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続玉の海梅吉氏が残した言葉2

土俵の中は赤土だけ。欲得に動くから相撲が
おかしな方向に走ると言う玉の海梅吉氏。
おかしな方向という中には八百長もある。
昭和46年の相撲専門誌が八百長相撲の特集を
掲載したことがある。優勝がかかった状況、
横綱・大関昇進がかかった状況、大関が負け
越しそうな状況、新三役がかかった状況、十両・
幕下陥落を阻止したい状況などにあやしい相撲
が見られがちだった。
玉の海梅吉氏自身も優勝がかかった出羽湊と
の一番で安易に受けたことを痛恨のこととして
物凄く後悔した。その後悔から2度とやるまい
と誓って、カド番の五ツ島側からの申し出を
断った。勝負は純粋なものである。観客を欺く
ことは許されない。玉の海梅吉氏の言葉を
みてみよう。
私には、なんらの形ある物は残らなかったし、
数字の上で目立ったものも何一つない。だが、
私は、誰よりも価値あるものを土俵から得た
と思っている。それは、事実を見つめ、真実
から目をそむけないこと、相手の力を恐れ、
作戦的に小細工を用い、その場その場を
小利口に泳いで生きたりはしないこと、これ
こそが、私が土俵から得た人生観である。

tama
<これが大相撲だ 潮文社刊

相撲解説も同じことである。その時、その時、
勝ち力士を誉め、当たり障りのないことを
言っていればそれがいちばん楽で、利口な
やり方なのかも知れない。だが、私にはそれ
がどうしてもできなかった。全力で鍛え上げた
自分の力を、一番一番の相撲に出しつくす、
そんな力士、そんな相撲こそが誉められる
べきであると考えていたし、勝敗や、その
結果としての番付上の地位の上下は私には
ほとんど関心がないことだった。私は、相撲
解説をしていている間中、唯それだけに注目
し、それを視聴者にわかってもらえるにはどう
すればよいか、そのことだけを考え続けて
マイクに向かってきた。
(これが大相撲だ 潮文社刊より)、
相撲解説は、 明解神風、重厚玉の海と言われ
た。相撲理念・相撲哲学があり、時にはユー
モアをまじえる玉の海梅吉氏は解説者として
まさに貴重な存在だった。

国会中継で相撲中継がなくなる漫画をみて
ほほえましかった。

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よしなに
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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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