日本相撲協会は2026年7月30日、本場所の入場料金を令和9年(2027年)一月場所から改定すると発表した。上がるのは東京の3場所と大阪の春場所で、名古屋と九州は現行のまま据え置く。東京にはマス席SSが新設され、14日目と千秋楽だけの料金区分も新しくできる。値上げ幅は1人あたり500円から1万円。東京のタマリ席は全日程20,000円だったものが、14日目・千秋楽30,000円/土日祝27,500円/平日25,000円の3段階になる。
※料金はすべて日本相撲協会「本場所入場料金の改定について」(令和8年7月30日)および別紙「本場所入場料金」PDFによる。1人あたり・税込。2026年8月10日確認。
マス席をどう取るか、いくらかかるか。この2つは毎場所いちばん多く聞かれる。そのうちの「いくら」が2027年の初場所から変わる。協会は改定の理由に物価上昇によるコスト増と、力士ら協会員の処遇改善を挙げた。同じ日に幕内の優勝賞金を2000万円に倍増し、関取の月給を8年ぶりに引き上げることも発表している。つまり入場料の値上げと力士の待遇改善はひと続きの話である。
協会が出した別紙は4会場を横に並べた1枚の表で、東京だけ料金区分が3つに増えるため読みづらい。ここでは会場ごとに切り分けて、現行と新料金を並べ直す。
改定の要点
- 適用は令和9年(2027年)一月場所から
- 改定するのは東京(一月・五月・九月場所)と大阪(三月場所)の2会場
- 名古屋(七月場所)と九州(十一月場所)は改定せず
- 東京にマス席SSを新設。1〜2列目がSS、3〜4列目がSになる
- 東京に14日目・千秋楽の料金を新設。土日祝・平日と合わせて3区分になる
- 値上げ幅は1人あたり500円〜1万円

東京(一月・五月・九月場所)の新旧料金表
現行は「土日祝」「平日」の2区分。新料金は「14日目・千秋楽」「土日祝」「平日」の3区分になる。タマリ席と車イス席の現行料金は日による区別がなく、全日程が同額である(令和8年九月場所の入場券情報で確認)。マス席は1人あたりの表示なので、4人マスを1つ押さえれば表の4倍になる。
| 席種 | 現行 土日祝 | 現行 平日 | 新 14日目・千秋楽 | 新 土日祝 | 新 平日 |
|---|---|---|---|---|---|
| タマリ | 20,000(全日程) | 30,000 | 27,500 | 25,000 | |
| マス SS(新設) | — | 25,000 | 24,000 | 22,500 | |
| マス S | 15,000 | 14,000 | 22,000 | 20,000 | 18,000 |
| マス A | 13,000 | 12,000 | 18,000 | 16,500 | 15,000 |
| マス B | 10,500 | 10,000 | 14,000 | 12,500 | 11,000 |
| マス C | 9,500 | 8,500 | 11,500 | 10,500 | 9,500 |
| 車イス | 8,000(全日程) | 11,500 | 10,500 | 9,500 | |
| ボックス | 15,000(区分の記載なし) | 25,000 | 22,500 | 20,000 | |
| イス S | 9,500 | 9,000 | 13,000 | 12,000 | 11,000 |
| イス A | 8,500 | 8,000 | 12,000 | 11,000 | 10,000 |
| イス B | 5,500 | 5,000 | 8,000 | 7,000 | 6,000 |
| イス C | 4,000 | 3,500 | 7,000 | 6,000 | 5,000 |
| イス D | 2,500 | 3,000 | |||
マス席SSは1〜2列目に新しく設けられる区分で、これまでSだった1〜2列目がSSに、3〜4列目がSに繰り下がる。土俵にいちばん近い列に別料金が付くことになる。
東京の値上げ幅(平日で比較)
| 席種 | 現行 平日 | 新 平日 | 差額 | 上昇率 |
|---|---|---|---|---|
| タマリ | 20,000 | 25,000 | +5,000 | +25.0% |
| マス S | 14,000 | 18,000 | +4,000 | +28.6% |
| マス A | 12,000 | 15,000 | +3,000 | +25.0% |
| マス B | 10,000 | 11,000 | +1,000 | +10.0% |
| マス C | 8,500 | 9,500 | +1,000 | +11.8% |
| イス S | 9,000 | 11,000 | +2,000 | +22.2% |
| イス A | 8,000 | 10,000 | +2,000 | +25.0% |
| イス B | 5,000 | 6,000 | +1,000 | +20.0% |
| イス C | 3,500 | 5,000 | +1,500 | +42.9% |
| イス D | 2,500 | 3,000 | +500 | +20.0% |
上昇率でいちばん大きいのはイスCの42.9%で、差額でいちばん大きいのはタマリ席の千秋楽(20,000円→30,000円)である。安い席ほど率が高く、良い席ほど額が大きい。
大阪(三月場所)の新旧料金表
大阪は区分が増えず、土日祝・平日の2区分のまま金額だけが上がる。タマリ席は据え置きである。
| 席種 | 区分 | 現行 | 新料金 |
|---|---|---|---|
| タマリ | — | 20,000 | 20,000(据え置き) |
| マス S | 土日祝 | 15,000 | 17,000 |
| 平日 | 14,000 | 17,000 | |
| マス A | 土日祝 | 13,000 | 15,000 |
| 平日 | 12,000 | 14,000 | |
| マス B | 土日祝 | 10,500 | 12,500 |
| 平日 | 10,000 | 11,500 | |
| マス C | 土日祝 | 9,500 | 10,500 |
| 平日 | 8,500 | 9,500 | |
| テーブル付2人マス | — | 11,000 | 13,000 |
| 車イス | — | 3,000 | 5,000 |
| イス SS | — | 11,000 | 13,000 |
| イス S | 土日祝 | 9,000 | 11,000 |
| 平日 | 8,000 | 10,000 | |
| イス A | 土日祝 | 7,000 | 8,000 |
| 平日 | 6,500 | 7,500 | |
| イス B | 土日祝 | 5,500 | 6,500 |
| 平日 | 5,000 | 6,000 | |
| イス C | 土日祝 | 4,500 | 5,500 |
| 平日 | 4,000 | 5,000 | |
| イス D | — | 3,500 | 4,000 |
大阪のマスSは土日祝も平日も17,000円で同額になる。現行は1,000円の差があるので、平日に行く人にとっては3,000円の値上げになる。車イス席は3,000円から5,000円へ、率でいえば66.7%の引き上げで、これが大阪でいちばん大きい(当サイトで計算)。
名古屋(七月場所)と九州(十一月場所)は据え置き
協会は「各開催場所の観戦環境や経済事情等を総合的に勘案し、名古屋と九州は現状維持」とした。現行料金は以下のとおりで、2027年一月場所以降も変わらない。
| 席種(名古屋) | 土日祝 | 平日 |
|---|---|---|
| タマリ | 20,000 | |
| マス S | 15,000 | |
| マス A | 13,000 | 12,000 |
| マス B | 11,000 | 10,000 |
| マス C | 10,000 | 9,000 |
| 車イス | 4,000 | 3,500 |
| イス SS | 11,000 | 10,000 |
| イス S | 10,000 | 9,000 |
| イス A | 8,000 | 7,000 |
| イス B | 7,000 | 6,000 |
| イス C | 5,000 | 4,500 |
| イス D | 4,000 | 3,500 |
| 席種(九州) | 土日祝 | 平日 |
|---|---|---|
| タマリ | 20,000 | |
| マス S | 14,000 | 13,000 |
| マス A | 13,000 | 11,000 |
| マス B | 10,000 | 9,500 |
| マス C | 8,500 | 8,000 |
| らくらく2人マス C | 9,500 | |
| テーブル付ペアシート | 9,500 | |
| 車イス | 10,000 | |
| イス S | 6,000 | 5,500 |
| イス A | 5,000 | 4,500 |
| イス B | 3,000 | 2,500 |
| イス C | 2,500 | 2,000 |
九州のイスCは平日2,000円で、四会場を通していちばん安い席になる。東京の同じイスCは改定後5,000円だから、2.5倍の開きが出る。名古屋と九州が据え置かれる以上、会場による差は今より広がる。
協会が挙げた理由
協会は改定の告知で「物価上昇によるコスト環境の変化や、力士ら協会員の処遇改善を踏まえた改定」と書いている。警備・清掃・運営の業務委託費、国技館の改修工事費、食料費や光熱費が上がり続けていることが背景にある(デイリースポーツ2026年7月30日)。広報部長(元大関武双山)は「ご負担をおかけしますが、さらに充実した環境設備、場所で応えたい」と述べた。
値上げで増える分の使い道として挙げられているのが、力士の待遇改善である。実際、同じ日に関取の月給引き上げと優勝賞金の倍増が発表された。
| 項目 | 現行 | 2027年一月場所から |
|---|---|---|
| 横綱の月給 | 300万円 | 330万円 |
| 幕内(平幕)の月給 | 140万円 | 155万円 |
| 十両の月給 | 110万円 | 120万円 |
| 幕内最高優勝の賞金 | 1,000万円 | 2,000万円 |
全階級の月給と賞金は大相撲の優勝賞金はいくらにまとめた。
入場料についてよくある質問
2026年の九月場所・十一月場所は値上がりするのか
しない。適用は2027年一月場所からである。2026年内の場所は現行料金で販売される。
前回の改定はいつだったのか
2020年の夏場所以来になる(朝日新聞2026年7月30日)。
マス席SSはどの席なのか
東京場所のマス席1〜2列目である。これまで1〜2列目もSだったが、SSとして切り出される。3〜4列目がSになる。
企画チケットの値段はどうなるのか
協会の料金表には「企画チケットは場所ごとに告知いたします」とだけある。改定後の金額は示されていない。
チケットはどこで買えるのか
買い方と席の選び方は大相撲チケットの取り方に書いた。発売日と取りにくい理由もそこにまとめてある。
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出典
- 公益財団法人日本相撲協会「本場所入場料金の改定について」令和8年7月30日(協会からのお知らせ)
- 公益財団法人日本相撲協会「本場所入場料金(令和9年一月場所以降適用、税込)」令和8年7月30日発表(別紙PDF)
- 朝日新聞「大相撲の入場料と力士給与を値上げ、優勝賞金は倍増 来年1月から」2026年7月30日
- 東京スポーツ「【大相撲】来年から東京&大阪場所で入場料金を値上げ 増加した利益は力士らの待遇改善に反映」2026年7月30日
- デイリースポーツ「大相撲の優勝賞金が倍増2000万円、力士給与・手当もアップ、両国国技館のチケット料金は大幅値上げに」2026年7月30日
※料金はすべて2026年8月10日時点で確認したもの。実際の販売価格・発売日は各場所の入場券情報で確認してほしい。