大相撲

違った意味で悲劇の横綱になりそうな鶴竜

休場続きの鶴竜の様子が報道された。まだ
まだ本格的な稽古といかない様子である。
18日から相撲教習所で始まる合同稽古の参加
は未定である。時間はあるようでない。巡業
がないから稽古の機会は積極的に利用した
ほうが賢明なのだが、どうなるか。

<鶴竜>

それにしても綱の責任は重い。初代若乃花は
横綱に推挙されたとき、「これは大変なこと
になった。困ったなあ、弱ったなあ」と頭を
かかえていた。横綱は負けがこんだら引退に
つながる。大勢の家族を養うために、引退は
できない事情があった。

初代若乃花は「苦しくなってやめてしまうの
では稽古にならない。それを超えてやれば 、
本場所で長い相撲になれば、勝てるという
思いがあった」と語っている。初代若乃花は
猛稽古で悩みを解消し、時代を築くほどの
横綱になった。初代若乃花の稽古を最初に
見た者は、後はどんな稽古を見ても驚かなか
ったという。

<若乃花のブロマイド>

栃木山は、大関は三役の倍稽古しろ、横綱は
大関の倍稽古しろと言っていた。双葉山は
相手が立てば、いつでも受けて立つ立ち合い
をした。後の先の立ち合いを完成させた。
相手が信頼してぶつかれる横綱であった。
横綱は勝つだけでなく、横綱らしい相撲を
取った人であった。

横綱の権威を維持し、責務を果たすことは
大変なことである。今の鶴竜に求めても無理
なのである、鶴竜は限界を悟っているが、
日本国籍取得がままならないのでやむなく
土俵に上がらざるをえないと思っているの
かもしれない。

<鶴竜の土俵入り>

横綱は栄光に彩られているとは限らない。
悲劇の横綱はいた。右肘が破壊された武蔵山、
綱の重さにつぶされた栃ノ海、ほかにも高齢
で横綱になったため、短命で終わった横綱も
いる。鶴竜が日本国籍を取得できないまま
引退したら、違った意味で悲劇の横綱になり
そうである。

感染拡大が続いています。
興味深いテーマをこれからもお届けします。

 

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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