十一月場所の横綱・大関リーグ戦は千秋楽
結びの一番、白鵬対貴景勝戦の一番のみで
あった。こんなに寂しい取組があろうか。
実は、これは十一月場所に限ったことでは
ない。一月場所は土俵でおこなわれた横綱・
大関リーグ戦は高安対豪栄道戦のみであっ
た(白鵬対豪栄道戦は不戦)。さらに七月
場所は鶴竜対白鵬戦のみであった。まだまだ
終わらず、九月場所は豪栄道対栃ノ心戦のみ
であった。今年の横綱・大関陣はいかに休場
が多かったかを如実に表している。
そこで、今年の横綱・大関の不戦敗を含む
休場率を調べてみた。結果は次のようになっ
た。なお、一月場所3連敗のあと1不戦敗が
ある稀勢の里はここに加えなかった。
白鵬 2不戦敗29休 休場率34%
鶴竜 3不戦敗30休 休場率37%
高安 2不戦敗26休 休場率31%
豪栄道2不戦敗20休 休場率24%
栃ノ心2不戦敗19休 休場率35% 4場所在位
貴景勝2不戦敗23休 休場率56% 3場所在位
全体 13不戦敗147休 休場率34%
今年は休場のなかった横綱・大関は皆無だっ
た。休場率が低かった豪栄道でも24%である。
4日に1回は休んでいたことになる。休場率
が高かった力士は56%の貴景勝である。2横
綱・3大関で全員皆勤した場所は、三月場所
のみであった。
横綱・大関の休場は常態化しているといえる。
横綱・大関は協会の看板力士であるだけに
どうしても看板倒れの印象はぬぐいきれない。
そしてこれが今年だけの傾向かというと、
そうでもない。
2018年
白鵬 2不戦敗51休 休場率59%
鶴竜 1不戦敗24休 休場率28%
稀勢の里2不戦敗64休 休場率73%
高安 15休 休場率17%
豪栄道2不戦敗9休 休場率12%
栃ノ心1不戦敗8休 休場率20% 3場所在位
全体 8不戦敗171休 休場率36%
2017年
白鵬 1不戦敗25休 休場率29%
鶴竜 3不戦敗55休 休場率64%
日馬富士2不戦敗20休 休場率24%
稀勢の里3不戦敗33休 休場率40%
高安 2不戦敗14休 休場率36% 3場所在位
豪栄道2不戦敗11休 休場率14%
照ノ富士2不戦敗18休 休場率27%5場所在位
琴奨菊 0 1場所在位
全体 15不戦敗176休 休場率32%
現代は横綱・大関受難時代である。横綱・
大関の高齢化、体重過多、年6場所制と様々
な理由はあろう。それにしてもあまりにも
高い休場率である。混迷の時代は若い新しい
力を求めている、だが、まだ先は確実に見通
せない現状がある。ということは高い休場率
は来年も続くと見たほうがいい。
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