大相撲

2019年五月場所総評

2019年5月27日

★アメリカ大統領の大相撲観戦に関して
国技館で観戦する相撲ファンはかなり振り
回された。正面席は買い占められ、締め出さ
れるのではと思った方さえいた。飲食がいっ
さいできず、この暑さの中、水分捕球はどう
なるのか、と心配する時期があった。荷物は
最低必要なものだけに、と自主規制する方も
出たほどである。筆者は早めにいったので、
スムーズに館内に入れたが、時間帯によって
は手荷物検査に長蛇の列ができたと聞いた。
男子トイレの個室が封鎖されていた。そう
いう意味で観客はしんどかった。
190526千秋楽表彰 432
<アメリカ合衆国大統領杯を渡すトランプ大統領>

★栃ノ心対朝乃山の判定について
栃ノ心のかかとが土俵から浮いていたか、
砂についたか。見えた審判だけの判断を優先
させて決めたのは、あまりにも危うい決定の
方法である。ビデオ、写真を解析して判断を
くだすべきだった。それでもはっきりしない
のなら預かりもやむを得なかった。

昭和44年三月場所、当時45連勝の大鵬が勝っ
ていながら、誤審で負けにされた。その結果
誤審で連勝がストップするという、あっては
ならない歴史の汚点となった。これがビデオ
導入のきっかけとなった。その当時ビデオ
導入にあたり、相撲評論家から水平カメラの
必要性が言われていた。あれから約半世紀
経っても実現していないことが、今回の事態
を招いた。
190524十三日目幕内 952
<栃ノ心のかかとは浮いていたか砂についたか>

★優勝した朝乃山の評価は
横綱・大関とフルに対戦していない優勝は
評価のしようがない。朝乃山が対戦した
のは大関豪栄道一人だけである。これは朝乃
山に限らず、過去の優勝者についても同様で
ある。朝乃山は入幕12場所目の来場所七月
場所で、初めて横綱・大関とフル対戦する。
朝乃山の正確な評価はそこから始まる。
190526千秋楽表彰 1634
<朝乃山の優勝パレード 旗手北勝富士>

★横綱・大関陣について
横綱鶴竜11勝。優勝争いから突如はたきで
自滅して後退したのはいただけない。その後
連敗するなどひ弱さがついてまわった。
頼りにならない横綱を露呈させた。豪栄道、
高安は9勝。ともに負けすぎ。このあたりが
限界か。

★再出場した貴景勝について
中途半端な再出場はするべきでなかった。
明らかに判断の誤りである。しっかり治して
再起をはかるべきである。押しの大受が大関
昇進後急速に力を失った。大受も新大関の
場所は途中休場している。今年の七月場所は
第一日曜が初日である。いつもより場所の
間隔が短いのが気になる。

★栃ノ心の大関復帰について
10勝以上あげての復帰率は25%であった。
それだけに難しいと思ったが、初日からの
連勝でいいスタートが切れたのが大きい。
9勝してから平幕に3連敗したのは、精神的
弱さの表れだった。大関に復帰してもこう
した一面を直さないと苦労しそうである。

★三賞について
今回敢闘賞が朝乃山、阿炎、志摩ノ海と3人
になったのが、いささか多すぎるかなという
印象である。朝乃山は殊勲賞を受賞している
ので、一人選ぶとしたら阿炎である。
190520九日目幕内 092
<豊ノ島をはたき込む炎鵬>

★観客をわかせた炎鵬に関して
炎鵬の相撲は注目に値する。100キロ未満が
繰り出す技は見ごたえ十分。技の相撲は近年
失われているだけに貴重な存在。もう一歩
だったが、負け越しは惜しかった。

★最後に場所の採点を
50点。

真夏日が続きます。

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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