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死闘クリーン魁傑対相撲博士旭国

大相撲中継の録画はビデオデッキの変革と
ともにあった。昭和54年家庭向けの値段と
3倍速つきのビデオデッキが発売された。
3倍速は標準スピードの3倍録画時間ができ
た設定である。これで仕事や学校から帰って
大相撲が楽しめるようになった。といっても、
ビデオデッキは24万円くらいし、テープは1本
3000円くらいしたからまだまだ、高かった。
大卒の初任給が10万から11万程度の時代で
あった。
現在は、ブルーレイに変わっていて、録画
レベルも数段増えている。何より、ハード
ディスクに保存するから、録画時間は大相撲
15日間さえ可能である。ところで大相撲の
録画設定をどのようにしているか。総合放送
に関しては、15時5分(土日祝日)か15時
10分(平日)からスタートする。問題は終了
時刻である。延長がありうる。筆者は18時25
分まで延長設定している。これにはある
きっかけがあった。そのきっかけは昭和53年
三月場所にあった。前頭4枚目の魁傑と大関
旭国戦である。
魁
<期待が大きかった
魁傑の記事>
 
魁傑は2度目の大関を陥落して3場所目に
なっていた。魁傑は「休場は試合放棄」という
名セリフを残したほどの力士だから、大関を
陥落しても悪びれることもなく、常に全力で
相撲を取っていた。魁傑の真面目さ、相撲に
対する真摯な姿勢が貫かれていた。
一方の旭国は、最初ピラニア、後相撲博士と
いわれるほど食いつくしつこい相撲、考えて
取る相撲が特徴だった。稽古で固めた体は
筋金入りだった。このときは大関12場所目を
迎えていた。
旭国
<旭国を称賛する記事>
 
7日目、魁傑対旭国戦は予想もつかない展開
となった。この一戦は両者、なかなか決めて
がなく、勝負がつかない。そのため、なんと
2度も水がはいった。それでも勝負がつかな
い。本来なら2番後取り直しである。しかし、
結び前の一番のため一番後取り直しになった。
再開された勝負は、それでも決着がつかず、
またも長引いた。最後は魁傑が気力をふり
しぼって、すくい投げでようやく決着した。
トータル10分23秒の大死闘であった。放送は
18時25分まで延長された。
北出
<北出清五郎著土俵に賭けるハートワーク(世界文化
社刊)の中の休まない男より>
 
それ以来録画の終了設定は18時25分になった。
この目で見た取組では、クリーン魁傑対相撲
博士旭国が最大の熱闘・死闘であった。

春日山部屋閉鎖に伴い12人の力士
引退のニュースはショックでした。

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よしなに
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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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