◆名8日目 優勝戦線異状なし

十両では炎鵬の人気が凄い。ケガで番付を下げ、序ノ口から這い上
がった苦労人である。時には重量級に押しつぶされることがある。
しかし、体重差に圧倒されるだけではない。動いての逆襲もある。
8日目の風賢央戦がまさにそうした相撲である。圧倒され、前に出
られ、窮地の中逆転のすくい投げで決めた。炎鵬は4勝4敗の五分
にした。

1敗安青錦は隆の勝と対戦した。安青錦は低く攻め隆の勝が土俵を
わったあと突き落としに出た。安青錦ははでにころがり土俵下に転
落した。観客のなかには安青錦が敗れたと思った方が筆者の周辺に
けっこういた。行司のうちわは安青錦でそのまま勝ち名乗りを受け
た。周辺の観客は唖然としていた。

すでに土俵を割っていた隆の勝

もう一人の1敗霧島は関脇熱海富士とぶつかった。8日目最大の好
取組である。しかし相撲は終始霧島が攻め立て圧勝した。それでも
霧島の横綱は簡単ではない。5場所の安定感をみるべきと言ったの
は玉の海梅吉氏である。年6場所時代の提言であった。安易な横綱
づくりは自らの見解の浅さを露呈している。

霧島熱海ふじを圧勝
霧島熱海ふじを圧勝

2敗豊昇龍は大栄翔と組まれた。大栄翔はかつて関脇以下最強の時
期があった。残念ながらそのときより力は落ちてきている。三役に
戻れないでいる。相撲は、豊昇龍が攻め切って完勝した。決まり手
は押し出しである。

霧島熱海富士に完勝
霧島熱海富士に完勝

大の里は王鵬と結びで対戦した。大の里はパワーで圧倒して寄り切
った。まったく王鵬を問題にしなかった。いまや何の迷いもなく自
分の相撲を取り切っている。これがもっと早くでていればと悔やま
れる。3敗ではあるが、優勝戦線をかきまわしてほしい。

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この記事を書いた人

日本経済新聞で15年間記者を務め、日経HRの編集者を経て独立。現在は大相撲を専門に取材するフリーライター。ほぼ毎場所、自ら土俵際で撮影している。にほんブログ村 相撲・大相撲カテゴリでランキング1位。

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