◆25春12日目 大の里、内容なき勝利

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優勝争いは佳境にはいってきた。残念ながら横綱・大関からは大の
里一人である。本来は最低二人が絡んだ争いが見たい。だが、今場
所も無理だった。

まず、2敗の高安が登場した。高安は関脇王鵬と対戦した。前日負
けているだけに連敗はできない。相撲は左四つで始まった。互いに
上手が取れない展開となった。探り合いのなかから高安が上手を引
いた。

<高安、王鵬くだし2敗死守>

寄り立て、土俵際で上手を離し、胸を押そうとした。だが、王鵬は
こらえて体が離れた。王鵬は土俵をまわり込んだ。高安が追撃し、
土俵を4分の3周ほどして最後押し出した。高安は終始落着いて相
撲を取った。

大の里対尊富士の2敗同士の対戦が組まれた。期待とは裏腹に大の
里はいきなり引きにいって最後はたき込んだ。まったく期待を裏切
る相撲内容だった。これは大の里の持ち味を生かした相撲ではない。
思いおこせば8日目一山本戦でも似たような相撲を取っている。

<大の里、右足残し勝利>

本人は危なげなく取っているつもりかもしれない。だが、傍目には
一本足で残す微妙な危うい流れである。結局、2敗同士の対戦は内
容のない相撲になった。その原因は大の里にある。これでは優勝し
ても横綱に直結させにくくなる。

2敗は高安と大の里の二人になった。最後に微妙な勝負になった御
嶽海対宝富士戦の写真を掲載しておく。物言いがついたが、御嶽海
の勝ちであった。

<右御嶽海、左宝富士>

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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