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白鵬、迷いのない立ち合いへの脱却

180503幕内稽古 971
<白鵬の稽古>

2勤1休できた白鵬が初の連続休場あとに

迎えるのが五月場所である。稽古総見では
小結遠藤、小結御嶽海相手に稽古したが、
横綱同士の稽古はなかった。ただ、調子は
上向いているように見えた。大鵬は休場明け
よく優勝したので、不死鳥といわれたが、
白鵬はどうか。
3敗12休→12勝3敗
全休→11勝4敗
2勝3敗10休→15勝優勝
全休→14勝1敗優勝
連続休場→?
4度の休場明けで2回優勝している。白鵬を
脅かす存在がいないことが大きい。それでも
白鵬には課題が残っている。横審からつき
つけられた張り差しとかちあげの封印である。
江戸の強豪、雷電為右衛門があまりの強さに
張り手、てっぽう、閂を禁止されたという説
がまことしやかに伝えられている。もちろん
事実ではない。
白鵬は大相撲史上初の禁手力士なわけである。
もっとも使用したら反則負けと規定されて
いるわけではない。あくまで横審の声に過ぎ
ないといえばその通りである。エルボーを
つきつけるかちあげの白鵬にも原因がある。
だが、相手の上体を起こす通常かちあげは
問題がないわけで使用可能である。
180114初日幕内 882
<一月場所阿武咲戦の立ち合い>

一月場所、白鵬は何かリズムにのれず、明ら
かに立ち合いがしっくりいっていなかった。
白鵬は63連勝の途上ではどのような立ち合い
をしていたのか。写真でみてみよう。
100324十日一目幕内後半 303把瑠都
<H22年3月 把瑠都戦> 

100518十日目幕内 1062きせ
<H22年5月 稀勢の里戦>
100723十三日目幕内後半 523
<H22年7月 琴欧洲戦>

立ち合いは右から当たる、あるいはまっすぐ
あたって左上手を素早く取る立ち合いである。
いずれも低く、踏み込みがいいから後退する
ことはない。また、立ち合い不利な体勢に
なってもすぐ立て直す反応の速さがあった。
白鵬ならではの特長である。
今の白鵬に必要なのは迷いのない立ち合いで
ある。同時に押されない立ち合いである。
そのヒントは全盛期の白鵬の立ち合いにある。

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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