九月場所、宇良は十両東前頭の地位で大相撲
人生初めて負け越した。勝ち越せば入幕は
間違いなかっただけに、残念に思うファンは
多かったのではないだろうか。宇良の敗因は
何か。まず、宇良の15日間をふり返って
みよう。

初日 大砂嵐に○ 2日目 青狼に○
大砂嵐戦は投げの打ち合いを制した。青狼は
突いて出るが、引く。そこに宇良が出て、2勝。
順調な出だしであった。

3日目 千代大龍に● 4日目佐田の富士に●

5日目 幕内大栄翔に同体 取り直しで●

6日目 大輝に● 7日目千代丸に●
宇良は立ち合いが低すぎるくらい低い。裏を
返せば立ち合いからの出足はない。加えて、
宇良のペースにはまらないようにするには、
突き押しで圧倒してしまうことである。それ
も腕をたぐられないように、大きな突きは
避けることである。5連敗はこのパターンで
ある。そのまま出るケースと、はたくケース
が見られた。

8日目 朝赤龍に○ 9日目剣翔に●
朝赤龍戦はけんせいし合っての中から宇良が
出て連敗脱出。剣翔にはもぐることに成功し
たが両上手を取られ振られた。

10日目 幕内豊響に○ 11日目北はり磨に●
豊響が一気に出るが、宇良が土俵際で肩すか
しの逆転勝ち。北はり磨は突くも宇良ふみとど
まり、右へまわるところ北はり磨はついていっ
て渡し込みが決まる。

12日目 佐藤に● 13日目 里山に●
佐藤は宇良に自信を持っている。宇良への勝
利のパターンで白星。里山は出てくる宇良の
腕を引っ掛けて勝利した。

14日目 阿夢露に同体 取り直しで○
最初の一番は阿夢露が出足早に出て行くが
土俵際微妙な一番となった。取り直しは宇良が
阿夢露の腕をたぐって後ろ向きにして送り出し
た。

千秋楽 東龍に○
この一番で宇良は反り技を見せるが、相撲は
相手に圧力をかける。応用技はその上で展開
するのが鉄則である。反り技はこの範囲に
はいらない。東龍はびくともしなかった。
宇良は結局6勝9敗に終わった。もちろん弱
くなったわけではない。対戦相手の研究が
進み、宇良の弱点をついてきた。負けて覚
える相撲かな。宇良は敗戦から学び、何を
修正すべきか、何を強化すべきかを考え、
再び幕内を目指して再始動していただき
たい。
企画をもって編集となすと教えてくれた
竹内宏介氏の著書を読む。
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