若乃花(初代)の金星配給率

花田一家は青森でりんご園を経営していた。だが台風で壊滅的打撃
を受け、一家は北海道に身を寄せた。長男若ノ花は重労働の沖仲仕
で一家を支えた。巡業で訪れていた大相撲一行の目にとまり、入門
することになった。若ノ花が相撲界にいくと一家の収入は減少する。
それだけに若乃花は3年で関取という目標をたてた。

実際は3年かからずに十両入りした。十両は2場所で通過している。
入幕は昭和25年の春場所である。若ノ花は入幕時77キロ、新小結で
83キロ、新大関で94キロ、最高でも107キロであった。それでいて、
150キロ級の照國、東富士、鏡里、吉葉山、三根山、大内山、松登
を相手にしてきた。

若ノ花のブロマイド
若ノ花のブロマイド

小さくても頭をつける相撲は取らなかった。左四つ右上手を取れば
上手投げなどで強さを発揮した。投げは中途半端に打たない。決め
るつもりで放つ。だから決まる。右四つのとき呼び戻しなどを鮮や
かに決めた。

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若ノ花が関脇のときである。若ノ花の膝にはバネがある。相撲評論
家の彦山光三氏はそう評した。元来力士は足腰のよさが着目される
が、膝のバネは新しい視点であった。また彦山氏は若ノ花を異能力
士と呼んだ。

昭和31年夏場所、大関若ノ花が初優勝を達成した。若ノ花の人気は
すさまじかった。だが、秋場所を前に悲劇が若ノ花を襲った。愛児
が煮えたぎるちゃんこをかぶってしまった。手当てのかいもなく小
さな命は天にめされてしまった。

若ノ花のブロマイド
若ノ花のブロマイド

若ノ花は数珠をかけて場所入りした。相撲は鬼神のごとく、相手を
ねじふせて連戦連勝。だが、またしても若ノ花を不運が襲う。13日
目高熱に襲われて休場。千秋楽は出場するつもりだったが、再び高
熱で休場となった。

若ノ花の入門は栃錦の7年後だった。本来ならライバル関係になる
ような状況ではなかった。若ノ花のスピード出世が栃錦との差を縮
めてきていた。栃錦と若乃花の対立は相撲の黄金期を築き、日本中
を熱狂させた。なお、若ノ花から若乃花に変えたのは昭和32年九月
場所の大関時代である。栃若戦は、前期は栃錦有利で後期は若乃花
有利と変わった。

若乃花のブロマイド
若乃花のブロマイド

若乃花は金星を与えると協会に迷惑がかかると考えていた。横綱時
代の平幕戦は148勝22敗1分である。金星配給率は13%である。平
幕戦が7番あれば0.9個提供になる。1場所最多金星配給は3個で
ある。大晃が3個獲得している。フル出場した場所で金星0は7場
所に及ぶ。

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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