柏戸の金星配給率

昭和35年、新入幕大鵬は連戦連勝と快進撃。連勝はついに11連勝ま
でいった。このとき止め役となったのが小結柏戸であった。この一
番は両力士力の限りをつくしたが、一日の長がある柏戸が最後下手
出し投げで連勝を止めた。当時の大鵬は細かった。大鵬19歳、柏戸
21歳のときであった。

柏戸の相撲は前褌を取って走った。出るではなく走った。直線的で
速攻だった。柔の大鵬、剛の柏戸と言われた。ときには勢い余って
土俵下へ転落した。ケガにつながったこともあった。

横綱になって優勝がないまま4場所連続休場した。大関時代に1回
優勝があるだけだった。大鵬はすでに11回優勝していた。休場明け
の昭和38年九月場所、柏戸は5大関大鵬を撃破して涙の全勝優勝を
飾った。大鵬との一番は千秋楽全勝同士の決戦だった。

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巨人大鵬卵焼きは有名だが、これに対し柏戸は太洋柏戸水割りと言
われた。男性ファンや玄人に人気があった。大洋は現在の横浜球団
である。ただ、柏戸は大鵬ほど稽古しなかった。元栃錦の春日野は
「柏戸は稽古しないからいかん。あの体に生んでくれた両親に感謝
すべきだ」と体だけが財産のように語っていた。

柏戸の横綱時代の平幕戦は199勝35敗であった。金星配給率は15%
である。平幕戦が7番あれば、1.05個金星を配給していることにな
る。開隆山・富士錦・清國・麒麟児・長谷川が金星2個を獲得して
いる。柏戸は麒麟児を苦手としていた。だが、麒麟児が関脇・小結
でいたときは金星にならなかった。

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この記事を書いた人

少年漫画雑誌、日経関連の編集者を経て独立。現在は大相撲を専門に取材するライター。ほぼ毎場所、自ら土俵際で撮影している。にほんブログ村 相撲・大相撲カテゴリでランキング1位。

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