2019年5月– date –
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優勝予測不能の時代
五月場所の朝乃山の優勝を場所前予想できた方はほとんどいなかったのではないだろうか。3人優勝候補をあげても難しかったのでは、と思われる。こうした傾向が昨年(2018年)の一月場所の栃ノ心から続いている。9場所経過して初優勝が5人、それも関脇以... -
平幕優勝の翌場所の成績2
昭和46年七月場所からようやく幕内中位以下でも、好成績者は横綱・大関と対戦させるという規定が施行された。さすがに横綱・大関戦ゼロの平幕優勝は消えた。ところが朝乃山の例でわかるように、どこか徹底されていない。5例は横綱・大関の部分対戦での優... -
平幕優勝の翌場所の成績1
<五月場所平幕のべ26人目の優勝朝乃山>令和最初の場所は朝乃山の平幕優勝で終わった。早くも朝乃山の翌場所の成績を気にする声がある。朝乃山は七月場所で初めて横綱・大関とフルに対戦する。五月場所で出場した横綱・大関とフル対戦して関脇以下で勝ち... -
2019年七月場所チケット事情
五月場所の12日目、七月場所のチケットが発売された。場所の終盤ということでいささかあわただしい日だった。以前の5日目発売のほうがまだよかった。さて、七月場所のチケットだが、コンビニの発券機では10時0分0秒で土日祝日が×印が表示された。まさか... -
2019年五月場所総評
★アメリカ大統領の大相撲観戦に関して国技館で観戦する相撲ファンはかなり振り回された。正面席は買い占められ、締め出されるのではと思った方さえいた。飲食がいっさいできず、この暑さの中、水分捕球はどうなるのか、と心配する時期があった。荷物は最低... -
■夏千秋楽 大統領騒動と朝乃山の強者未証明
千秋楽はトランプ大統領が大相撲を観戦する特別の日である。大相撲好きだった昭和天皇でさえしなかった千秋楽観戦である。それも土俵の近くでという異例さである。そのため、様々な噂や憶測がとんだ。1.正面席は買い占められた2.自由席は販売しない1... -
■夏14日目 続大物言いと注目の2番
前日大物言いの末、かかとが出ていたということで栃ノ心の負けとされた判定について、その後様々なニュースが流れた。1.西の審判以外は踏み越したかかとが土俵外についたかどうかは判断できなかった。2.西審判放駒(元玉乃島)は「かかとが砂を連れて... -
■夏13日目締まらない展開になってきた令和最初の場所
横綱大関関脇(栃ノ心)リーグ戦をくずしてまで組んだ栃ノ心と2敗朝乃山戦は、大物言いの一番となってしまった。相撲は朝乃山が素早く右四つになり、寄り立てた。栃ノ心は左へ回り込みながらすくい投げをうって朝乃山を土俵にはわした。<微妙な勝負とな... -
■夏12日目 知恵なき取組編成
1敗単独トップに立った朝乃山が今場所初めて平幕上位と対戦した。玉鷲である。玉鷲は16場所連続横綱・大関とフル対戦中の実力者である。この点は横綱・大関フル対戦ゼロの朝乃山とは大違いの点である。勝負は玉鷲が突き押しで圧倒し、朝乃山を押し出した... -
■夏11日目 白け場所の流れ
<栃ノ心、阿炎に敗れ2敗>11日目、1敗栃ノ心の対戦相手は6勝4敗の阿炎。負ける要素はなかった。だが、勝負は阿炎の突いてのはたきに栃ノ心はついていけず、土俵を割った。10勝目ということで意識したのか、いささかもろい負け方だった。結びは1敗鶴... -
■夏10日目 わくわく感に欠ける取組
場所は中盤最終日に入った。小兵炎鵬の相撲は注目に値するが、どうも上位の取組はもう一つ盛り上がりに欠ける。鶴竜対阿炎豪栄道対隠岐の海高安対竜電すべて平幕戦である。平幕戦が悪いというわけではないが、いまひとつわくわく感に欠ける。10日目、比較... -
■夏9日目 平幕優勝争いトップ朝乃山の今後
前日再出場した新大関貴景勝は今日9日目、再び休場した。現象面だけとらえればなんとも安直な出場であり、休場である。どのくらい戦えると判断しての出場だったのか。出場を決断したからには最後まで戦い抜く覚悟は、微塵もなかったことを世に示す結果に... -
■夏8日目 黒星連鎖の日
快調に力強い相撲を取っていた栃ノ心がまさかの黒星となった。対戦相手は相撲巧者の遠藤である。勝負は立ち合いで決まった。遠藤、素早く右で前まわしを取るやすぐに出し投げをうつと栃ノ心はひざから崩れた。負けるときはこんなものかもしれない。休場か... -
■夏7日目 場所の行方
前日安易にはたいた鶴竜は修正してきた。パワー相撲の千代大龍に逆に出て出足で圧倒してしまった。今場所の鶴竜はこうした相撲が目立つ。いままでの鶴竜の相撲とは明らかに違う。四つ身にこだわらず、前に出て一気に土俵際まで相手を追い込んでいる。7日... -
■夏6日目 優勝のチャンスを生かせない大関
全勝栃ノ心は関脇逸ノ城と右四つがっぷりから力相撲となった。途中栃ノ芯が一瞬もろざしになったものの、右四つから長い相撲になった。最後は栃ノ心が渾身の力で寄り切った。先場所逸ノ城の唯一の黒星は栃ノ心からだった。勝負はともかく栃ノ心にとって、... -
■夏5日目 優勝争いは1年前の再現になる?
今日5日目から大関貴景勝が休場した。一気に寂しい場所になってしまったが、どうしようもない。残された大関豪栄道は力なく大栄翔に敗れ、早くも2敗。大関高安は千代大龍に土俵際まで押し込まれ、かろうじて勝つ始末。どうもしまらない相撲内容である。... -
■夏4日目 貴景勝が目指すF1相撲
昨日負けた3大関は、4日目締めて来た。注目は貴景勝であった。対戦相手の御嶽海には貴景勝3(…●●●●●)7御嶽海、で目下5連敗中である。先場所はつかまって負けている。御嶽海戦に限らず、貴景勝がさらに上を目指すためには、突き押し相撲では限界があ... -
■夏3日目 天に見放された大関陣
大関の雲行きがにわかに怪しくなってきた。まず一番手で登場した高安。御嶽海相手に当たり負けして後退した。土俵際まで押しこまれ、そこを御嶽海にはたかれるともう残れなかった。高安は早くも2敗である。優勝は13勝ラインなら一番も落とせないところま... -
■夏2日目 もう1つの鶴竜の法則
1横綱3大関は2日目において全員強さを発揮した。なかでも抜群の強さを見せたのが横綱鶴竜であった。突き押しのパワー相撲の北勝冨士に踏み込んで一気にもっていってしまった。北勝冨士は勢い余って花道まで足が止まらないほどであった。鶴竜はここ1年3... -
■夏初日 中心を欠いた大相撲
大相撲のその日の取組の最大の注目点は良くも悪くも稀勢の里であった。稀勢の里は大丈夫か。稀勢の里よ、何としても勝ってくれ。御願いだから勝ってくれ。悲痛な叫びのなかでむかえる稀勢の里の取組をじっと見守ったものである。そして一喜一憂したもので... -
横綱・大関に挑む10人のサムライ
貴景勝が大関に昇進して、挑む側から挑まれる側に変わった。大関になった貴景勝を見る対戦力士の目は違ってくる。1横綱3大関に挑む力士は前頭西4枚目阿炎までである。ただし、栃ノ心、琴奨菊は元大関のプライドから、挑むサムライからはずした。横綱・... -
貴景勝の15日間を推測する
五月場所の注目の1つに新大関貴景勝の相撲があげられる。大関目指しての白星、黒星と違って神経質にならずに思いっきり取れる。その反面2場所連続して負けなければ落ちないという規定に甘えれば、1ケタ勝利に終わりかねない。貴景勝は15日間どんな相撲... -
白鵬の優勝ペース
三月場所、白鵬は42回目の優勝を全勝で飾った。これまでの大鵬の32回の優勝回数を大幅に上回るというとてつもない回数である。舞の海氏は専門誌で白鵬は数字だけの横綱と書いていたが、その数字がとてつもない域であり、横綱に対してずいぶん失礼で一方的... -
幕内横綱・大関対戦圏外の好成績者 6場所制系統別2
大鵬は第一人者の道を歩まんとしていた。時代は新しい英雄を誕生させようとしていた。昭和36年五月場所、上位は総崩れであった。横綱若乃花・柏戸10勝5敗、横綱大鵬11勝4敗であった。そんななか浮上してきたのは、入幕3場所目前頭13枚目の佐田の山であ... -
豪栄道と高安の優勝の可能性を探る
大阪場所、豪栄道は地元優勝を目指して奮闘し、12勝3敗の好成績をあげた。豪栄道が上位で12勝をあげたのは、関脇時代2度、大関時代は3度目である。豪栄道にはほかに15膳全勝優勝をしたときがある。平成28年九月場所である。もはや過去のことになりつつ... -
分岐点に立つ鶴竜
昨年の三月場所、五月場所で初の連続優勝を達成した鶴竜は、その後印象が薄いというか存在価値を示せないでいる。その後の成績は以下である。3勝3敗9休10勝5敗全休2勝4敗9休10勝5敗場所数からいうと休場のほうが多いのである。フル出場した場所に... -
幕内横綱・大関対戦圏外の好成績者 6場所制系統別1
昭和33年から年6場所制がスタートした。前年福岡で本場所が開催されたばかりだが、6場所目は名古屋となった。昭和33年一月場所、13日目を終え、2敗は横綱千代の山、大関若乃花、前頭14枚目大内山であった。大内山の対戦相手はすべて平幕であった。14日... -
炎鵬の出世街道
炎鵬は小学校に入る前から相撲を取っていた相撲少年であった。中学校時代は輝とともに相撲部であった。輝は中卒で大相撲に入門したが、炎鵬は大学まで進学した。金沢学院大学時代に世界相撲選手権大会の軽量級で2連覇するなど多くの実績を残した。卒業前... -
志摩ノ海の出世街道
志摩ノ海は相撲少年であった。この辺は遠藤と同様である。しかし、明徳義塾高校では部員不足で十分な活動ができず、大学へ進学することになった。現役では栃煌山、琴奨菊を生んだかつての名門高校も寂しい限りである。大学は近畿大学に入学した。現役では...
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