2003(平成15)年七月場所、横綱史上初の出来事がおこっ
た。横綱朝青龍が旭鷲山相手に髷をつかんで反則負けと
なったことである。このときは横綱にあるまじき行為
として批難ごうごうだった。
日馬富士は2連敗中の嘉風相手に髷をつかんでの反則負け
で1敗となった。五月場所の稀勢の里戦以来の2度目の
ことである。こうも短期間におこるのはいかにも横綱
としてふさわしくない行為である。横綱昇進の基準に
品格力量抜群がなぜあるか、考えていただきたい。
稀勢の里は新鋭照ノ富士に大苦戦の相撲を展開した。
左四つ、照ノ富士に上手を与えない絶好の体勢になり
ながら、攻めきれない。しかも稀勢の里は大関である。
地力を疑いたくなるような相撲である。
稀勢の里は白鵬の連勝や優勝がかった場所で勝つことが
ある。しかし、自身が優勝争いをするときは白鵬に勝て
ない。つまり、ここ一番の相撲に弱い。目的意識をもった
稽古ができているのだろうか。このままでは進歩がない
ままで終わってしまう。
<写真は後半に順次掲載予定>