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■三月13日目 強者不在のなか優勝ライン下がる

2敗トップの高安は伏兵若隆景と対戦した。
若隆景は8勝4敗と2大関を倒して勝ち越し
を決めている。

相撲は、あたり合って突き合い。高安、若隆
景の頭を抑えてのはたき。若隆景こらえて
両者押し合い。若隆景左へまわりこんで体が
離れる。追い込む高安にさらに左へとまわる。
押し合いから土俵をまわるとき、高安が泳ぎ
かける。

<高安対若隆景>

高安が残すところを若隆景がふところにはい
って押さんとするが、高安が逆襲の押し。
黒房下につまりながら若隆景がまわりこむ。
高安土俵際で止まるも若隆景右がはいって
一気に寄り立てる。高安小手投げにいき、
若隆景大きく体が飛ぶも、高安の右膝が崩れ
て若隆景の勝利となった。

<若隆景が高安を寄り倒す>

熱戦ではあったが、高安は若隆景の動きに
合わせすぎたことが敗因である。若隆景は
この場所著しい成長をみせ、油断できない
存在になった。有力な三賞候補である。

朝乃山対貴景勝は意外な展開になった。貴景
勝は突き押ししかないのだが、朝乃山は後退
せずに圧力をかけて貴景勝の押しが通じない。
貴景勝がのど輪で攻めるも朝乃山はずして
出るところを貴景勝が右足1本ではたき込む
と朝乃山は思わず横転した。流れは朝乃山で
あったが、予想外の敗戦となった。

<貴景勝のはたきに朝乃山横転>

朝乃山は12日目まで3敗ではあったが、相撲
内容はもうひとつであった。勢いがあった
わけではなく、十分な相撲が少なかった。
優勝する気配はさほどなかった。

大関復帰をかける照ノ富士と勝ち越しをかけ
る正代の一番は、速攻で決まった。照ノ富士
が前褌を取って一気に走った。照ノ富士の
強さが光った。これで照ノ富士は10勝目。
正代は貴景勝-朝乃山と強敵を残して勝ち
越しをかけることになる。

<照ノ富士速攻で10勝目>

これで優勝ラインは横綱不在のなか3敗と
低くなった。これは今場所強者がいなかった
ことを証明した。さらに4敗のおそれがある
が、ここまでいくとこれは優勝ではない。
単なる1位にすぎない。表彰する価値はない。

三段目で力士が担架で運ばれる事態が発生。
興味深いテーマをこれからもお届けします。

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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