2014年7月– date –
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■七月場所総評
●優勝争いについて千秋楽を向かえ3敗までが圏内。2敗が白鵬、琴奨菊、3敗が豪栄道、高安と4人と近年ない多さである。しかしこれは100メートル競争でいえば10秒0のレベルに起因している。白鵬がレベルアップすればこうはいかない。●白鵬に衰えはあるか... -
■名千秋楽 突然浮上した豪栄道の大関昇進
豪栄道が千秋楽であたる琴奨菊に勝てば大関に昇進するとの情報が入ってきた。この情報を聞いた観客の一人は「豪栄道って今場所大関取りの場所だったの?」と口にした。同感である。これが正直な感想である。よく3場所通算成績の勝利数が取り上げられるが... -
■名14日目 白鵬、琴奨菊併走で千秋楽へ
この日白鵬は鶴竜を力の入った相撲の末寄り切り、琴奨菊は2敗同士の対戦で高安を一方的に退けた。14日目を終え、2敗で白鵬と琴奨菊が千秋楽を向かえることになった。白鵬が並んで、かつ直接対決しない場合は過去どれだけあったのか調べてみた。2006(平... -
■名13日目 稀勢の里は危険な対戦相手
今場所の稀勢の里は必ずしも好調とはいえない。ここまで4敗。もろい負け方があった。しかし、稀勢の里に妥協はない。空気も読まない。それゆえ、稀勢の里は対戦相手にとって危険な存在である。白鵬対稀勢の里戦は白鵬が必死の攻めをみせたが、稀勢の里を... -
■名12日目 決戦を斬る
カド番琴奨菊、ここまで予想を超える健闘で10勝1敗。8年ぶり2006(平成18)年一月場所の大関栃東以来の日本出身の日本人優勝なるか。同じく前日不覚の1敗をきっした白鵬、ずるずると連敗できぬ横綱の意地。両者の激突は優勝争いのトップ同士という今場... -
■名11日目 意外な展開となった白鵬対豪栄道戦
白鵬は先場所唯一負けた豪栄道に今日勝てば、大きく優勝に前進する重要な一戦である。よく横綱は同じ相手に続けて負けてはいけないと言われる。まして白鵬は横綱中の大横綱である。この一戦は右四つがっぷりから豪栄道が寄り立てる。白鵬がしのぐ展開とな... -
■名10日目 相撲100年の体系
この日東の椅子席に子供たちの大集団が座っていた。白鵬が土俵に上がるや彼らから大声援が館内に響いた。白鵬が自費で招待した鳴海小学校100名の児童たちである。鳴海小学校は宮城野部屋宿舎の近くにある関係から実現した。土俵は白鵬が好調豪風を寄せ付け... -
検証 技量審査場所7
白鵬が13勝2敗で朝青龍と並ぶ7連覇を達成したが、最近の優勝では珍しくレベルダウンした優勝だった。負けたからいうのではなく、なんか魂ここにあらずの負け方だった。やはり表彰がなく、モチベーションがあがらなく、気がぬけたのだろうか。12日目まで... -
検証 技量審査場所6
三日目の把瑠都発言の「遊びみたいな場所」が翌日の新聞の見出しを飾った。問題発言には違いないが、相撲協会も技量審査場所における力士のモチベーションをはっきりしたほうがいい。大関は技量審査しても大関のままである。お客は無料入場者、懸賞金はな... -
検証 技量審査場所5
技量最審査場所と名づけた場所の様子をお伝えしよう。力士のぼりはなく、大地震の被災地復興ののぼりが数本立てられていた。国技館サービス会社はシャッターがおり、焼き鳥もなく食堂もやっていない。ないないづくしの国技館である。いや、そんなものより... -
検証 技量審査場所4
手間がかかり、いらいら感が多いチケットだが、協会員、マスコミで実際にやってみた人はいるのだろうか。やってみたらこんな方法は猿知恵だとわかる。リピーターを大切にできない客商売は先がないのが鉄則だ。相撲ファン以外の方が無料チケットに群がった... -
検証 技量審査場所3
4月27日、当選者3万人に対し、申し込みが14万あったと報じられた。まったく意外な数値であった。なぜこんなにチケットに群がる人が増えたのか。本当の相撲ファンとは考えにくかった。その結果27日の当選者発表だが、筆者の周辺の相撲ファンはことごとく... -
検証 技量審査場所2
申し込み先はチケット大相撲。電話・インターネットの中心になり、協会は直接関わらないことになった。直接申し込んだ方から話をまとめると次のようになる。まず、電話。当日電話はなかなかつながらない。相当数殺到しているのかいらいら感がつのる。この... -
検証 技量審査場所1
今から3年前の2011年、八百長問題発覚で三月場所が中止になった。八百長発覚は野球賭博で調べた携帯電話のメールであった。削除されたメールを復元したら八百長の内容を意味するメールが出てきたのである。この問題で力士、新米親方が事情聴取を受け、多... -
◆お知らせ 賢明な読者の皆様へ
いつも土俵の目撃者をご愛読いただき誠にありがとうございます。足を使い、この目で見た大相撲をお届けするため七月場所の10日目から千秋楽は場所後に掲載します。暫くお待ち願います。その間「検証 技量審査場所」をお届けします。お読みいただければ幸... -
■名9日目 ホープ遠藤・大砂嵐はどちらが出世する
新しき対決遠藤対大砂嵐は遠藤が得意の左四つに組み止め大砂嵐に上手をあたえず、上手投げと下手ひねりの複合技で決めた。遠藤の完勝であった。両者はこれで4勝5敗、一進一退を繰り返すが、残り6日間で果たして勝ち越せるのか予想してみる。遠藤と大砂... -
■名8日目 場所のゆくえ
注目の一番、横綱白鵬と横綱キラー大砂嵐の対戦は右四つにいく立ち合いとなった。最初共に上手が取れなかった体勢から両者上手を引きがっぷりの右四つとなった。白鵬は終始落ち着いていた。無理な体勢から攻めることはなく、チャンスをうかがっていた。大... -
■名7日目 豪栄道に必要な突破力
豪栄道が横綱に連勝している大砂嵐をあっさり寄り切って5勝目をあげた。豪栄道は連続関脇在位が今場所14場所で、これまでの魁皇の13場所を抜いて昭和以降最長在位記録になった。かつては、三役在位が長いからという理由で大関になった力士がいる。北葉山... -
■名6日目 自滅の両横綱
「いくら素質があっても2年修行しただけの者が、5年修行した者に勝つのは難しい」と言ったのは栃錦である。大砂嵐は実際は今場所序ノ口以来14場所目にあたり、約2年半になるので正確には栃錦の言葉はあてはまらない。とはいえ、初の上位戦で日馬富士に... -
■名5日目 遠藤非常事態
幕内中位に下がった遠藤が1勝4敗と序盤苦戦をしている。相手が遠藤を研究しているという見方がある。なにしろ、遠藤にかかる懸賞が半端でないだけに相手が目の色を変えてくるのも当然である。かつて同じように懸賞が多かった力士に高見盛がいた。みな高... -
■名4日目 稀勢の里が目指すべき大関像
稀勢の里は勢の動きに惑わされず、落ち着いてついていき勝利した。2日目に安美錦に敗れたが敗戦に動じることもなくいい相撲を取っている。稀勢の里は実は大関としての勝率は日馬富士、鶴竜より上なのである。力士 大関在位 優勝争い 優勝 勝 負 休場 ... -
■名3日目 大砂嵐のかちあげに疑問
大砂嵐にとって大関初挑戦となる稀勢の里戦だが、大関の圧力になすすべなく、敗退した。その際気になったのが大砂嵐の立ち合いからのかちあげである。そもそもかちあげは相手の上体をおこしておいて攻め込んでこそ効果がある。大砂嵐のかちあげは今に始ま... -
■名2日目 白鵬優勝の法則
白鵬が実力者松鳳山を退け、好調なスタートを切った。ここへきてにわかに、白鵬の優勝回数がクローズアップしてきた。白鵬は3人目の30回優勝を今場所達成できるか。白鵬は何回優勝できるか。大鵬・千代の富士との比較論と話題はつきない。白鵬の優勝回数... -
■名初日 遠藤倒し、照ノ富士浮上
初日の注目に値する一番は横綱・大関がらみの取組ではない。若いパワーが激突した遠藤対照ノ富士戦である。この一番は期待以上の熱戦を展開した。遠藤が食い下がる有利な体勢をつくるも、照ノ富士がしのいで遠藤の体勢をおこして寄り切った。遠藤は粘力相... -
知られざる名古屋本場所
7月も11日を過ぎ、大相撲の本場所名古屋開催が間近に迫ってきた。暑いさなかになぜ名古屋でと思う方がいるかもしれないが、実は最初から7月だったわけではない。1927(昭和2)年大阪と東京の大相撲が合併した。それにともなって名古屋より西でも本場所... -
稀勢の里がみせた白鵬攻略法
初代若乃花といえば土俵の鬼と呼ばれ、その稽古はすさまじかった。人の3倍、4倍やっていた。大関・横綱と地位が上がるにつれて、さらに2倍、3倍やったのである。その若乃花が自分以上の鬼と語るのが力道山である。ふたりが二所ノ関部屋に所属していた... -
横綱同士の対戦
五月場所は鶴竜が横綱に昇進して横綱同士の対戦が一気に3番に増えた。2002(平成14)年十一月場所から2007(平成19)年五月場所まで及び2010(平成22)年三月場所から2012(平成24)年九月場所まで横綱同士の対戦がなかっただけに七月場所は優勝争いをし... -
次の大関を予想する
次の大関は誰か。幕内に素材は申し分ない力士はいるが、短期間に大関が生まれる要素はみあたらない。七月場所の番付の関脇は実力者の豪栄道と栃煌山である。関脇としての実績はあるが、大関はなかなか見えてこない。今、横綱・大関は5人いる。10勝するに...
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