先場所新関脇で挑んだ藤ノ川は予想以上の活躍をした。11勝4敗。
入幕以降最高の成績をあげた。これまで藤ノ川の相撲は面白かった。
銭の取れる相撲だった。11勝4敗はそこから一歩踏み込んだ成果だ
った。
関脇2場所目を迎える十一月場所はどうなるか。勝ち越せるか勝ち
越せないかのぎりぎりの戦いになるのが通常の見方であろう。まず、
横綱戦。これまで5連勝していた。豊昇龍戦は1不戦勝を含み、大
の里には連勝していた。藤ノ川は4金星を獲得していた。

先場所初めて大の里に敗れた。考えてみれば、これが当たり前だっ
た。大の里戦は今後勝てなくなっていくかもしれない。豊昇龍戦は
まだ通用するかもしれない。ゆさぶりをかけやすい面がある。
逆に先場所初めて勝った大関が霧島・安青錦であった。これまでは
霧島戦は3敗、安青錦戦は2敗であった。1度でも勝つとこれから
相撲ファンの注目度は変わっていく。今度の十一月場所は楽しみに
なる。栃錦は東富士に3度まともにいって玉砕し、4度目にけたぐ
りで勝った。

十一月場所の関脇は熱海富士、小結は美ノ海・義ノ富士である。藤
ノ川はこの3力士にすべて負け越しているのだ。熱海富士に2勝4
敗、美ノ海に1勝4敗、義ノ富士に1勝5敗である。藤ノ川が新入
幕のとき、草野(義ノ富士)も新入幕だった。5連敗して先場所初
めて勝った。先場所4敗の内の1敗が美ノ海だった。ライバルとの
対戦を勝ち抜く力が求められる。
関脇の地位を守れるか否か。藤ノ川の戦いが始まる。