平戸海がついに新入幕を果たした。境川(元両国前名
小林山)部屋では2014年五月場所入幕の佐田の海以来
の幕内力士になる。平戸海は相撲少年だった、小学生
のときに地元の相撲クラブにはいっていた。小学校
6年の卒業式ではすでに大相撲を見据えていたとい
う。だから相撲の稽古は中学にはいっても続いた。
中学時代宿泊した縁から境川部屋に入門した。
前相撲は2016年三月場所であった。同期に美ノ海(木
崎)がいるが、序ノ口、序二段での対戦はない。一山
本との対戦はある。序ノ口の翌場所全休したことが
影響しているかもしれない。2016年4場所は15勝6敗
7休と○2序二段で終わった。2017年は序二段5場
所、三段目1場所で23勝19敗の成績を残した。三月
場所、坂口から平戸海に改名している。
2018年、平戸海は三段目で24勝18敗と徐々に成績を
あげてきた。この年豊昇龍と対戦しているが、負けて
いる。2019年は幕下と三段目を2度行き来している。
幕下に定着したのは十一月場所からである。成績は
24勝18敗であった。十一月場所では幕下で照ノ富士
と対戦して負けている。
3年半かかって平戸海はようやく幕下に定着した。
2020年はコロナ禍で三月場所は無観客、五月場所は
中止になっている。そんななかで19勝16敗をあげた。
三月場所に錦富士と対戦して負けている。2021年は
すべて幕下で勝ち越し、23勝12敗の好成績をあげた。
十両をねらう九月場所は幕下東2枚目だった。2連敗
スタートで窮地に陥ったが、そこから5連勝して十両
昇進を決定した。同期の美ノ海に2勝、荒篤山に1勝
1敗、阿炎に1敗している。
32場所かかって十両に昇進した。平戸の名を高めたい
と語っていた。福岡の場所では連日大きな拍手をもら
っていた。だが、十両では一進一退だった。先場所
東8枚目で10勝5敗という運も手伝って幕内入りし
た。
平戸海は22歳。身長178センチ体重139キロ。得意は
突き押し、右四つ寄り。前に出ることをモットーと
し、引いたら負けと考えて相撲を取っているという。
ひたむきな姿勢でどこまでやれるか。九月場所注目
したい。