義ノ富士(よしのふじ)の前の四股名は、本名と同じ「草野」で、2025年十一月場所(九州場所)から義ノ富士を名乗っている。日本相撲協会の力士プロフィールでも、しこ名履歴は「草野 → 義ノ富士」、星取表の四股名は2025年九月場所まで草野、十一月場所から義ノ富士だ。改名は2025年10月27日の番付発表で明らかになり、「義」は師匠の伊勢ヶ濱親方(元横綱照ノ富士)も本人も「義理人情」の義として話している(デイリースポーツ・KAB熊本朝日放送)。
※四股名の履歴・番付・成績は日本相撲協会の力士プロフィール(2026年9月27日確認)、改名の話は報道(デイリースポーツ・KAB熊本朝日放送)、草野時代の歩みは相撲記者・田口 通廣の記事による。

義ノ富士の読み方は「よしのふじ」|協会の表記はカタカナの「ノ」
協会の力士プロフィールの表記は「義ノ富士 直哉」、読みは「よしのふじ なおや」。「ノ」はカタカナで、ひらがなで義の富士と書くのは協会の表記とは違う。
「富士」について、師匠の伊勢ヶ濱親方は「伊勢ケ浜部屋は、みんな富士がついているから」と説明している(デイリースポーツ・2025年10月27日)。部屋の関取は伊勢ヶ濱部屋の力士一覧に並べている。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 四股名(読み) | 義ノ富士 直哉 (よしのふじ なおや) |
| 前の四股名 | 草野(本名 草野 直哉) |
| 義ノ富士の最初の場所 | 2025年十一月場所 |
| 所属部屋 | 伊勢ヶ濱 |
| 出身地 | 熊本県宇土市 |
| 初土俵 | 2024年五月場所 (幕下最下位格付出) |
| 新十両・新入幕 | 2025年三月場所・ 2025年七月場所 |
| 新三役・最高位 | 2026年七月場所・小結 |
| 身長・体重 | 185.0cm・162.0kg |
| 得意技 | 右四つ・寄り |
前の名前は本名の「草野」|いつ改名した?
義ノ富士は初土俵から2025年九月場所までの9場所を、本名の「草野」で取った。協会の星取表で四股名が変わるのは2025年十一月場所で、この場所から義ノ富士になっている。

| 場所 | 四股名 | 番付 | 成績・賞 |
|---|---|---|---|
| 2024年五月場所 | 草野 | 幕下最下位格付出 | 6勝1敗 |
| 2024年七月場所 | 草野 | 西幕下二十九枚目 | 5勝2敗 |
| 2024年九月場所 | 草野 | 西幕下十七枚目 | 5勝2敗 |
| 2024年十一月場所 | 草野 | 東幕下七枚目 | 4勝3敗 |
| 2025年一月場所 | 草野 | 西幕下三枚目 | 4勝3敗 |
| 2025年三月場所 | 草野 | 西十両十四枚目 | 14勝1敗 十両優勝 |
| 2025年五月場所 | 草野 | 西十両筆頭 | 13勝2敗 十両優勝 |
| 2025年七月場所 | 草野 | 東前頭十四枚目 | 11勝4敗 敢闘賞・技能賞 |
| 2025年九月場所 | 草野 | 西前頭六枚目 | 8勝7敗 |
| 2025年十一月場所 | 義ノ富士 | 東前頭五枚目 | 9勝6敗 技能賞 |
| 2026年一月場所 | 義ノ富士 | 西前頭筆頭 | 8勝7敗 殊勲賞 |
| 2026年三月場所 | 義ノ富士 | 西前頭筆頭 | 7勝8敗 |
| 2026年五月場所 | 義ノ富士 | 東前頭二枚目 | 11勝4敗 敢闘賞 |
| 2026年七月場所 | 義ノ富士 | 東小結 | 6勝9敗 |
数えると、草野で9場所、義ノ富士で5場所になる(2026年七月場所まで・当サイトが数えた)。2025年三月場所と五月場所の十両優勝、七月場所の敢闘賞と技能賞は、どれも草野の名前で受けている。
改名した最初の場所の2025年十一月場所は、東前頭五枚目で9勝6敗、技能賞だった(協会の星取表)。
なぜ改名したのか|「義」は義理人情の義、師匠と本人の話
協会の力士プロフィールには、改名の理由までは載っていない。ここでは報道された師匠と本人の発言を、そのまま引く。
2025年10月27日の十一月場所の番付発表で、草野改め義ノ富士は東前頭五枚目に入った。師匠の伊勢ヶ濱親方(元横綱照ノ富士)は「『義』の字は本人の要望。名前通り義理人情を持った力士になってほしい」と語った(デイリースポーツ・2025年10月27日)。
本人は地元のKAB熊本朝日放送の取材に、「5月場所の後に、先代の伊勢ヶ濱親方から『そろそろ四股名をつけないとな』と言われて。いくつか候補あったんですけど『どうだ』と言われて、漢字を自分で決めた感じです。今の伊勢ヶ濱親方『義』という漢字にこだわっていて。義理人情の『義』なので」と話している(KAB熊本朝日放送・2025年11月7日)。同じ取材では「あれ、草野どこ行った?って言われないように。義ノ富士で顔を覚えてもらいたいです」とも語った。
「義」の字について、師匠は「本人の要望」と話し、本人は「今の伊勢ヶ濱親方『義』という漢字にこだわっていて」と話している。「義理人情」の義である点は、2人とも同じだ。
本人の話の「先代の伊勢ヶ濱親方」は、草野が2024年に入ったときの師匠の元旭富士にあたる(田口の「草野の出世街道」)。
相撲記者・田口 通廣の見方|改名が発表された日の記事から

田口は改名が発表された日の「2025年十一月場所番付を読み解く」で、「草野は白鵬の弟子だったのだから富士にこだわらないほうがよかった」と書いた。
2026年1月の「◆26初六日目 戸惑う元白鵬の弟子の改名」でも「それにしても元白鵬の弟子の改名には戸惑っている」と書き、「もう少しイメージを残せなかったのだろうか」として、例に「草野→草野富士(そうやふじ)」を挙げている。
さかのぼると、新入幕が決まった2025年7月の「草野の出世街道」で、十両に上がっても本名のままだった理由を「四股名を変えなかったのは宮城野部屋復興の可能性がまだあったためと推測する」と書いていた。
宮城野部屋に入る予定から伊勢ヶ濱部屋へ|草野時代の歩み
草野は日本大学から、元横綱白鵬が師匠だった宮城野部屋に入る予定だった。暴力問題で宮城野部屋が伊勢ヶ濱部屋の預かりになり、伊勢ヶ濱部屋から2024年五月場所に幕下最下位格付出で初土俵を踏んだ(デイリースポーツ)。
田口は、相撲を始めたのは5歳で、日大では4年生で学生横綱になったと書いている。協会のプロフィールのアンケートでは、相撲を始めた年齢の答えは「6歳」になっている。
新十両の2025年三月場所は14勝1敗で十両優勝した。田口は十両優勝を昭和3年から数えて、「新十両優勝としては41例目である」と書いている。
伯桜鵬も2026年一月場所から伯乃富士に
宮城野部屋から伊勢ヶ濱部屋に移った力士では、伯桜鵬も2026年一月場所から伯乃富士に改めた。協会のしこ名履歴は「落合 → 伯桜鵬 → 伯乃富士」で、義ノ富士より1場所あとの改名になる。
伯乃富士の改名の経緯は「伯乃富士(元伯桜鵬)はなぜ改名したのか」に、いまの関取で四股名を変えたことがある力士は「力士の改名・旧四股名 一覧」にまとめている。
義ノ富士の改名についてよくある質問
Q. 義ノ富士の前の名前(旧四股名)は?
A. 本名の「草野」です。協会のしこ名履歴は「草野 → 義ノ富士」で、2025年九月場所までは草野の名前で土俵に上がっていました。
Q. 義ノ富士の読み方は?
A. 「よしのふじ」です。協会の表記は「義ノ富士 直哉」、読みは「よしのふじ なおや」で、「ノ」はカタカナです。
Q. 義ノ富士に改名したのはいつ?
A. 2025年十一月場所(九州場所)からです。改名は2025年10月27日の番付発表で明らかになりました。
Q. 「義」にはどんな意味がある?
A. 義理人情の「義」です。師匠の伊勢ヶ濱親方は「『義』の字は本人の要望。名前通り義理人情を持った力士になってほしい」と話し(デイリースポーツ・2025年10月27日)、本人は「今の伊勢ヶ濱親方『義』という漢字にこだわっていて。義理人情の『義』なので」と話しています(KAB熊本朝日放送・2025年11月7日)。
Q. なぜ「富士」が付くの?
A. 師匠は「伊勢ケ浜部屋は、みんな富士がついているから」と説明しています(デイリースポーツ・2025年10月27日)。