2023年7月– date –
-
躍進する宮城野部屋
白鵬が帰化までしてまで親方になりたかったわけがあった。それは部屋をもって力士を育てたかったからである。大相撲界独特のシステムであり、やりがいは大きい。弟子の育成は現役時代の実績とはまったく違う要素である。 <元白鵬の宮城野> 七月場所後元... -
10大横綱に迫った力士1
横綱が実質地位化したのは常陸山以降である。10大横綱の横綱時代に最も迫った力士は誰か。調査してみることにした。 ■常陸山 常陸山は横綱在位22場所である。そのうち全休・途中休場が13場所もある。横綱時代同じ相手に負けた力士は2人しかいない。鳳と太... -
大相撲素朴な疑問2023年7月版
■七月場所、愛知県体育館で開催するのはいつまでですか。 2024年は愛知県体育館で開催することは確定しています。2025年は夏オープンの新しい施設での開催予定です。名古屋城を中心とした城址公園である名城公園内での移転ですが、あくまで予定です。 <愛... -
混迷の時代終焉のカギ
混迷の代はいつ始まったのか。予想外の力士が優勝戦線に踊り出てくる。優勝のレベルは12勝が多い。となると2022年三月場所からである。この場所は関脇若隆景と高安が優勝を争った。 <若隆景と高安の優勝決定戦> 今年(2023年)の五月場所は照ノ富士が14... -
新入幕力士の三賞ダブル受賞
七月場所千秋楽、新入幕の伯桜鵬は11勝3敗で同成績の関脇豊昇龍と対戦した。場合によっては108年ぶりの新入幕力士の優勝かとあおったメディアがあった。これは大正3年夏場所の両國勇治郎のことを指しているのだろう。だが、この時代優勝制度はない。あっ... -
新大関豊昇龍論
七月場所で初優勝した豊昇龍の大関昇進が正式に決定した。名古屋の宿舎に使者を迎えての口上は「大関の名を汚さぬよう、気魄一閃(きはくいっせん)の精神で努力いたします」であった。モンゴルでは朝青龍、白鵬、日馬富士、鶴竜、照ノ富士、霧島についで... -
2023年七月場所総評
★優勝争いについて 混迷の時代は8日目を過ぎるまで誰が優勝するのかまるで分らない。さらに思いがけない優勝候補が出てくる。それが千秋楽までもつれ込むのだから面白いと思うのは当然である。ただ、番付の権威がないのも事実である。 <豊昇龍対北勝富士... -
2023年九月場所私製番付
まず、最初にこれは予想番付でないことをお断りしておく。幕内は横綱・大関と対戦するクラスとそうでないクラスの2部で構成されている。つまり幕内は一枚岩ではないということである。 これまで横綱・大関の負け数をカウントすることなく番付を編成した。... -
■23名千秋楽 最後は番付通り豊昇龍が初優勝
千秋楽は協会ご挨拶がある。各段の優勝決定戦及び各段の優勝の表彰がある。しかし、観客が見たいのは優勝に関わる一番である。 幕内の後半、3敗の一人北勝富士が登場する。対戦相手は錦木である。錦木が優勝圏内のうちに対戦させたかった。3連敗中の錦木... -
■23名14日目 新入幕伯桜鵬が優勝戦線へ浮上
幕内前半から館内は熱い盛り上がりをみせていた。2敗北勝富士と3敗伯桜鵬が激突するからである。この一番の行方は大きい。北勝富士が勝つとかなり有利な展開で千秋楽を迎える。一方伯桜鵬が勝つと優勝の行方は混沌とする。 館内熱狂のなか、両力士立つと... -
■23名13日目 上位戦わずか2番の北勝富士が単独トップ
北勝富士は一転して4敗の幕内下位遠藤と対戦した。これは前日の豊昇龍との2敗同士の対戦に敗れると想定したためなのだろうか。取組的には興味がわかない。遠藤は技巧派だが、ベテランの域である。結果は北勝富士の勝利であった。単独2敗でトップに立っ... -
■23名12日目 暑い名古屋のお寒い事情
七月場所の見所は混迷のなかの優勝争いが1つ。もう1つは大関昇進に挑む3関脇である。豊昇龍は2つに絡んでいる。 まず、優勝争いのトップ1敗の錦木は新入幕で7勝4敗の湘南乃海と対戦した。本来ならこういう対戦は、新入幕が突っ走っていて上位が止め... -
■23名11日目 ちぐはぐな上位挑戦の取組編成
1敗北勝富士の上位戦がようやく実現した。相手は関脇若元春である。10日目負けて3敗に後退した。三月場所10連勝した翠富士をストップした実績をもつ。相撲は四つに組んだ段階で若元春の勝ちであった。事実その通りの結果で、寄り切りで若元春が勝利した... -
■23名10日目 優勝戦線に変化あり
北勝富士は玉鷲相手に圧倒して快勝し、1敗を守った。といっても、北勝富士の対戦相手に幕内上位は当然一人もいない。幕内中位以下だけの星である。11日目ようやく若元春と対戦する。なぜか1敗錦木でもなく、2敗豊昇龍でもなく若元春であった。 <若元春... -
■23名9日目 2023年七月場所の行方
照ノ富士がくずれ、休場してしまったことで、混迷の時代に逆戻りした。その中での優勝予想は難しかったが、9日目を終えてようやく優勝が見えてきた。七月場所の行方はどうなるのか。 <豊昇龍、掛け投げで逆転> 1敗の豊昇龍、錦木、北勝富士は今日も勝っ... -
■23名8日目 暗転の新大関霧島
朝乃山が今日から休場した。前日の豊昇龍戦で負傷したとのことである。左上腕二頭筋部分断裂で4週間の安静を必要とするとのことである。これで幕内の休場は若隆景、貴景勝、霧島、照ノ富士に続いて5人目である。霧島は途中出場したが、ほかは人気、地位か... -
■23名7日目 考察3番!
これまで朝乃山は上位に復帰しながら、6日目までなぜか平幕のみの対戦相手だった。それも自分より下位が5番もあった。なぜ三役戦がここまでないのか不思議だった。 <豊昇龍、朝乃山を豪快に投げる> さんざんじらされて、7日目初めて三役の豊昇龍と対... -
■23名6日目 横綱・三役相手の錦木が一人全勝
2日目から5日目の平日の満員御礼は70%の入りだった。空席がけっこう目立った。6日目の平日は多少違った。週末ということがあったのか、76%位の入りであった。 そんなかで錦木は快調である。何をするかわからない阿炎。先手を取って突きあげて錦木を攻... -
■23名5日目 錦木恐るべし
名古屋は1日中雨の日であった。歩きづらい中を歩いて愛知県体育館に辿り着くと今日も大相撲があった。 錦木恐るべし。5日目は大関に挑戦する若元春と対戦した。前へ前へと攻め立て若元春を圧倒した。これで大関に挑む豊昇龍、大栄翔、若元春を撃破したこ... -
■23名4日目 霧島出場の日照ノ富士休場
新大関霧島が4日目から出場した。1度も出場していないから再出場ではなく、途中出場になる。狙いは角番を避けるためであろう。これが後半ならなかったと思われる。貴景勝が新大関のとき、出場-休場-再出場-再休場であった。前の山は新大関のとき全休であ... -
■23名3日目 土俵は思いがけない展開
2日目に続いて3日目も満員御礼の垂れ幕が下がった。ともに入りは70%くらいである。満員御礼を意外に思う声が聞こえた。コロナ禍に比べたらお客さんは戻ってきている。向こう正面及びラジオ席はコロナのころのままである。すべてが元に戻っているわけでも... -
■23名2日目 照ノ富士の敗因は無理攻め
2日目、結びの一番で波乱が起きた。照ノ富士に挑むのは錦木である。先場所は上位でじわじわと勝ち越してきた力士である。目標は三役であり、今場所はチャンスの場所である。地力をつけてきた力士ではあるが、照ノ富士を脅かす要素は少ないように思えた。 ... -
■23名初日 霧島思いがけない休場で場所に大穴
新大関霧島が初日から突然休場した。まったく寝耳に水であり、場所にぽっかり穴があいた感はまぬがれない。ろっ骨を痛めたということだが、早くも角番で暗澹たるスタートとなった。貴景勝は休場で大関不在では出鼻をくじかれ、初日から盛り上がりに水をさ... -
◆2023年7月 お知らせ 賢明な読者の皆様へ
土俵の目撃者をいつもご愛読いただき誠にありがとうございます。足を使い、この目で見た生の大相撲をお届けするために、七月場所の初日から千秋楽まで愛知県体育館で観戦します。ノートパソコンで地方からレポートをアップして3年目に突入します。すっか... -
2023年七月場所展望
★混迷の時代は終わったのか 先場所は横綱照ノ富士が14勝1敗で復活優勝した。これをもって、誰が優勝するかわからず、12勝優勝が多かった混迷の時代は終わったといえるのか。2022年一月場所から顔ぶれの異なる優勝はまだ続いている。照ノ富士がくずれると... -
十両優勝者の入幕アップ枚数に大いなる疑問
先場所東十両筆頭で14勝1敗優勝した豪ノ山。番付発表では幕内東12枚目だった。わずか5枚しか上がっていない点に驚愕した。思い起こせば三月場所、十両東3枚目14勝1敗で優勝した逸ノ城は6.5枚及び十両東筆頭13勝2敗朝乃山は4枚しかアップしなかった。... -
10代入幕は出世するか
落合改め伯桜鵬が入幕を果たした。3場所を要しての入幕が話題となっているが、久々の10代入幕である。伯桜鵬は8月生まれだから厳密には約19歳11カ月である。 <伯桜鵬> 20歳以下の新入幕はけっこういるが、これが10代入幕となるとかなり絞られてくる。... -
湘南乃海の出世街道 下
2020年はコロナ禍で、無観客開催や場所の中止が相次いだ年である。湘南乃海は再び負け越しの1年となった。17勝18敗で下積みは約6年半になった。七月場所、一山本には再び負けたが、宇良に突き落としで勝っている。十一月場所は平戸海に敗北している。 <... -
真価問われる朝乃山
先場所幕内に復帰した朝乃山は平幕相手に11勝1敗小結・関脇・横綱相手に1勝2敗であった。幕内下位・中位相手では強さを発揮したといえる。 <朝乃山> 来たる七月場所は番付を4枚目まで上げてきた。横綱・大関との対戦圏内である。ここでどういう相撲... -
横綱三役の対戦成績
暑い七月場所が1週間後に迫ってきた。関脇・小結は油断のできないメンバーがそろった。改めて横綱三役の対戦成績をみていこう。 ここにきて照ノ富士に腰痛が発生し、稽古を一番で切り上げたという情報が流れた。出場が現段階では不明だが、照ノ富士を入れ... -
湘南乃海の出世街道 上
湘南乃海はたたきあげである。中学生のときにすでに大相撲に入門することを決め、トレーニングに励んでいた。最初に見学に行った高田川(元安芸ノ島)部屋に入門した。四股名は最初から湘南乃海であった。 2014年三月場所、前相撲を経て勝負人生が始まった...
1