琴奨菊は今場所立ち合いからのあたりを受け
止められ、あるいは受け流され、さらに、
はじき返されてきた。星があがらず苦戦相撲
が続いていた。その琴奨菊相手に稀勢の里は
立ち合いからあたられ、後退してあっけなく
土俵をわったのである。稀勢の里は勝てる
べき相手に勝てなくなってきた。
稀勢の里の中に何がおきているのか。気持ち
の中に張り詰めていたモノが切れたのか。
負傷をおして相撲を取り続けることに限界が
きて、心が折れているのか。そうとしか思え
ない昨日、今日の敗戦である。
<琴奨菊に敗れ6勝4敗となった稀勢の里>
6勝4敗で今後の対戦相手は、関脇玉鷲、
大関豪栄道、照ノ富士、横綱白鵬、日馬富士
である。負け越しの恐れさえでてきた。横綱
が負け越すなんて論外である。歴史上負け
越した横綱はいる。途中休場だって事実上の
負け越しである。稀勢の里は相撲人生最大の
ピンチに陥っている。
優勝を左右する大一番。全勝白鵬対1敗高安
の対戦が結びでおこなわれた。高安を見ると
やる気満々が伝わってくる。一緒に国技館で
観戦していたKF氏が白鵬は変わるかもしれ
ないと予告した。まさかと内心思いつつ展開
は、ややあたっていた。
<高安のパワーを封じた白鵬>
白鵬は張っていく分右に動き四つに組みとめ
た。高安のあたりや突き押しのパワーを封じ
た。高安は右下手ながら、ゆさぶり、圧力を
かけるも、白鵬は上手を取り、頭までつけ
始めた。磐石の体勢をつくると一気に走って
西土俵で勝負をつけた。白鵬完璧の相撲で
あった。1敗がいなくなり、全勝は白鵬と
日馬富士になった。
<速攻白鵬、高安とともに土俵下へ>
<琴勇輝の珍記録>
昨日休場して不戦敗がついた琴勇輝が、今日
出場した。つまり■(不戦敗)のあと「や」
がつくことがなかったわけである。思い起こ
せば琴勇輝は、平成27年の三月場所でも同様
なことをしており、これが2度目であった。
千秋楽の不戦敗を別にすれば、幕内では不戦
敗の後「や」がつくことなく出場した最初は、
昭和26年夏場所の大内山である。幕内では
この3例だけである。
今場所は懸賞金の多さが目立ちます。
興味深いテーマをこれからもお届けます。
↑↑↑↑↑↑↑↑↑