三月場所大阪開催でのチケットの売行きが去年を
上回っている。要因は遠藤人気が大きい。単に人気
だけでなく、日本人力士として活躍してほしいという
期待がもてる逸材である。
、
2年連続学生横綱を引き下げプロ入りした輪島は
横綱まで駆け上がり、優勝14回を達成した。学生
相撲出身者としては最高の到達者である。遠藤は
輪島と同じ石川出身、少年時代から相撲を取って
いる点、日大相撲部に在籍していたことが共通して
いる。遠藤は第二の輪島になれるか検証してみる。
蔵前の星輪島は入門したとき2つ懸念されていた。
胸板が薄い、相撲ができあがっている点だった。
だが相撲はそつがなく、堅実で、勝負に執着していた。
プロの中での稽古で、できあがったといわれた相撲を
着実にのばし、体も大きくしてきた。立ち合いは
緻密で左前褌、右おっつけの型を完成させた。
アマチュア横綱、国体優勝者としてプロ入りした
遠藤は体はできあがっているし、なにより柔軟で
ある。輪島同様勝負に執着し、相撲センスはいい。
3場所で入幕は史上最速で、この点は輪島はかなわ
ない。ただ、遠藤は弱点はないが、これだといった
決め技がまだ完成されていない。輪島はいい意味で
相撲バカであり、私生活も含め一流志向だった。
遠藤が第二の輪島になるためにはさらにプラスαが
不可欠である。
<写真は2013年三月場所遠藤のプロ初戦(左)相手は坂口>