10勝、10勝、11勝、2勝、10勝、これが今年
5場所の鶴竜の成績である。優勝を争う
どころではない。存在価値が薄れる成績で
ある。十一月場所優勝できなければ、今年は
優勝のない年になる。それだけではない。
鶴竜は横綱になって13勝以上したことがない。
13勝以上したのは、関脇時代の13勝1度と
大関時代の連続14勝である。稀勢の里の5度
より少ない3度である。これでは横綱の面目
は保てない。
<鶴竜初優勝>
鶴竜の横綱初優勝は昇進後9場所目であった。
横綱が実質地位化された常陸山以降の横綱で
優勝(常陸山と2代目梅ヶ谷は最高成績)が
あるのは40人。初優勝までかかった場所は
平均4場所である。横綱昇進から4場所目
には優勝しているのである。鶴竜は9場所目
の優勝である。鶴竜の9場所目を上回った
横綱は、照國18所目、千代の山13場所目、
朝潮・柏戸12場所目。鏡里11場所目である。
もっとも横綱優勝がない横綱が9人もいる
のは、嘆かわしい限りである。
鶴竜で気になる点がもう一つある。横綱最大
優勝間隔である。鶴竜の横綱初優勝は、昨年
九月場所である。すでに6場所が経過して
いる。モンゴルの先輩横綱をみると、朝青龍
4場所、白鵬3場所、日馬富士11場所である。
日馬富士が横綱初優勝から(2場所目)次の
優勝まで11場所の間があいた。横綱2度目の
優勝は昨年の十一月場所であった。鶴竜が
このままズルズルといくとは思いたくない。
<鶴竜横綱初優勝>
鶴竜はうまさで勝負するタイプである。現代
は重量級のパワー相撲が多い。鶴竜は、これ
に対し引いたり、はたいたりするケースが
ある。鶴竜の引きは負けを呼ぶと言われて
いる。鶴竜はこれを禁じ手とするくらいの
強固な意志で相撲を取るべきである。低空
飛行を脱するには猛稽古しかない。横綱で
1回しか優勝できなかった力士が、常陸山
以降6人いる。鶴竜がその仲間入りする姿
は見たくない。見たいのは、横綱の意地で
ある。
相撲仲間に制度がいつから始まったかを
作成し続けている方がいます。
↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑