優勝の行方を決める一番、1敗朝乃対2敗明生戦は
幕内前半に組まれた。ここまで朝乃山は横綱・三役
はおろか上位戦が一番もない。一方明生は横綱照ノ
富士戦のみでほかの上位戦はない。いわば幕内2部
クラスの勝利者である。
相撲はこう展開した。立ち合い、朝乃山左上手、明
生もろざし。ふところにはいった明生が一気の速攻。
東土俵つまった朝乃山が右から強烈な突き落としが
決まり、明生は土俵に沈んだ。紙一重の勝利だった。
1敗を守った朝乃山は12日目大栄翔と対戦。このあ
と照ノ富士、霧馬山戦はさけられない。後は大関貴
景勝、関脇若元春との対戦になりそうである。上位
戦は12日目では遅すぎる、といってきた。相変わら
らず組編成は後手にまわっている。
もう一人の1敗照ノ富士は関脇豊昇龍と対戦した。
引っ張りこんでの極め出しで、まったく問題にしな
かった。それにしても連日上位戦の照ノ富士と平幕
だけを相手にしてきた朝乃山では差がありすぎる。
両者の対戦が待たれる。
2敗霧馬山は平戸海を問題なく退けた。12日目は
貴景勝戦。今後は照ノ富士、朝乃山、豊昇龍戦が
予想される。霧馬山の真価が問われる。
場所は終盤残り4日間である。14勝1敗の優勝は
実現するのか。朝乃山対照ノ富士を組むことで、
照ノ富士対貴景勝戦はなくなるのか。大関目指す
霧馬山、苦手大栄翔戦ははずせまい。となると貴
景勝戦しかなくなる。今回も取組編成はうまくい
かなくなるなかで12日目以降を迎える。