人気五月場所はチケット発売当日に1時間半で15日間完売になるほどの人気だった。これは三月場所で負傷をおして逆転優勝した稀勢の里への感動と稀勢の里が横綱として国技館初登場が重なった人気である。それでなくても稀勢の里の行くとこ... -
大相撲
■夏千秋楽 横綱第一候補に浮上した照ノ富士
優勝が決まった千秋楽。注目は大関照ノ富士対関脇高安戦である。ともに11勝3敗の成績で勝ったほうが12勝となる。それは同時に連続12勝以上の成績となる。11勝を何場所続けても横綱にはなれない。しかし、12勝は横綱へのステッにつながる。高安は関脇とは... -
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■夏14日目 白鵬の優勝の位置づけ
白鵬全勝。次点とは2差ある。白鵬が優勝を逃すケースは、優勝決定戦を入れて3連敗したときである。全勝でここまできた横綱が負け続けるとは考えにくい。白鵬の優勝は事実上決まって迎えた14日目。どうしても盛り上がりが乏しくなりがちである。<白鵬、... -
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■夏13日目 高安堂々たる大関への勝利
優勝に関る一番として1敗横綱日馬富士、2敗関脇高安が組まれた。高安の大関昇進ムードは高まっている。だが、日馬富士は強敵である。12勝をあげた先場所でさえ日馬富士には負けている。地力は日馬富士が上である。しかし、今の高安には現役大関を越える... -
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■夏12日目 盛り上がりに欠けた日あれこれ
稀勢の里休場の影響がもろこの日の取組にでた。小結以上同士の対戦は、御嶽海対琴奨菊戦のみという寂しさである。優勝がかかる白鵬の相手は平幕栃煌山。同じく日馬富士の相手は平幕貴ノ岩。おまけに休場で日馬富士の不戦勝。大関をかける高安の相手は負け... -
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■夏11日目 稀勢の里と魁傑・横綱玉の海の比較
<稀勢の里>稀勢の里がとうとう休場した。これは最も見たくない結末である。負けが込んで休場するくらいなら、最初から休場したほうがはるかにスッキリする。そうしなかったのは明らかに判断の誤りである。途中休場したことは稀勢の里にとって、何も残ら... -
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■夏10日目 相撲人生最大のピンチに陥った稀勢の里
琴奨菊は今場所立ち合いからのあたりを受け止められ、あるいは受け流され、さらに、はじき返されてきた。星があがらず苦戦相撲が続いていた。その琴奨菊相手に稀勢の里は立ち合いからあたられ、後退してあっけなく土俵をわったのである。稀勢の里は勝てる... -
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■夏9日目 方向性が見えてきた三番
今日の森永賞は日馬富士対玉鷲の横綱関脇戦ではない。照ノ富士対豪栄道の大関対決でもない。稀勢の里対栃煌山の横綱対平幕戦である。本来ならこの取組は組まれる予定がなかった一番である。鶴竜の休場によって急遽繰り上げられて実現したわけである。この... -
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■夏8日目 平成29年五月場所のゆくえ
稀勢の里は碧山相手に攻めた。といってもけして攻め急がなかった。攻め急いで土俵際の突き落としを用心したのか、慎重な上にも慎重な攻めで土俵をまわる碧山を追い立てた。慎重だが、止まることなく最後は寄り切った。防御にまわることはなかった。この点... -
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■夏7日目 戦える体になってきた稀勢の里
稀勢の里対御嶽海。稀勢の里はこれまで一度も負けたことがないとはいえ、それは負傷前のことである。御嶽海の立ち合いのあたり、押しは型にはまれば威力を発揮するいやな相手である。かなり油断はできない。だが、御嶽海は組みにいった。左四つ頭をつけ上... -
大相撲
■夏6日目 恐るべき玉鷲!高安を粉砕
稀勢の里の対戦相手は、全敗の大栄翔である。連日勝っても一苦労の稀勢の里にとっては、比較的取りやすい相手ではないだろうか。相撲内容は、稀勢の里が圧倒し、大栄翔はまわり込むのが精一杯。最後は、稀勢の里が体を預けての完勝であった。好調高安は玉... -
大相撲
■夏5日目 相撲内容がいい日馬富士・高安
今日の稀勢の里の対戦相手は、新鋭の千代翔馬である。千代翔馬は考えた相撲を取った。素早く右へ動いて上手を取って、投げ、足技で揺さぶりをかける。稀勢の里は上手が取れず、ひたすら相手の攻撃を忍ぶ。体勢が大きくくずれることはないが、攻め手に欠け... -
大相撲
■夏4日目 稀勢の里の左四つを封じた遠藤
遠藤はときどき目の覚めるようないい相撲を取ることがある。この日の稀勢の里戦がまさにそうだ。遠藤が離れて突きで攻めたてる。稀勢の里とて突き押しなら通常ひけをとらないはずだが、この場合通常とはいかなかった。稀勢の里の左の威力の差か、遠藤の突... -
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■夏3日目 白鵬から消えた磐石の体勢
今日の稀勢の里の対戦相手は前日鶴竜を倒した千代の国である。千代の国はあたって、突き合いに持ち込んだ。そして左へ左へと動いて、揺さぶりをかける。離れて取る考えた戦法である。ここぞとばかりに出て稀勢の里を青房下土俵へ追い詰める。稀勢の里は立... -
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■夏2日目 現役大関よりはるかに強い高安
今日の注目は初日負けた稀勢の里の相撲である。ここで連敗するようだと、先行きは暗澹たるものになってくる。対戦相手は隠岐の海。油断はできないが、嘉風よりは取り易いかもしれない。稀勢の里は立ち合い踏み込んで、左四つ。圧力を加えて前に出て、ここ... -
大相撲
■夏初日 出場裏目の敗北!不安1敗の稀勢の里
初日結びの一番、注目の稀勢の里対嘉風の対戦は嘉風が右おっつけで、稀勢の里の弱点を攻めるとともに、上体を起こしてさらに出た。稀勢の里はなにもできずに土俵を割った。館内に失望の声が響いた。座布団を投げる者もいた。稀勢の里の左のテーピングがい... -
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五月場所展望
・本命なき優勝争い本来なら連続優勝の稀勢の里が第一候補であるのだが、そうは言えないところに悩ましさがある。この1年間(平成28年五月場所から平成29年春場所)74勝16敗と抜群の成績と安定感である。こうみてくると稀勢の里の負傷は相撲界にとって大... -
大相撲
未知数稀勢の里
三月場所で重症をおった稀勢の里が五月場所の出場を決めた。春の巡業を休み、横綱審議委員会の稽古総見を欠席してきた。出稽古は6日からだが、手探りからある程度まで戦える内容だった。その間出場すると断言することはなかった。取組編成が行われる12日... -
大相撲
高安の15日間を推測する
五月場所、高安の大関を狙う戦いがいよいよ始める。高安は15日間どんな戦いをするか、推測してみた。なお、成績は高安からみた数字で( )はここ1年間の成績である。▼強敵1.白鵬2勝16敗(×●×●○×)高安にとって最大の強敵は横綱陣になる。なかでも白... -
大相撲
平成29年夏!横綱・大関に挑む10人のサムライ
五月場所、横綱・大関全員あるいは1人足りない準対戦するのは、番付でいうと関脇玉鷲から前頭東3枚目の大栄翔までである。ただし、横綱稀勢の里の出場が未だはっきりしない。仮に出場しても最後まで取れる見通しはない。そのため西3枚目の碧山まで対戦... -
大相撲
白鵬を待ち受ける記録
三月場所前、白鵬が稀勢の里を指名して稽古していたから、やる気満々だと思った。それがよもやの途中休場だから意外だった。特に4日目、勢の出足に、なすすべなく後退したのには驚いた。勢の立ち合いは、本来白鵬を脅かす要素はほとんどない。それが勢に... -
大相撲
大関昇進 その成績
一月場所11勝、三月場所12勝をあげた高安の大関昇進が現実味を帯びてきた。高安にとっては2度目の挑戦になる。前回は昨年の七月場所11勝、九月場所10勝をあげたが、十一月場所7勝に終わってしまった。かつて大麒麟は12勝-10勝-10勝-4勝、11勝-11勝... -
大相撲
カド番に挑む豪栄道と真価を問われる照ノ富士
五月場所、先場所途中休場した豪栄道はカド番で迎えることになる。大関在位16場所を終えて、5度目のカド番である。約3場所に1回はカド番である。全勝優勝してまだ1年たってないが、そのイメージは時とともに薄れつつある。今の豪栄道は横綱を狙うどこ... -
大相撲
高安 カモと苦手
五月場所、注目されるのが高安の大関昇進なるか、である。高安は入幕して5年5場所経過した。その間、三賞は殊勲賞3回、敢闘賞4回、技能賞1回、計8回受賞している。三役は小結4場所、関脇3場所務めている。現在5場所連続三役である。それでは5年... -
大相撲
低空飛行を脱却できるか鶴竜・日馬
52勝23敗15休60勝22敗8休これは鶴竜と日馬富士のここ1年間(平成28年五月場所から平成29年三月場所)の成績である。稀勢の里がここ1年間74勝16敗の成績をあげているのと比較すると、いかにも低空飛行の数字である。鶴竜と日馬富士は横綱としての責任を... -
大相撲
阿武咲・小柳改め豊山の出世街道
五月場所、阿武咲・小柳改め豊山が新入幕を果たした。両力士とも期待される逸材として下のころから注目を集めてきた。阿武咲・小柳改め豊山はここまでどんな出世街道を歩んできたのかみていこう。阿武咲はわずか11場所で十両昇進を決定した。2年かかって... -
大相撲
稽古総見見聞記
今日5月3日は1年ぶりの稽古総見の一般公開日である。国技館には昨年同様5時半に着いた。並んでいる列は南門を越えて大江戸博物館方向に伸びている。だが、4列に並び直すと南門あたりに縮んだ。ここから方向を変えて国技館横に並ばせた。昨年は櫓あた... -
大相撲
佐田の山死去 その現役と理事長時代をふり返る
元横綱そして元理事長であった佐田の山が、肺炎で4月27日に都内の病院で亡くなられたことがわかった。79歳であった。協会退任後は、ほとんど消息を聞くことがなかった。横綱の没年順は以下である。佐田の山の四股名は、旧姓の佐々田からきている。現在「... -
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平成29年五月場所新番付の視点
平成29年五月場所の新番付が発表された。第一横綱は先場所優勝した稀勢の里。第4横綱は白鵬だから、1年前では考えられなかった立場の逆転である。稀勢の里の充実、白鵬の衰えがこのようなカタチとなった。<稀勢の里 本場所初の土俵入り> 関脇は...
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