七月場所の見所は混迷のなかの優勝争いが1つ。も
う1つは大関昇進に挑む3関脇である。豊昇龍は2
つに絡んでいる。
まず、優勝争いのトップ1敗の錦木は新入幕で7勝
4敗の湘南乃海と対戦した。本来ならこういう対戦
は、新入幕が突っ走っていて上位が止め役のはずで
ある。ところがそうでないのだから湘南乃海の役割
が意味不明であるし、錦木が勝って当然の取組であ
る。
相撲は左四つに組んだ。上手が取れない錦木が巻き
かえにいくがはたせず。そこを湘南乃海が右から小
手投げはなつと錦木がくずれた。錦木は勝って当然
の一番を落とした。2敗である。錦木はいい相撲を
取ってきたが、絶対強者ではない。
2敗同士の対戦豊昇龍対北勝富士戦は意外な展開に
なった。北勝富士が押して出ると豊昇龍はたちまち
土俵に詰まる。ここから対抗しようとするも、北勝
富士委細かまわず、出て押し出した。豊昇龍のひ弱
さが出た一番となった。こういう一番を落とすよう
では課題がまだ残っていると言うしかない。
小さい力士に苦戦する霧島だが、大関候補には圧倒
的強みを発揮する。若元春相手に迷いなくどんどん
前に出て寄り切った。勝ち越しまであと2勝までこ
ぎつけた。一方若元春は4敗となった。勝負は最後
まであきらめないで全力を尽くしていただきたい。
大栄翔が一気に出たが、土曜際玉鷲のはたき込みに
敗れた。4敗に後退した。要するに大関に挑む3関
脇は全員敗退したことになる。これで3関脇同士の
星の潰し合いもある。
12日目は暑い名古屋のお寒い日となってしまった。