4月27日、当選者3万人に対し、申し込みが14万あったと
報じられた。まったく意外な数値であった。なぜこんなに
チケットに群がる人が増えたのか。本当の相撲ファンとは
考えにくかった。その結果27日の当選者発表だが、筆者の
周辺の相撲ファンはことごとくはずれた。フリーメール
アドレスで親戚、会社関係、友人、相撲ファンの住所・
電話番号で44申し込んだ方は7日分当てたというから
5件以内の申込者は当たらないのが当然といえる。
なお、当選した場合はセブンーイレブンジャパンで(e+は
ファミリーマート)手数料1枚105円を払えばチケットを
入手できる。期限は28日23時までというあわただしさで
ある。
29日10時からから再び6万枚のチケットが発売された。
今度は早い者順である。しかし、それは電話がつながり
にくい、ネットにアクセスできないという再現であった。
おまけに協会は何を考えているのか、稽古総見の日を
チケット発売日にぶつけてきた。信じがたい無神経ぶりで
ある。チケットを獲得しようとする相撲ファンは稽古総見に
物理的にいけるわけがないではないか。
結局相撲ファンはファン同士で交換したり、知り合いの
知り合いからまわしてもらったりするなど苦労して入手
している。のちに実現することになるが、この時点では
当日売りの予定はない。
国技館の2階の一角にはいつも序二段から熱心に観戦する
一団がいる。彼らはどうしただろうか。力士である息子、
孫の応援にきている一家はどうしたろうか。地方から
遠路はるばる観戦にくる相撲通も今回は来ない。
要するに無料チケットが残したものはいらいら感、手間が
かかり過ぎることによる疲労、そして何より相撲ファンを
片隅に追いやるなど通常場所に比べいいことは何一つ
なかった。これが技量審査場所のチケット騒動の結論で