千代の富士の金星配給率

千代の富士は取り口を変えて飛躍した。新入幕は昭和50年九月場所
であった。千代の富士は新入幕で5勝10敗と負け越した。それだけ
ではなく、幕下にまで番付を下げた。再入幕まで2年2場所かかっ
た。

千代の富士は投げ中心の相撲であった。そのため脱臼癖があり、こ
れが出世を妨げていた。克服するために、まず筋肉で固めた。次に
取り口を前みつを取って出る相撲に変えた。千代の富士はこうして
強くなった。

日本中を熱狂させたのが、昭和56年一月場所千秋楽だった。関脇千
代の富士は初日から14連勝。張出横綱北の湖は1敗で千秋楽を迎え
た。大関貴ノ花は場所中に引退していた。もう一人の大関増位山は
同部屋だった。

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そのため横綱北の湖対関脇千代の富士戦となった。本割は北の湖が
吊り出しで勝って優勝決定戦に突入した。今度は千代の富士が上手
出し投げを決め、見事初優勝を達成した。瞬間最高視聴率は65.3%
と驚異の数字をはじき出した。新入幕から5年半経っていた。

連勝に挑む横綱は選ばれし者にしかできない。まさに偉大な横綱の
なせる所業である。千代の富士が連勝記録をうちたてることになる
とは予想できなかった。それは昭和の終わり63年の出来事だった。
五月場所途中から始まり、十一月場所には50連勝を超えた。

来年の一月場所で双葉山の69連勝を抜くのか。千代の富士を倒すと
したらガチンコの大乃国しかいないとささやかれた。十一月場所千
秋楽を迎え53連勝となった千代の富士は大乃国と激突した。相撲は、
立ち合いで左上手を浅く取った大乃国が千代の富士を半身に追い込
み、終始圧倒した。最後は体を預けて寄り倒した。

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年6場所以降横綱に昇進した力士は大鵬以降になる。大鵬は30歳で
引退している。長くても33歳で、なかには20代で引退した横綱もい
る。ところが千代の富士は36歳直前の35歳でした。30代での優勝回
数は実に19回に及んでいる。白鵬は36歳を過ぎて4場所務めたが、
30代優勝は11回だった。いかに千代の富士の19回が驚異的であった
ことがわかる。

千代の富士の金星配給率はどうか。横綱在位は59場所であった。平
幕戦は330勝29敗で金星配給率は8%であった。平幕戦が7番あれば
0.57個である。フル出場して金星ぜロは29場所に及んだ。1場所金
星配給3個の場所はなかった。安芸乃島が金星4個、大寿山が3個
獲得している。

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この記事を書いた人

少年漫画雑誌、日経関連の編集者を経て独立。現在は大相撲を専門に取材するライター。ほぼ毎場所、自ら土俵際で撮影している。にほんブログ村 相撲・大相撲カテゴリでランキング1位。

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