2016年10月– date –
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十一月場所の番付雑感
納めの十一月場所の番付が発表された。横綱・大関の顔ぶれは変わらない。横綱・大関は地位にふさわしい力を発揮できるか。そこが問われている。本来なら横綱を狙える若い力、時代を担う白鵬の後継者がほしいところである。新しい力とベテラン強豪がぶつか... -
四股名のルーツ【○鵬&○海(かい)】
始めにこのテーマは、対象を幕内力士に限定していることをお断りしておく。近年になって白鵬をはじめ、○鵬という四股名が目立ってきた。この四股名の元祖はいうまでもなく大横綱大鵬である。師匠の二所ノ関(元佐賀ノ花)が中国の古典に出てくるひと飛びで... -
殊勲賞の中身1【昭和22年秋~24年秋】
戦後は食糧難で相撲どころではなかった。昭和21年秋場所のメモリアルホールはお客の入りが思わしくなく、協会は人気回復のためにマスコミにアイデアを求めた。そこで出てきたのが、系統別総当たりの復活・優勝決定戦・三賞制度だった。三賞は昭和22年秋場... -
47年前の大相撲意識調査
今年に入って大相撲は5場所連続満員御礼を続けている。これは昨年と変わらない展開である。大相撲人気は変わることなく、過熱気味である。こうしたときこそ、他のプロスポーツと比較して大相撲のいい点、問題点、希望することなどの意識調査がおこなわれ... -
年3、4場所時代の年間最多勝
今年の年間最多勝は常連の白鵬ではなく、日馬富士と稀勢の里の争いになることは既に書いた。年間最多勝は場所数の増加とともに設立された。昭和32年、福岡で本場所が開催されることによって年5場所になったときから始まっている。翌年、名古屋開催が加わ... -
世紀の大誤審、まだ記していないこと
これまで大鵬の連勝記録が誤審でストップした世紀の大誤審に関していくつか記してきた。それが以下である。(クリックすればご覧いただけます。)大鵬の連勝記録は48連勝+α昭和・平成の10大N6大鵬の連勝記録が誤審でストップ前日は初めて世紀の大誤審を... -
歴史的誤審の証人が失われた日
元羽黒岩の戸田智次郎氏が10月23日、腎不全のため亡くなられた。まだ70歳であった。それにしても元関取は、平均寿命80歳まで生きられない方が多いのを寂しく思う。人生80古来まれなり相撲界、というところか。元羽黒岩の戸田といえば、思いおこすのが大鵬... -
明解神風!
大相撲ファンのほとんどは、テレビで大相撲を楽しんでいる。それだけに大相撲中継は大事な役割を担っている。かつてNHKの大相撲中継で一時代を築いたのが、神風正一さんである。神風さんはどんな解説者であったのか。一言でいうと神風さんは明解であった... -
春日山問題をめぐる7つの疑問2
■疑問4裁判では元濱錦が元春日富士に1億7160万円を支払う判決が出たが(控訴中)、そもそも公益財団法人になったとき、年寄名跡の売買を禁止しているのでは?売買は禁止されている。仮に名跡の継承に伴って金銭のやりとりがあり、後で発覚した場合でも継... -
春日山問題をめぐる7つの疑問1
■疑問1春日山をめぐる問題を整理し、時系列にするとどういう流れになる?以下の表にまとめてみた。■疑問2濱錦に資金力がないのに、なぜ元春日富士の先代春日山は部屋を譲ったのか?表面的には元春日富士が、理事になり協会の職務に専念するために部屋を... -
双葉山の陰に隠れた男達
不世出の名力士、無敵と称されたのが双葉山である。双葉山といえば69連勝が思い浮かぶほど直結したイメージがある。その69連勝は77年以上経った今も、破られていない。大鵬、千代の富士、白鵬と優勝回数ビッグ3が挑んだが、及ばなかった。<双葉山のブロ... -
死闘クリーン魁傑対相撲博士旭国
大相撲中継の録画はビデオデッキの変革とともにあった。昭和54年家庭向けの値段と3倍速つきのビデオデッキが発売された。3倍速は標準スピードの3倍録画時間ができた設定である。これで仕事や学校から帰って大相撲が楽しめるようになった。といっても、... -
四股名のルーツ【○○富士】
大相撲独特のものに四股名がある。四股名には様々な傾向がある。錦木は寛政、天保、安政に見られる伝統ある四股名である。ルーツは江戸にあった。どんな四股名にも元祖はある。今回は○○富士の四股名のルーツを調べてみた。対象は幕内力士に限定させていた... -
学生出身力士に対するある予見
現代の大相撲は学生出が花盛りである。大学も一昔前と比較すると広がりを見せている。来場所、御嶽海は小結が予想される。御嶽海は2度目の上位戦である。13勝と大勝した遠藤も上位にあがってくる。遠藤は久々の上位である。だが、これまで上位で勝ち越し... -
隠岐の海あの日あの時
九月場所で2横綱、3大関を倒して殊勲賞を受賞したのが、隠岐の海である。隠岐の海は今年に入って横綱・大関全員と対戦する地位で3場所勝ち越している。いまや完全に実力者の域にはいりつつある。筆者が隠岐の海に注目したのは幕下の頃、福岡と呼ばれて... -
春日山部屋の位置づけ2
昭和46年元大関名寄岩の死去で部屋を継いだのが、最高位前頭筆頭の大昇だった。大昇は元当り矢の春日山部屋が消滅後に誕生した伊勢ノ海部屋の関脇藤ノ川雷五郎が、おこした春日山部屋の出身力士だった。元藤ノ川雷五郎の廃業に伴い、大昇は立浪部屋そして... -
通算1000勝の内訳
九月場所、白鵬が全休したことで、あと3勝で届く通算1000勝を次の場所に持ち越すことになった。ただ、通算記録は積み重ねであって、勝率や優勝率と違って減ることはない。白鵬なら通算1000勝はおろか、魁皇の通算1047勝の最高記録を抜く可能性さえある。... -
春日山部屋の位置づけ1
元濱錦の春日山が師匠不適格として、協会は師匠辞任勧告を出した。勧告とはいっても受け入れない場合は、業務委託契約を解除するという強制力が伴う。元濱錦は先代春日山の春日富士と年寄名跡をめぐって訴訟中であった。ちなみに元春日富士と元濱錦は師弟... -
2017年土俵の目撃者カレンダー
涼しすぎてこたつを出してしまった。興味深いテーマをこれからもお届けます。マーク2カ所をクリックして支援してください。よしなに↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓にほんブログ村 相撲 ブログランキングへ ↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑ -
豪栄道母校で優勝パレード
秋晴れの10月12日は、九月場所優勝者の豪栄道の母校への凱旋優勝パレードの日である。母校というのは相撲の名門埼玉栄高校である。現役では妙義龍、大栄翔、英乃海、大輝改め北勝富士、剣翔、佐藤などが在籍した。親方では元豊真将、元大翔山、元栃栄もこ... -
宇良15番勝負
九月場所、宇良は十両東前頭の地位で大相撲人生初めて負け越した。勝ち越せば入幕は間違いなかっただけに、残念に思うファンは多かったのではないだろうか。宇良の敗因は何か。まず、宇良の15日間をふり返ってみよう。初日 大砂嵐に○ ... -
大相撲放送の方向性
プロレス中継がゴールデン・タイムから撤退して久しい。猪木の新日本プロレス、馬場の全日本プロレスのテレビ中継が完全にゴールデン・タイムからはずれたのは、昭和63年のことであった。まさに昭和とともに日本のプロレス中継は終わりを告げた。その点大... -
貴ノ花の番外表彰
11月場所は現在、福岡国際センターでおこなわれている。だが、昭和32年の最初の本場所は、福岡スポーツセンターであった。興行は福岡スポーツセンターの買い興行であった。ギャランティーは4600万円。昭和30年の大卒の初任給が約1万2900円の時代である。... -
十一月場所のチケット事情
本日8日は十一月場所のチケット発売日である。今年に入って5場所すべて満員御礼をだしているだけに激しいチケットの争奪戦が予想された。東京と発売方法が異なるのは、発売初日に限り、福岡国際センターでは午前9時から発売される点である。これなら全... -
綱の重み2
横綱というと栄光に包まれた存在と思われがちであるが、それはごく一面である。大鵬は「横綱は勝つことを任された存在」と言う。師匠の元佐賀ノ花の二所ノ関は「ここで負ければ、時代が変わるぞ」と大鵬を発奮させた。大鵬はまた、「横綱は孤独な存在」と... -
綱の重み1
最近は綱の重み、すなわち横綱の重みをいうことが少なくなった。綱の重みは横綱が不振のときに出がちである。白鵬のような絶対王者がいる現在ではおこりにくいのかもしれない。しかし、綱の重みは歴然として存在する。これまで横綱の重みが様々なカタチで... -
年間最多勝レースに変化
今年も残りわずか1場所となった。時が立つ早さを感じずにはいられない。以前白鵬が九月場所を全休しそうになったとき、「年間最多勝に激変?」を書いた。今年は白鵬の年間最多勝は難しく、9年連続年間最多勝でストップする恐れが高いという内容であった... -
かつて日馬富士にあったif
白鵬が休場した九月場所の土俵を引き締めるべき存在は、日馬富士である。取りこぼしがからついに豪栄道のとの差は縮まらず、12勝3敗の成績に終わった。豪栄道に次ぐ成績であり、横綱の責任の12勝を果たした。日馬富士といえば、大関時代は1ケタ勝ち星が... -
全勝初優勝の翌場所
九月場所では、大関豪栄道が見事な初優勝を全勝で飾った。明治42年国技館開設以来、全勝初優勝は横綱・大関との対戦がない3例を除くと豪栄道で12例目である。豪栄道の翌場所の成績が気になるが、11例はどんな成績を残したのか。それが以下である。連続優... -
大相撲次の展開
大相撲人気は今年に入ってますます上昇傾向にある。九月場所は15日間満員札止めという、これ以上ない人気となった。人気は絶頂だからこのままでいい。このままで十分人気がある、と現状に満足して何もしないこと、これが一番まずい。ブームが去った後なに... -
続玉の海梅吉氏が残した言葉2
土俵の中は赤土だけ。欲得に動くから相撲がおかしな方向に走ると言う玉の海梅吉氏。おかしな方向という中には八百長もある。昭和46年の相撲専門誌が八百長相撲の特集を掲載したことがある。優勝がかかった状況、横綱・大関昇進がかかった状況、大関が負け...
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