カド番琴奨菊、ここまで予想を超える健闘で10勝1敗。
8年ぶり2006(平成18)年一月場所の大関栃東以来の
日本出身の日本人優勝なるか。同じく前日不覚の1敗を
きっした白鵬、ずるずると連敗できぬ横綱の意地。両者の
激突は優勝争いのトップ同士という今場所の大きなヤマ場
となった。
立ち合い両者鋭く踏み込んで右四つ。ともに上手が取れず
さぐりあい。この状態が続くと思われた瞬間、白鵬の相手を
つぶすような小手投げ一閃。白鵬の勝因は反応のよさと
思いきりのよさに尽きる。
白鵬は30回目の優勝に大きく踏み出した。大鵬が30回目の
優勝を達成したのは29歳の誕生日の年、千代の富士は35
歳の誕生日の年である。優勝回数は積み重ねである。数字
が減ることはない。白鵬は大鵬・千代の富士に比べ初優勝
以後1度しか休場していない。大鵬・千代の富士は初優勝
から最終優勝までともに12回休場をしている。
白鵬はこの点においても超人である。