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■名古屋13日目 戦う前から負けていた稀勢の里

稀勢の里対日馬富士の2敗同士の対戦は、優
勝へ大きく浮上する一番になる。この結果単独
2敗となるだけに今場所最大の注目を集める
取組である。場所前正直この展開を読めなか
った。
160722十三日目幕内 708
<写真1稀勢の里対日馬富士>
 
稀勢の里が13勝2敗で優勝すれば、横綱が見
えてくる。ただ、稀勢の里には気になる点が
ある。左四つになっても、意外と攻め手がな
い。寄りにしても、出足が早いわけではない。
投げでゆさぶりをかけ、寄るわけでもない。
どこか、鋭さが感じられない。
160722十三日目幕内 710
<写真2稀勢の里対日馬富士>
 
一方日馬富士は、中盤まで安定感に欠けてい
たが、ここへきて調子をあげてきた。速さや技
の切れ味が見られるようになった。
160722十三日目幕内 724
<写真3稀勢の里対日馬富士>
 
勝負は立ち合いの一瞬で決まった。日馬富士
は素早く両前褌を取ってくいさがった。稀勢の
里の力を完全に封じた。稀勢の里は窮屈な
左をぬいて、上手を取りにいくところを日馬富
士は一気に出て寄り倒した。日馬富士の完勝
であった。
160722十三日目幕内 729
<写真4稀勢の里対日馬富士>
 
日馬富士の熱烈なファンがいる。今日の大一
番の前日にすでに祝杯をあげたという。そこ
までこの日の勝負を読みきっていたのだ。稀
勢の里は勝負前から負けを予見されていたの
である。
【名古屋発】地方場所は取組以外に読み物が
ついてくる。読み物のテーマは3つ。1000勝
への道、史上5度目の全勝決戦、大錦の書で
ある。通算1000勝以上は1047勝の魁皇と1045
勝の千代の富士である。白鵬は来場所1000勝
を達成し、休場がなければ来年の三月場所で
史上1位が見込まれる。史上5度目の全勝決戦
は、○初代若乃花-栃錦、大鵬-柏戸で2度あ
り、1勝1敗、○隆の里-千代の富士、○日馬富
士-白鵬である。日馬富士だけ大関だった。な
お、時事新報社制定の優勝では、大正6年春場
所、○大関大錦-横綱太刀山の間でおこなわれ
ている。ただし、取組は東西制で日数は10日制
だった。
取組終了後、ソフトクリームを食べるのが習慣
になってしまった。
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よしなに
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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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