一月場所は大関が優勝したが、成績は12勝3敗だっ
た。この1年(2022年三月場所から2023年一月場所
まで)6場所中5場所が12勝3敗優勝だった。若隆
景が12勝優勝したのは昨年の三月場所だった。
その後12勝優勝が目立っている。
大正15年優勝制度が始まって480場所が経過した。
そのうち 15日制が定着した昭和24年夏場所以降は
421場所になる。成績別優勝は次のようになった。
11勝4敗1位 3回
12勝3敗優勝 45回
13勝2敗優勝 141回
14勝1敗優勝 157回
15戦全勝優勝 75回
12勝3敗優勝は15戦全勝優勝より少なく、全体の11
%に過ぎないことがわかる。つまり11%に過ぎない
12勝優勝が1年間で5回もおきているのが今の現状
なのである。それだけではない。優勝者の翌場所の
成績が照ノ富士以外芳しくない。
若隆景-9勝6敗
照ノ富士11勝4敗
逸ノ城-6勝9敗
玉鷲 -6勝9敗
阿炎 -8勝7敗
混迷の時代といえばそれまでだが、こうした状態が
続くのは大相撲の正常な姿ではない。といってもす
ぐに打開できる状況にはない。1横綱1大関に新し
い力を期待できる力士はいない。ここ1年の3力士
の成績は以下である。
若隆景 57勝33敗
豊昇龍 52勝38敗
霧馬山 56勝34敗
残念ながら12勝優勝は当分続くと思ったほうがいい。
たまに13勝優勝があるかもしれない。絶対強者が出
現する日はいつになるか検討もつかない現実がある。