52勝23敗15休
60勝22敗8休
これは鶴竜と日馬富士のここ1年間(平成28
年五月場所から平成29年三月場所)の成績で
ある。稀勢の里がここ1年間74勝16敗の成績
をあげているのと比較すると、いかにも低空
飛行の数字である。鶴竜と日馬富士は横綱と
しての責任を十分果たしているとは言いがた
い。

<H29年三月場所 松鳳山に敗れた鶴竜>
一月場所はともに途中休場。三月場所は白鵬
が途中休場で優勝のチャンスであったはず
だが、関脇以下にともに4敗して、早々と
優勝戦線から脱落してしまった。今年にはい
って鶴竜、日馬富士ともに期待に応えていな
い。日馬富士は33歳に、鶴竜は8月に32歳を
迎える。年齢的に大きな期待を抱くのは難し
くなってきているのは、確かである。

<H29年三月場所 蒼国来に残され、前に落ちた日馬富士>
それでいて、両横綱とも何か捨てがたい要素
をもっている。鶴竜、日馬富士はこの1年間
で優勝している。また、稀勢の里戦で目が
覚めるような相撲を見せられると、もうひと
働きできるのではと思えてくる。ちなみに
鶴竜は稀勢の里にこの1年3勝1敗、日馬
富士は3勝2敗の成績を残しているのだ。
鶴竜と日馬富士に明確な目標が聞こえてこな
い。例えば、日馬富士なら2ケタ優勝を狙う。
鶴竜なら5回の優勝を目指す。など目標に
向かって邁進している姿勢を明確に打ち出す
と違ってくるのでは。北の富士は横綱として
2ケタ優勝しといたほうが、という周囲の
期待に応えて10回の優勝を達成した。白鵬は
大鵬の最高優勝回数32回越えを目指した。

<H28年十一月 3回目の優勝の鶴竜>
鶴竜、日馬富士が優勝する条件は何か。まず、
取りこぼしをしないことである。鶴竜の場合、
引き技は負けを呼ぶ。しのいで有利な体勢を
つくるために、しつこく組み勝つことである。
日馬富士は立ち合いの鋭さと集中力の相撲を
増やすことである。後手を踏んでも、ねばっ
て動いて、あっさり負けをしないことである。

<H28年七月 日馬富士(右)の優勝パレード >
風薫る五月場所。鶴竜、日馬富士は今度こそ
ここ2場所の不成績を挽回して、優勝争いに
ぜひ加わっていただきたい。
デストロイヤーの自伝は何度読んでも
興味深い。
興味深いテーマをこれからもお届けます。
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