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一月場所総評

★大相撲人気に関して
一月場所は満員札止めが9回を含め15日間満員御礼
という快挙を成し遂げた。本当によく入った。平日が土日
と錯覚するほどだった。チケット発売当日初日のチケットが
完売になったことで人気の高さを感じていた。昨年九月
場所は14回満員御礼がでたが、ある相撲通にきくと今回
は平日の売行きがすさまじかったという。この人気はいつ
まで続くのか。人気は一過性という見方がある。その答えは
五月場所に出る。
150118八日目幕内 005
<満員札止めとなった8日目>
 
★白鵬が大鵬超えの33回目の優勝を達成
白鵬は中盤の勢戦、遠藤戦、高安戦に相撲の乱れがあった
が、立て直して全勝優勝した。磐石とはいかないが、全勝
優勝は大変な偉業。大鵬を抜いて33回目の優勝は節目の
優勝にふさわしいカタチとなった。去年同様今年5回優勝
すると37回優勝になる。40回さえ夢ではなくなってくる。
150125千秋楽表彰 568
<全勝でV33を達成した白鵬(右)>
 
★優勝争いについて
優勝争いがなく、しらけ場所の感がある。1強他弱では
相撲はしまらない。責任は日馬富士、鶴竜の両横綱に
ある。これで、日馬富士は優勝なしが7場所、鶴竜は横綱
昇進後優勝なしとなった。横綱は最低12勝しないと責任を
果たしたとはいえない。大関は論外。ひとつも期待がもて
ない。稀勢の里は白鵬、日馬富士戦は完敗。今以上成長
する余地はない。
★関脇以下で目立ったのは
上位はほとんど負け越しの中で照ノ富士だけが勝ち越した。
照ノ富士は上位とがっぷりでも戦える数少ない力士である。
横綱・大関に2勝3敗、関脇以下に6勝4敗である。関脇
以下にあっけない負け方が何番かあった。これを解消し、
横綱戦に勝利すれば勝ち越しに苦しむことはなくなる。
150117七日目幕内別角 020
<照ノ富士>
 
逸ノ城は攻撃力がない。単に左上手を取りにいくだけでは
怖さはない。白鵬戦は負けてもいいから工夫を見せることが
必要である。強くなるためにはどうしたらいいか。先人から
学んだり、稽古量を増やすなど現状を打破する姿勢をもって
いただきたい。
★三賞について
優勝できるのは一部の力士だけである。それ以外の力士に
とって三賞は励みになる。今回は照ノ富士の敢闘賞のみ
という寂しさであった。かつて春日野部屋は栃錦-栃ノ海
-栃東という小兵名人を誕生させてきた。また、大受など
徹底した押しが評価されたときがあった。現代はこんなに
技能に乏しい相撲を見せられているのかと思うとむなしく
なる。
★ほかに気付いたこと
十両は輝が楽しみな逸材だ。幕下で「達」といっていた
ときはもたもたしている印象だったけれど、関取になって
10勝、11勝と連続2ケタと飛躍してきた。
幕下でくいつく相撲の石浦、しこで足が高く上がる堀切が
新十両を決めた。彼らの相撲は面白いし、期待がもてる。
150125千秋楽十両幕下以下 341
<十両昇進を決定的にした堀切>
 
★場所の採点
人気が高かった割には全体的に低調。個々の相撲内容に
攻防が見られたが、白鵬以外の横綱・大関がふがいない
点は大きな減点で65点。

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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