2014年3月– date –
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■春千秋楽 横綱の問題点
14勝1敗で初優勝した鶴竜の横綱昇進は決定的だ。鶴竜は予想を超える相撲でよくやったと思う。初優勝は心から祝福したい。しかし、横綱に関してはどうしてもいっておきたいことがある。2場所好成績をあげただけで横綱と騒ぐのはいかがなものか。横綱の地... -
■春十四日目 白鵬は大鵬に及ばない
横綱白鵬の前日の琴奨菊戦の負け方が気になった。受身の相撲を取り、まるで勝利を放棄したかのような一番に見えた。だからこの日の1敗同士の大関鶴竜戦も同様な一番になるのではという厭な予感がした。そしてその通りになってしまった。横綱大鵬は下から... -
■春十三日目 稀勢の里のガチンコ精神はりっぱ
この日全勝の横綱白鵬が6勝6敗でもろい負け方をしている琴奨菊によもやの負け方をした。終始受身の相撲で白鵬らしい反応の早さがまるでなかった。そもそも突進型に立ち合い踏み込むのが白鵬の相撲なのに不可解な負け方であった。二所ノ関の事実上の祖玉... -
■春十二日目 鶴竜は静かなる闘志のタイプ
優勝をかけ、全勝の横綱日馬富士と1敗の大関鶴竜が激突した。相撲はあたっていなした鶴竜が体勢がおよいだ日馬富士を送り出した。場所前の予想は鶴竜の優勝は容易でない、というのが大半の見方だった。まして初日遠藤戦は紙一重の勝利だし、先場所負けた... -
■春十一日目 十両、気になるやつら
今場所十両が気になる好感度力士豊真将10日目まで十両全勝の豊真将はかなり好調である。この日は琴勇輝を相手にのどわをしのぎ、まわり込んで寄り立てた。短い時間の中にも一瞬の攻防が凝縮された一番であった。豊真将は丁寧な礼をし、懸賞金を受け取る際... -
■春十日目 琴奨菊は限界か
この日の琴奨菊は高安に敗れ、4連敗。星も5勝5敗の五分になった。成績もさることながら、負け方がもろい。琴奨菊は大関在位14場所目である。この間12勝以上0、11勝、10勝3場所、8勝、9勝が7場所、カド番2回これを見る限り琴奨菊は弱い大関の仲間... -
■春九日目 異例の満員御礼
三月場所開催会場の大阪府立体育館、この会場にはいくつかの特徴がある。まず、土俵が2階に設置されている。椅子席に桝席C1人分より高い席がある。自由席は東西の両端にあるが、そのブロックに使用禁止の椅子がある。桝席を組むための鉄柵が見えにくく... -
◆問題点を探る 大関陥落制度を考察する7
■大関特別地位の廃止派●成績で給料を代える大関でも休場を含め、負け越しは平幕と同じ給料、8勝、9勝は小結・関脇と同じ給料にする。●上位で3場所通算最多勝2力士が大関直近3場所で成績のよかった力士が大関になる大関交代制にする。もちろん上位とあ... -
◆問題点を探る 大関陥落制度を考察する6
■現状打破派2●大関昇進を厳しく最近に限らず大関はだらしなさすぎる。3場所通算30勝未満だと陥落もいいでしょう。行き着く先は大関0人でしょう。 それより、大関昇進の基準を厳しくすべきだと思います。6場所で2回優勝争いをし、すべて10勝以上の成績... -
◆問題点を探る 大関陥落制度を考察する5
■現状打破派1●カド番3回で陥落現行制度はルールの悪用が可能である。一場所おきに8勝すれば大関は維持できる。カド番3回で自動的に陥落というルールにすれば阻止できる。●6勝・7勝はカド番に5勝以下は陥落6勝・7勝の負け越しの場合はカド番扱い。... -
◆問題点を探る 大関陥落制度を考察する4
■現状派●厳しくしたら大関はいなくなる一般論としてベテラン大関は力の限界を感じるケースが多い。残念なのは若手力士がまったく成長してこない点である。2場所連続10勝未満の場合陥落は一見もっともだと思うが、実際問題それを施行したら大関不在になる... -
◆問題点を探る 大関陥落制度を考察する3
これまで昭和初期の変則番付編成による大関陥落の実情をみてきたが、これより本論にはいる。大関陥落規定に相撲通・相撲愛好家から実に様々な意見が出てきた。各者各様だが大きくわけると現状緩やか派、現状派、現状打破派に分かれる。これらが大関を特別... -
◆問題点を探る 大関陥落制度を考察する2
2場所連続負け越しで大関陥落、それではそれはいつ始まったのか。どうも1927年(昭和2年)の東京・大阪の東西大相撲合併以降の中で制度化されたといわれている。ただし、それ以降の番付編成の変則制により、実情にあわないケースもでてきた。1927(昭和... -
◆問題点を探る 大関陥落制度を考察する1
関脇の強い場所は面白いという。だが大関の強い場所はもっと面白いのだ。しかし、一人の大関が優勝を争った場所数は極めて少ない。詳しくは2013年の12月28日及び12月29日の大関考 昭和・平成の大関の成績を検証1、2をご覧いただきたい。また、1場所平... -
◆お知らせ 賢明な読者の皆様へ
いつも土俵の目撃者をご愛読いただきありがとうございます。内容充実のため、しばらくお時間をいただきたいと思います。三月場所の九日目から千秋楽は場所後に順次掲載いたします。しばし、お待ち願います。その間大関陥落制度案をお読みいただければ幸い... -
■春八日目 優勝のゆくえ
白鵬と日馬富士の両横綱がともに全勝で折り返した。一敗で鶴竜が追いかけるが、白鵬が追いかける立場になってはじめて互角になる。大砂嵐は上位にあてられた場合、勝ち続けるのは容易ではない。日馬富士は体調が万全ではなく、初日の豊ノ島戦は捨て身の勝... -
■春七日目 長足の進歩大砂嵐
大砂嵐対舛ノ山戦は突いてくる舛ノ山に対し大砂嵐は左差しで完全に突かせない。次の一瞬右突き落としでくだし、初日から7連勝と好調。二日目の妙義龍戦こそ強引な上手投げであったが、ほかは内容がいい。まず、腰がおりるようになった。四つ身では引きつ... -
■春六日目 気になる琴欧洲の負け方
関脇同士の激突、豪栄道対琴欧洲戦はあっけなく琴欧洲が負け、5連敗となった。負けること自体は両者の勢いから予想されたことだが、琴欧洲はこの一番に限らず、負けるときはこらえることがなく、あっさり負けが目立つ。精彩が見られない。限界なのだろう... -
■春五日目 横綱・大関戦を終えた遠藤の評価
遠藤が最後の横綱・大関戦の稀勢の里戦で勝利した。といっても内容は押し込まれ、力を封じられアップアップの中で勢い余った稀勢の里が土俵を割ったような内容だった。横綱・大関に挑んだ遠藤をどう評価するか。力の差は歴然としているいることが判明した... -
■春四日目 常勝白鵬の優勝回数を推論する
3月11日は白鵬29回目の誕生日であった。白鵬は29歳で29回目の優勝を目指す。この日は隠岐の海を寄せつけず、4勝と好調。大鵬の32回最高優勝回数が視野にはいってきた。それでは32回越えの後、白鵬はいったい何回優勝するか。これは相撲ファンにとっては... -
■春三日目 大関在位の長い横綱
鶴竜が苦手隠岐の海にあっさり負けた。鶴竜の横綱昇進に関してはこれまで述べた通り、現段階では問題にもならない。連続全勝優勝して横綱に昇進した日馬富士でさえ、あれほど苦しんでいるのだ。現在の3大関は大関在位が12場所目から15場所目に入っている... -
■春二日目 日馬富士の今後
前日豊ノ島にふところにはいられた日馬富士、このピンチを捨て身の首投げで逆転勝ちした。休場明けで負傷は完治せず、稽古も十分とはいえない。不安材料が多い中、角界の超新星遠藤との一戦は苦戦を免れまいと見るのが自然だった。だが、この日の日馬富士... -
■春初日 鶴竜-遠藤,紙一重の勝負の分岐点
鶴竜対遠藤戦は初日最大の注目の一番である。稽古場では遠藤を圧倒していた鶴竜だが、本場所は別である。実際の一番は予想を超えるスリリングな内容となった。鶴竜は立ち合い鋭く右前褌を取りにいった。遠藤突き放しにいくが、突ききれず鶴竜の右前褌を上... -
一強他弱時代
三月場所の優勝は、というほど白熱した優勝争いは期待し難いのが現在の大相撲の姿である。白鵬が超人的に強く、相撲内容は充実、安定、無敵。あわてたり、動揺したりすることもなく、落ち着いている。一方の横綱日馬富士は休場あけで未知数である。大鵬は... -
春の注目力士 スピード出世の大砂嵐
「夢は横綱」と語る大砂嵐。こんな言葉は若ノ鵬以来聞いたことがない。大いなる志と目標、相撲への意欲は大変なものがある。大砂嵐は三月場所、どこまでやるか。ともすれば遠藤の陰に隠れがちだが明日のホープには違いない。大砂嵐は幕下以下7場所を42勝6... -
痛恨の1敗 14勝で優勝できなかった力士達5
輪島台頭期から北の湖時代をみていく。年 場所 痛恨力士 敗戦 優勝者 成績1977年 九月 大関旭國 北の湖 横綱北の湖 15戦全勝1978年 五月大関若三杉 三重ノ海 横綱北の湖14勝1... -
遠藤は第二の輪島になれるか
三月場所大阪開催でのチケットの売行きが去年を上回っている。要因は遠藤人気が大きい。単に人気だけでなく、日本人力士として活躍してほしいという期待がもてる逸材である。、2年連続学生横綱を引き下げプロ入りした輪島は横綱まで駆け上がり、優勝14回... -
白鵬と玉の海
白鵬がもつ記録に連続7場所中日勝ち越しがある。2011(平成23)年一月場所から翌年の三月場所までになしえた記録である。(注:2011(平成23)年の三月場所は中止)これは横綱玉の海の6場所連続中日勝ち越しを抜く記録である。この記録は相撲の安定度を...
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