常陸山以降の横綱同士の対戦成績(優勝決定戦を含む)で、勝敗差の1位は大鵬の40勝21敗(+19)である。2位は白鵬の35勝17敗(+18)で、千代の富士の+13が続く(双葉山は田口の2014年の表で+13、2019年の記事では+10)。最下位は輪島の21勝33敗(-12)だった。
2014年五月場所までは田口 通廣の集計。その後の白鵬・日馬富士・鶴竜・稀勢の里・豊昇龍・大の里の横綱戦は、日本相撲協会の星取表(本割)と田口の記事にある優勝決定戦を当サイトが足した(2026年七月場所まで・2026年9月27日確認)。照ノ富士は横綱在位中にほかの横綱と対戦していない。
横綱同士の対戦成績ランキング(勝敗差順・常陸山以降)
力士の対戦成績は幕内通算で語られることが多いが、それだと実力差のある時期も含まれる。田口は同じ地位=横綱どうしに絞って成績を集計した。本割に加えて優勝決定戦も含めている。
順位は勝率ではなく勝敗差でつけた。勝率で比べると1勝だけの横綱が10勝1敗より上になるが、難しさは10勝1敗のほうが上だから、というのが田口の考えである。同じ勝敗差のなかは代の順にした。
| 順位 | 横綱 | 横綱戦成績 | 勝敗差 | 備考 | 集計 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 大鵬 | 40勝21敗 | +19 | 優勝決定戦2勝1敗を含む/1不戦敗 | 田口(2014年五月場所まで) |
| 2 | 白鵬 | 35勝17敗 | +18 | 優勝決定戦2敗を含む/2014年七月場所以降の本割21勝8敗 | 田口+当サイト(協会の星取表) |
| 3 | 双葉山 | 15勝2敗 | +13 | 1不戦勝/田口の2019年の記事(18804)では12勝2敗(○10) | 田口(2014年五月場所まで) |
| 3 | 千代の富士 | 24勝11敗 | +13 | 優勝決定戦2勝を含む | 田口(2014年五月場所まで) |
| 5 | 羽黒山 | 19勝12敗 | +7 | 1不戦敗 | 田口(2014年五月場所まで) |
| 5 | 北の湖 | 38勝31敗 | +7 | 優勝決定戦1勝を含む/1不戦敗 | 田口(2014年五月場所まで) |
| 7 | 常ノ花 | 8勝2敗 | +6 | 1不戦勝 | 田口(2014年五月場所まで) |
| 7 | 東富士 | 16勝10敗 | +6 | 1不戦勝 | 田口(2014年五月場所まで) |
| 9 | 三重ノ海 | 8勝3敗 | +5 | 田口(2014年五月場所まで) | |
| 9 | 武蔵丸 | 10勝5敗 | +5 | 田口(2014年五月場所まで) | |
| 11 | 初代若乃花 | 11勝7敗 | +4 | 優勝決定戦1勝を含む | 田口(2014年五月場所まで) |
| 12 | 栃木山 | 3勝 | +3 | 田口(2014年五月場所まで) | |
| 12 | 隆の里 | 7勝4敗 | +3 | 田口(2014年五月場所まで) | |
| 14 | 大錦 | 2勝 | +2 | 田口(2014年五月場所まで) | |
| 14 | 吉葉山 | 10勝8敗 | +2 | 田口(2014年五月場所まで) | |
| 14 | 琴桜 | 5勝3敗 | +2 | 優勝決定戦1勝を含む | 田口(2014年五月場所まで) |
| 14 | 豊昇龍 | 3勝1敗 | +2 | 優勝決定戦1敗を含む/1不戦勝 | 当サイト(協会の星取表)+決定戦は田口 49302 |
| 18 | 常陸山 | 2勝1敗5分 | +1 | 田口(2014年五月場所まで) | |
| 18 | 太刀山 | 1勝1分 | +1 | 田口(2014年五月場所まで) | |
| 18 | 北勝海 | 11勝10敗 | +1 | 優勝決定戦2敗を含む/不戦敗 | 田口(2014年五月場所まで) |
| 21 | 鏡里 | 16勝16敗 | ±0 | 田口(2014年五月場所まで) | |
| 21 | 貴乃花 | 16勝16敗 | ±0 | 優勝決定戦2勝1敗を含む | 田口(2014年五月場所まで) |
| 23 | 2代目梅ヶ谷 | 1勝2敗4分 | -1 | 田口(2014年五月場所まで) | |
| 23 | 2代目西ノ海 | 1敗 | -1 | 田口(2014年五月場所まで) | |
| 23 | 3代目西ノ海 | 1敗 | -1 | 田口(2014年五月場所まで) | |
| 23 | 武蔵山 | 1勝2敗 | -1 | 田口(2014年五月場所まで) | |
| 23 | 照国 | 14勝15敗 | -1 | 田口(2014年五月場所まで) | |
| 23 | 千代の山 | 13勝14敗 | -1 | 田口(2014年五月場所まで) | |
| 23 | 北の富士 | 11勝12敗 | -1 | 優勝決定戦1敗を含む | 田口(2014年五月場所まで) |
| 23 | 旭富士 | 4勝5敗 | -1 | 田口(2014年五月場所まで) | |
| 23 | 3代目若乃花 | 1勝2敗 | -1 | 田口(2014年五月場所まで) | |
| 32 | 玉錦 | 2勝4敗 | -2 | 田口(2014年五月場所まで) | |
| 32 | 柏戸 | 23勝25敗 | -2 | 優勝決定戦1勝1敗を含む | 田口(2014年五月場所まで) |
| 32 | 双羽黒 | 4勝6敗 | -2 | 優勝決定戦1敗を含む | 田口(2014年五月場所まで) |
| 32 | 稀勢の里 | 1勝3敗 | -2 | 当サイト(協会の星取表。田口 18804 の1勝3敗と一致) | |
| 32 | 大の里 | 1勝3敗 | -2 | 優勝決定戦1勝を含む/1不戦敗 | 当サイト(協会の星取表)+決定戦は田口 49302 |
| 37 | 朝潮 | 2勝5敗 | -3 | 田口(2014年五月場所まで) | |
| 37 | 朝青龍 | 5勝8敗 | -3 | 優勝決定戦2勝を含む | 田口(2014年五月場所まで) |
| 39 | 鳳 | 4敗 | -4 | 田口(2014年五月場所まで) | |
| 39 | 前田山 | 4敗 | -4 | 田口(2014年五月場所まで) | |
| 39 | 栃錦 | 12勝16敗 | -4 | 優勝決定戦1敗を含む | 田口(2014年五月場所まで) |
| 39 | 玉の海 | 7勝11敗 | -4 | 優勝決定戦1勝1敗を含む | 田口(2014年五月場所まで) |
| 39 | 曙 | 12勝16敗 | -4 | 優勝決定戦1勝を含む | 田口(2014年五月場所まで) |
| 44 | 宮城山 | 2勝8敗 | -6 | 1不戦敗 | 田口(2014年五月場所まで) |
| 44 | 安芸ノ海 | 1勝7敗 | -6 | 田口(2014年五月場所まで) | |
| 44 | 栃ノ海 | 4勝10敗 | -6 | 田口(2014年五月場所まで) | |
| 44 | 日馬富士 | 14勝20敗 | -6 | 2014年七月場所以降の本割9勝15敗 | 田口+当サイト(協会の星取表) |
| 48 | 佐田の山 | 11勝18敗 | -7 | 優勝決定戦1敗を含む/不戦勝 | 田口(2014年五月場所まで) |
| 48 | 2代目若乃花 | 18勝25敗 | -7 | 田口(2014年五月場所まで) | |
| 48 | 鶴竜 | 11勝18敗 | -7 | 2014年七月場所以降の本割11勝16敗 | 田口+当サイト(協会の星取表) |
| 51 | 男女ノ川 | 2勝10敗 | -8 | 田口(2014年五月場所まで) | |
| 51 | 大乃国 | 9勝17敗 | -8 | 優勝決定戦1勝を含む/不戦勝 | 田口(2014年五月場所まで) |
| 53 | 輪島 | 21勝33敗 | -12 | 優勝決定戦1敗を含む | 田口(2014年五月場所まで) |
2014年以降に変わったところ|白鵬は35勝17敗で2位
白鵬は2014年五月場所の時点で14勝9敗(+5)だったが、その後の横綱戦の本割を21勝8敗として、35勝17敗(+18)で終えた。大鵬の+19には届かなかった。
田口は2019年4月の横綱同士の対戦記録で、白鵬が平成31年三月場所の時点で34勝16敗○18まで迫っていると書き、「今後の鶴竜戦次第では大鵬の記録を更新する可能性がある。」と見ていた。その後の鶴竜との2番は1勝1敗だった。
| 横綱 | 2014年五月場所まで(田口) | 2014年七月場所以降の本割 | 優勝決定戦 | 合計(勝敗差) |
|---|---|---|---|---|
| 白鵬 | 14勝9敗 | 21勝8敗 | — | 35勝17敗(+18) |
| 日馬富士 | 5勝5敗 | 9勝15敗 | — | 14勝20敗(-6) |
| 鶴竜 | 2敗 | 11勝16敗 | — | 11勝18敗(-7) |
| 稀勢の里 | — | 1勝3敗 | — | 1勝3敗(-2) |
| 豊昇龍 | — | 3勝(不戦勝1) | 1敗 | 3勝1敗(+2) |
| 大の里 | — | 3敗(不戦敗1) | 1勝 | 1勝3敗(-2) |
日馬富士は14勝20敗(-6)、鶴竜は11勝18敗(-7)で横綱を終えた。稀勢の里は休場が多く、横綱戦は日馬富士(1敗)・鶴竜(1勝1敗)・白鵬(1敗)とだけで、田口は「1勝3敗と振るわなかったのは、やむを得ない。」と書いている。
豊昇龍と大の里は、令和7年九月場所の千秋楽に横綱同士で優勝を争った。本割は豊昇龍が勝ち、優勝決定戦は大の里が勝った。田口はこの日の記事で「やはり本割・優勝決定戦の連勝は難しかった。」と書いている(秋場所千秋楽の記事)。十一月場所の千秋楽は大の里の不戦敗、令和8年一月場所の千秋楽は豊昇龍が勝ち、決定戦を含めて豊昇龍の3勝1敗である。
照ノ富士は令和3年九月場所から令和7年一月場所まで横綱を務めたが、ほかの横綱と同じ場所の番付に並んだのは令和3年九月場所の白鵬(全休)だけで、横綱同士の対戦は一度もない。
大正までは横綱同士の対戦が少ない
明治37年春場所からの大正期は取組が東西制で、横綱の数も多くなく(東京横綱のみ9人)、短命の横綱もいたため、横綱同士の対戦が少ない。23年間46場所で14取組しかない。
太刀山は2代目梅ヶ谷と同じ方屋で対戦がなく、常陸山と1分、2代目西ノ海に1勝と、横綱戦はわずか2戦である。大錦・栃木山・常ノ花は同じ出羽海部屋のため対戦がなく、横綱戦は大錦2勝、栃木山3勝ときわめて少ない。
常ノ花は1927(昭和2)年の東西合併で大阪横綱の宮城山との対戦が生じ、8勝2敗と圧倒した。宮城山の実力は小結程度といわれたが、横綱なので格下げするわけにいかなかった、と田口は書いている。

年6場所制で対戦が増えた|上位は大横綱が並ぶ
昭和に入ると横綱の数が増え、系統別総当たり・部屋別総当たりが行われ、場所数も増えた。特に1958(昭和33)年の年6場所制で、横綱同士の対戦数が増えた。
田口の集計で上位に並んだのは大鵬・双葉山・千代の富士・羽黒山・北の湖で、田口は大横綱は横綱同士の対戦でも強いと見ている。その後に白鵬が2位に入った。
大鵬は5人の横綱に負け越しなし
大鵬は柏戸・栃ノ海・佐田の山・北の富士・玉の海と5人の横綱と対戦し、負け越した相手はいない。特に柏戸戦は19勝9敗(優勝決定戦1勝を含む)と圧勝している。

双葉山は照國戦のほかは全勝
双葉山は玉錦・武蔵山・男女ノ川・安芸ノ海・照國と5人の横綱と対戦した。照國戦の2勝2敗のほかは全勝で、特に男女ノ川戦は7戦全勝とワンサイドだった。
双葉山の横綱戦の数は、田口の記事によって違う。この記事(2014年)の表は15勝2敗(+13)、2019年の横綱同士の対戦記録は12勝2敗(1不戦勝あり・○10)と書いている。どちらかに寄せず、表は2014年の数のまま載せた。

千代の富士は7人の横綱と対戦
千代の富士は北の湖・2代目若乃花・隆の里・双羽黒・北勝海・大乃国・旭富士と7人の横綱と対戦した。同じ九重部屋の北勝海とは優勝決定戦で当たっている。隆の里戦の3勝3敗の五分のほかは勝ち越し、大乃国戦の8勝2敗がいちばんいい。
田口は2019年の記事で、それまでは5人が限界だと思えた横綱同士の対戦人数を、千代の富士が7人に更新したと書いている。
栃錦は横綱の吉葉山に一度も勝てなかった
意外な対戦成績が吉葉山対栃錦である。吉葉山の6勝で、栃錦は横綱になって一度も吉葉山に勝っていない。ライバルの初代若乃花には4勝7敗(優勝決定戦の1敗を含む)と勝ちにくくなっていた。

横綱戦が少ない横綱|3代目若乃花と照ノ富士
年6場所制でいちばん対戦数が少ないのは3代目若乃花だ、と田口は2014年に書いている(当時現役だった鶴竜はまだ2戦)。貴乃花と同じ部屋で対戦がなく、横綱として短命だったこともあり、曙戦1勝1敗・武蔵丸戦1敗の3戦しかない。
その後に横綱になった照ノ富士は、上に書いたとおり横綱同士の対戦が一度もない。
意外な負け組|輪島と朝青龍
意外な負け組が朝青龍と輪島である、と田口は書く。優勝回数は朝青龍が25回、輪島が14回で、田口が書いた2014年の時点で歴代4位と7位だった。
朝青龍の横綱戦は白鵬とだけで、優勝決定戦の2勝を含めて5勝8敗。輪島は最下位で、勝ち越したのは琴桜戦の2勝1敗だけだった。北の富士戦(2敗)、北の湖戦(14勝19敗・優勝決定戦の1敗を含む)、2代目若乃花戦(5勝8敗)、三重ノ海戦(0勝3敗)と負け越している。
例外はあるが、強い横綱は横綱同士の一番にも強い、と田口はまとめている。
横綱同士の対戦のいろいろな記録
田口は2019年4月の横綱同士の対戦記録で、横綱同士の対戦をいくつかの角度から調べている。
- 最多勝:大鵬が5人の横綱から優勝決定戦を含めて40勝。次いで北の湖の38勝(2019年の時点)
- 個人別の最多対戦:輪島対北の湖の33回(優勝決定戦を含む・北の湖の19勝14敗)。大鵬対柏戸は大鵬の19勝9敗
- 初めて10回に達した組:常ノ花対宮城山で、常ノ花の8勝2敗(不戦勝を含むので、実際に取ったのは9回)
- 羽黒山対照國:羽黒山の8勝6敗で14回
横綱同士の対戦成績についてよくある質問
Q. 横綱同士の対戦成績が最も良い横綱は誰ですか?
常陸山以降では大鵬です。優勝決定戦を含めて40勝21敗、勝敗差+19で1位。5人の横綱と対戦して負け越した相手がいません。
Q. 白鵬の横綱同士の対戦成績は?
35勝17敗(+18)で、大鵬に次ぐ2位です。2014年五月場所までの14勝9敗は田口の集計、その後の21勝8敗は協会の星取表から当サイトが数えました。
Q. 横綱同士の対戦成績が最も悪い横綱は?
常陸山以降では輪島の21勝33敗(-12)です。勝ち越したのは琴桜戦の2勝1敗だけでした。
Q. 豊昇龍と大の里の横綱同士の対戦成績は?
2026年七月場所まで、優勝決定戦を含めて豊昇龍の3勝1敗です。令和7年九月場所の千秋楽は本割で豊昇龍が勝ち、優勝決定戦で大の里が勝ちました。
Q. 照ノ富士の横綱同士の対戦成績は?
ありません。照ノ富士が横綱だった令和3年九月場所から令和7年一月場所まで、ほかの横綱と取組はありませんでした(同じ番付に並んだ白鵬は全休)。
関連記事:横綱同士の対戦記録(田口・2019年)/大の里 対 豊昇龍の対戦成績/歴代横綱の勝率・優勝回数ランキング/横綱の連敗記録
個別の対戦成績シリーズ:双葉山の対戦成績 | 白鵬の対戦成績 | 鶴竜の対戦成績 | 武蔵丸の対戦成績 | 魁皇の対戦成績
▶ 横綱を代位の順に全員並べた一覧は歴代横綱一覧|初代明石から第75代大の里まで全75人にまとめている。