十一月場所の見どころは白鵬の連勝記録が、双葉山の69
連勝を超えるかである。新記録達成は、白鵬の心理状態
しだいである。打倒白鵬の可能性が高いのは鶴竜、稀勢の里。
この二人が最も白鵬に抵抗した。豊ノ島がどこまで上がるか
によるが、面白い相撲を取るので期待はできる。
白鵬を倒す方法は、いきなり組んでもだめ。白鵬は右四つ
だが、左四つでも戦える。鶴竜はおっつけてのもろ差し、
こらえるところを投げでくずす。稀勢の里は突き、押しで
白鵬に引きか、はたきをさせるようにもちこむことである。
＜白鵬、栃ノ心を倒し63連勝＞
白鵬が双葉山のもつ史上最高の69連勝に挑む十一月場所が
スタートした。白鵬の対戦相手は慣例通り小結栃ノ心で
ある。栃ノ心は左に変わり気味に上手を取り、白鵬に上手を
与えない体勢をつくるも攻められない。この瞬間白鵬は
右下手から揺さぶり、栃ノ心の上手を切り、自分が上手を
取る万全の体勢。上手投げで難なく63連勝を達成。71年
たっても破れぬ、誰も迫ることができなかった双葉山の
69連勝。まさに常人にはなしえぬ、超越した者にしか
できない記録だ。3/4世紀ぶりにそれに挑む白鵬も超人だ。
超人対超人の行く末はどうなるのか。
＜白鵬、稀勢の里に敗れ連勝ストップ＞
超人（双葉山）対超人（白鵬）の対決は２日目にして
終止符をうった。最も危険な相手前頭筆頭の稀勢の里に
突き押しで攻められ、どう対応すべきかはっきりしない
まま防戦においこまれた。最後は正面土俵に寄り立てられ、
観客席へ転落した。稀勢の里の勝因は一呼吸もおかずに
絶え間なく攻めまくったこと。一方白鵬は冷静さを欠き、
いつもの白鵬ではなかった。
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