2014年9月– date –
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九月場所をふりかえる
●大相撲人気3日目以外はすべて満員御礼は予想以上で大相撲人気は最高潮に達している。今年(2014年)の東京場所は一月場所が1日の平均観客数は8819人、五月場所は9331人とこれだけでも驚きの数字なのに、九月場所は1万75人とついに1万越超えを達成した... -
■秋千秋楽 プロとアマの差
新入幕で優勝争いをした逸ノ城は千秋楽、安美錦を圧倒し13勝2敗の優勝次点で有終の美を飾った。この成績は新入幕最高成績北の富士・陸奥嵐と同じである。だが、2人が横綱・大関戦がなかったことから、横綱2人、大関2人と対戦している逸ノ城が実質最高... -
■秋14日目 連続写真で見る白鵬対逸ノ城戦
ここまで稀勢の里・豪栄道の2大関、鶴竜の1横綱を倒し、1敗できた脅威の新怪物逸ノ城。結びの一番で1敗同士で横綱白鵬と激突した。へたな説明無用、以下の連続写真をご覧いただきたい。優勝をかけた一番を経験していているだけに、白鵬は終始落ちつい... -
■秋13日目 座布団が飛んだ2大決戦を斬る
まず、白鵬対豪栄道戦。今場所の調子からいって白鵬に負ける要素はない。しかも豪栄道には連敗中だからなおさら、負けるわけにはいかない。ところが、実際は豪栄道が左四つから一気に寄って出た。白鵬はこらえる間もなく、土俵を割った。2度あることは3... -
■秋12日目 興味深い逸ノ城の横綱・大関戦
この日は雨にも関らず、当日券を求める行列が正門横のチケット売り場から南門まで行列ができた。自由席は全部で400席ある。そのうち50は15日間通し自由席券として完売している。だから販売数は350席になる。ただし、千秋楽は音楽隊などが入るため、数は減... -
■秋11日目 立ち合いの変化論
今場所10度目の満員御礼が下がる中、優勝に関る2番に変化があった。まず、1敗の新入幕逸ノ城対大関稀勢の里戦である。この一番は逸ノ城が2度つっかけたというより稀勢の里の立ちしぶりであったように見えた。この傾向は稀勢の里によく見かける。立ち合... -
■秋10日目 稀勢の里は自己改革が必要
稀勢の里のこの日の対戦相手はこれまで2勝している宝富士である。立ち合いの奇襲や変化など特別警戒する力士ではない。事実、両者左四つ上手が取れない状態から上手の探り合い。稀勢の里は右からおっつけるわけでもなし、下手から揺さぶりをかけるでもな... -
■秋9日目 優勝争いはしらけ場所に?
今日から大関戦が始まった。まず、1敗の稀勢の里がいまいち調子があがらない豪栄道と対戦した。稀勢の里が豪栄道に万全の両差しになりながら、逆転の首投げをくい、2敗に後退した。全勝の鶴竜は今場所横綱・大関戦に3勝している好調の嘉風と対戦した。... -
■秋8日目 場所の行方
白鵬、鶴竜の両横綱が全勝、大関稀勢の里が1敗で中日を通過した。優勝はこの3人が最有力候補である。鶴竜が全勝できたのは予想以上の健闘である。3人の相撲内容のいい順に並べると白鵬、鶴竜、稀勢の里になる。白鵬の反応のよさと強さは抜群である。6... -
■秋7日目 快進撃逸ノ城敗れても恐るべし
新入幕逸ノ城は6日間すばらしい相撲を取ってきた。実力者の栃煌山、元三役の松鳳山を撃破という予想以上の白星を重ねてきた。馬力のある千代鳳には1分30秒を超える辛抱の相撲を取り、けして投げにはいかず、寄り切った。逸ノ城は入門5場所目の21歳。モ... -
■秋6日目 相撲のセオリー
大砂嵐は荒削りとか未完の大器とかいうが、今日の勢戦はそれ以前の相撲だった。一言で言えば相撲のセオリーに反する内容だった。まず、突っ張り。突っ張りは足からという。いかに腕力があっても腕だけでは相手にきかない。足がともなって威力を発揮する。... -
■秋5日目 一天にわかに掻き曇った大相撲
大相撲は人気上昇中で前半の平日でも満員御礼が出るほどである。前日の4日目はサラリーマングループ、外国人グループが目に付いた。消費税があがっていることを加味すれば驚異的な人気である。横綱日馬富士が右眼窩内壁骨折で休場した。休場力士はこれで... -
■秋4日目 日馬富士・稀勢の里に苦言
2003(平成15)年七月場所、横綱史上初の出来事がおこった。横綱朝青龍が旭鷲山相手に髷をつかんで反則負けとなったことである。このときは横綱にあるまじき行為として批難ごうごうだった。日馬富士は2連敗中の嘉風相手に髷をつかんでの反則負けで1敗と... -
■秋3日目 迷走豪栄道の今後
新大関豪栄道は立ち合いから嘉風を果敢に攻め立て、東土俵に詰めた。しかし、嘉風にまわりこまれ横につかれ不利な体勢となって勝負あった。今の豪栄道には途中までの攻めはよかったというのは何の励ましにもならない。必要なのは1勝である。過去に豪栄道... -
■秋2日目 3横綱フル出場続く予感
白鵬は遠藤が果敢に攻めるも首をおさえてたたき落とす様にはたき込んだ。日馬富士対千代大龍は攻め合いの中日馬富士が千代大龍の引きに対応して押し出した。鶴竜は照ノ富士相手にかいなを返され、右手万歳の危ない体勢に追い込まれたが、照ノ富士に上手を... -
■秋初日 上位陣!明暗を分けた注目の2番
満員札止めで九月場所の初日が始まった。地方からの観客も来ている。初日の注目の取組は日馬富士対遠藤、高安対豪栄道の2番である。注目の新大関豪栄道は立ち合いから果敢に攻めるが、攻めきれず、上手を離し、体勢を悪くした。高安は両まわしをしっかり... -
すぐれもの大相撲
涼しくなったと思ったらやや暑さが戻った中で九月場所が始まる。相撲ほどあっという間に勝負がつくものもないが、反面柔道や剣道より勝敗が明確なことも確かである。日本人は自国の文化のよさになかなか気がつかない。はさみも糊も使わないで1つの形をつ... -
二所ノ関の系統7
1975(昭和50)年の七月場所は大波乱の場所となった。横綱輪島は全休、大関貴ノ花は3連敗して休場。大相撲の看板がそろって休場したのである。横綱北の湖は前半で3敗して9勝6敗、大関魁傑は8勝7敗と上位陣は総崩れとなった。そんな中あれよ、あれよ... -
白鵬が狙えるもう一つの記録
白鵬が30回目の優勝を達成し、九月場所は千代の富士に並ぶ31回目が期待されている。白鵬が大鵬の最高優勝回数を抜くのは時間の問題である。連勝は1敗すれば終わりだが、優勝回数は積み重ねである。実はもう一つ白鵬が狙える大記録がある。魁皇がもつ幕内... -
二所ノ関の系統6
1975(昭和50)年3月28日、佐賀ノ花の二所ノ関が急性白血病で亡くなった。まだ57歳だった。敷地475.2平方メートル、建物1650平方メートルの鉄筋4階建という莫大な遺産を残しての死去だった。敷地は借地だが、借地権はついてまわる。師匠のいない弟子は本... -
激突!ホープ照ノ富士対遠藤・大砂嵐
明日のホープとして注目されてきた照ノ富士が前頭筆頭に上がり、横綱・大関に挑む。照ノ富士は2代目若乃花の間垣部屋に入門した。若三勝の四股名で十両昇進まで所要13場所、64勝27敗○37というスピード出世だった。間垣親方の体調がすぐれず、部屋は閉鎖す... -
二所ノ関の系統5
初代若乃花が引退したのは1962(昭和37)年の五月場所であった。初代若乃花の最後の優勝が1960(昭和35)年の九月場所だから9場所優勝がないまま土俵を去ったわけである。本来ならもう少し早く引退したかったところだった。これは部屋を興すためにために... -
今場所と1年前の幕内の番付を比較する
九月場所の新番付が発表された。1年前の九月場所は遠藤が新入幕として颯爽と登場した場所だった。1年間で番付はどう変ったかみてみることにした。鶴竜が横綱になっている。1年前の鶴竜は大関として8勝7敗の成績で横綱を予感させるものはまるでなかっ...
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