鶴竜が引退したのは2021年三月場所中だった。休場
が続いていたが、その途中での引退だった。それか
らは鶴竜親方として協会に残った。横綱は5年間年
寄株がなくても親方でいられる特権がある。
鶴竜親方として約2年9カ月、音羽山の株を入手し
た。それだけではない。元兄弟子の鋼などで部屋を
創設した。飛竜高校の新弟子も予定している。2023
年12月27日のことである。
鶴竜は元逆鉾の井筒部屋に入門した。師匠の死去に
よって元霧島の陸奥部屋に移籍した。その陸奥は
2024年4月2日で定年を迎える。師匠を退くことに
なる。
タイミング的に、霧島の定年によって鶴竜親方が引
き継ぐと想像されたことがあった。ただ、これだと
元霧島は再雇用として残れないことになる。部屋付
きの親方として元敷島の浦風がいる。彼が陸奥部屋
を継げば問題はない。問題は資金力と師匠になる気
があるかだ。あるいは一門の部屋に併合されるかも
しれない。
それにしても再雇用は増えている。現在7人である。
元竹葉山の間垣、元若嶋津の荒磯が退いての人数で
ある。これに元霧島が加われば8人になる。
元鶴竜の音羽山は陸奥部屋を継げない事情があった
のだろう。独立事態は喜ばしいし、部屋の成長を願
わずにはいられない。