平成12年三月場所。横綱陣は、曙が12勝、
貴乃花・武蔵丸が11勝、若乃花が場所中引退
した。大関陣は、出島が11勝、千代大海が
8勝、貴ノ浪は7勝と負け越した。優勝は
幕尻の貴闘力であった。3横綱3大関がフル
出場のなか、5人の関脇・小結が全員勝ち
越した。
東関脇武双山12勝3敗(横綱大関戦3勝1敗)
西関脇 雅山11勝4敗(横綱大関戦4勝1敗)
西張関 栃東8勝7敗(横綱大関戦4勝3敗)
東小結土佐ノ海8勝7敗(横綱大関戦3勝3敗)
西小結 魁皇8勝7敗(横綱大関戦2勝4敗)
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2021/03/武双山・-e1615344404440.jpg)
武双山は5度目、魁皇は4度目の登場である。
武双山は技能賞を受賞し、場所後大関が決定
した。雅山は敢闘賞に輝き、2場所後大関に
昇進した。そのとき武蔵川(元三重ノ海)
部屋は1横綱3大関の一大勢力となった。
平成17年十一月場所、横綱は朝青龍一人。
その朝青龍が15回目の優勝、のみならず平成
17年すべて優勝してしまうほど強さを発揮
した。大関は千代大海が11勝、魁皇が10勝、
栃東が途中休場だった。手薄な横綱・大関の
なか、4人の関脇・小結全員が勝ち越した。
東関脇琴欧州11勝4敗(横綱大関戦2勝1敗)
西関脇琴光喜8勝7敗(横綱大関戦0勝3敗)
東小結旭天鵬8勝7敗(横綱大関戦1勝2敗)
西小結 白鵬9勝6敗(横綱大関戦2勝2敗)
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2021/03/3琴欧洲110928k-2-e1615344422884.jpg)
琴欧州が朝青龍に勝って殊勲賞。同時に敢闘
賞も受賞して場所後大関昇進が決定した。
白鵬はこのとき入幕10場所目であった。栃東
戦は不戦勝であった。
平成18年九月場所、一人横綱朝青龍が18回目
の優勝を達成した。連続優勝であった。大関
陣は、千代大海・琴欧州が10勝、栃東が9勝、
白鵬が8勝、魁皇が途中休場であった。白鵬
は大関3場所目であった。そうしたなか、
4人の関脇・小結全員が勝ち越した。
東関脇 雅山9勝6敗(横綱大関戦2勝4敗)
西関脇琴光喜8勝7敗(横綱大関戦4勝1敗)
東小結稀勢の里8勝7敗(横綱大関戦2勝3敗)
西小結 黒海8勝7敗(横綱大関戦3勝3敗)
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2021/03/kise-e1615344439478.jpg)
優勝した朝青龍を倒した稀勢の里が殊勲賞に
輝いた。稀勢の里は入幕12場所目であった。
雅山は元大関である。
令和元年九月場所、横綱・大関は手薄な場所
になった。横綱陣は、鶴竜・白鵬が途中休場。
大関陣は、豪栄道が10勝、栃ノ心が8勝、
高安が全休であった。翌場所栃ノ心は関脇に
降格、高安は2場所後に関脇に降格した。
豪栄道は3場所後、15日間務めたあと引退
した。そんななか、関脇・小結全員が勝ち
越した。
東関脇御嶽海12勝3敗(横綱大関戦2勝0敗)
西関脇貴景勝12勝3敗(横綱大関戦1勝1敗)
東小結 阿炎9勝6敗(横綱大関戦3勝0敗)
西小結 遠藤8勝7敗(横綱大関戦1勝2敗)
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2021/03/190922千秋楽表彰-1331-e1615344460335.jpg)
優勝は御嶽海と貴景勝の間で優勝決定戦に
なった。貴景勝は大関を2場所で降格した
ばかりであった。御嶽海が一方的に勝って
2回目の優勝を成し遂げた。御嶽海は殊勲賞
も獲得した。貴景勝は大関に復帰した。関脇・
小結全員勝ち越しの合計勝利数は39勝で、
この時点では1位タイであった。
令和2年七月場所、またも横綱・大関が手薄
となった。横綱陣は、白鵬が終盤途中休場、
鶴竜が2日目から休場した。大関陣は、朝乃
山が12勝、貴景勝が8勝したとたん休場した。
優勝は幕内に復帰した照ノ富士であった。
2回目の優勝。そんななか、関脇・小結全員
が勝ち越した。
東関脇 正代11勝4敗(横綱大関戦1勝1敗)
西関脇御嶽海11勝4敗(横綱大関戦2勝1敗)
東小結大栄翔11勝4敗(横綱大関戦3勝1敗)
西小結隠岐の海9勝6敗(横綱大関戦1勝2敗)
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2021/03/200802千秋楽幕内-581-e1615344482457.jpg)
殊勲賞は御嶽海・大栄翔に輝いた。正代が
敢闘賞を獲得した。関脇・小結全員勝ち越し
の合計勝利数は42勝で、これが最高勝利数に
なった。
昭和22年秋場所から令和3年一月場所まで
413場所になる。そのうち関脇・小結全員が
勝ち越したのは21場所になる。5%にすぎ
ない。きたる三月場所は連続関脇・小結全員
勝ち越しがなるのか。気になるところである。
(この項目終わり)
大阪の相撲仲間からメールが届きました。
興味深いテーマをこれからもお届けします。